僕を救ったのはあの子でした。
どうもていんです、少し遅れましたが投稿します。
ウル「今日雨で大変だったよね」
うん、昨日新しい家に引っ越して次の学校の日が雨だからね、新しい通学路を雨の日に行く事になって大変だったよ。
ウル「テストも終わったね」
終わったね。
ウル「一つでも落としたら卒業延期だもんね」
延期して再試験、出来なかったら留年だし。
ウル「実際大丈夫なの?」
不安しかないよ。
ウル「後は祈るしかないね」
だって今回のテスト全体的にレベル高いかったもん!一部を除いて!
と、そんなところで本編に行きましょう、前回はノワールがエルフの集落にやって来たところまででしたね。
それでは今回も、どうぞ!!
僕の前に、伝説の古龍、ノワールが降り立つ。
その威風堂々とした姿は正に伝説と呼ばれるに相応しい神々しさを醸し出していた。
ように普通の一般人には見えただろう。だが、ウルの目には違うように見えていた。
それは・・・尻尾を振り、ウズウズとした感じで体を震わせ、目はギラギラしており、その頬は朱に染まっている。
ノワール『嗚呼婿殿よ、我は初めてだったのだ、我を傷つけたのは、汝が初めてだったのだ』
それは、何か誤解を招くような!?
ノワール『汝のような強き者を、我は永い間待ち望んでいたのだ、そして遂に、汝は我の前に姿を現した、そう、これは運命なのだ』
と、とにかく、僕に親切にしてくれた彼らを巻き込む訳にはいかない(もう手遅れな気もするけど)、と考えているとエルフ達がノワールと僕の間に立ち塞がる。
「神狼様を守れ!!」
遂にはエルフ達が魔法を唱え始める。
ノワール『ふん、コバエが幾ら増えたところで何の障害にもならん、除けよ、我の恋路を邪魔する者は、消すまでだ』
やっばい!
僕は空間魔法で空中に足場を作り、空を駆ける。
(こっちだ!!ついてこい!!)
ノワール『なに!?ま、待つのだ婿殿よ!!』
出来るだけエルフ達が巻き込まれないように離れる。
ノワール『婿殿よ、逃さぬぞ、諦めて我と契りを交わすのだ』
(ここまで来れば、大丈夫、かな)
僕は地面に降り立つ、その前にノワールも降りてきた。
ノワール『遂に覚悟を決めたのだな』
(うん、でもやっぱり、無抵抗でヤられるわけにはいかないから、僕の出来るだけの抵抗をさせてもらうよ)
僕の前足の前に大きな鉤爪が現れる。
(さて、出来れば逃げたいけれど・・・傷つけるのも嫌だし・・・でも仕方ないよね、先手を取らせてもらうよ!!『フロストブレス』)
僕の顔の前に巨大な魔法陣が現れ、その魔法陣から氷の光線が放たれた。
ノワール『ふっ、臨戦態勢になった婿殿を見ているとゾクゾクするな、惚れ直したぞ』
(出来れば見逃してほしいんだけどね!!『ブリージングクロー』)
ノワールはその光線を手で振り払って打ち消した。
だが光線を放つと同時に僕は気配を消してノワールの後ろに回っていた。背中に向かってブリージングクローだ!!
ノワール『ぐっ、良い、良いぞ!やはり我が認めた者だ!!滾る、滾る!!やはり我は婿殿が欲しいぞ!!』
(まだ終わらないよ!『ドラゴンファング』!!)
僕の顔の前に龍の顔が現れ、ノワールの背中に噛み付く!
ノワール『がはっ、だが、近づき過ぎたな!!』
すぐ横にノワールの腕が迫っていた、前ほどの殺気は無く、殺す気はないというのがわかる。
僕はその腕を避ける事が出来ず、まともにくらい、木をいくつも薙ぎ倒しながら吹き飛ばされた。ノワールが殺す気で攻撃していたらこの攻撃だけで死んでしまっていただろう。
痛い、この体になって初めて感じる痛みだ。
僕は痛みに耐えながらノワールを見据える、ノワールの傷は既に癒えている。
ノワール『婿殿よ、何故我を拒むのだ?』
(えっと、体格差というか、まず僕まだ結婚する気もないし、それに子供だし)
ノワール『言ったであろう、そんな事は些細な事だ』
く、でも、だからと言って結婚を認めるわけにはいかない!!
(えっと、ダメなんだ)
ノワール『何がダメなのだ?』
(・・・ど、ドラゴンとは、嫌なんだ!!)
ノワール『な、なん・・・だと・・・』
声音でわかる、物凄くショックを受けている。うう、罪悪感が・・・。
ノワール『・・・そうか、ドラゴンでなければ、良いのだな』
(え?一体何を言って)
その瞬間、僕が立つ地面に魔法陣が現れる。
ノワールの攻撃かと思い、ノワールを見るが、ノワール自身も驚いていたようだ。
ノワール『その魔法陣・・・召喚魔法!?』
ノワールがそんなこと言ってる間にも既に僕の体の三分の一ぐらい吸い込まれていた。
ノワール『ま、待て!!まだ話の途中だ!!』
慌てて走り出すノワールだったが時既に遅し、僕の所に着く頃にはもう魔法陣さえも消えていた。
ノワール『うおおおおおお!!我は、我は諦めぬぞ!!やっとの事で汝と巡り会えたのだ!!絶対に見つけてみせるぞ!!』
その叫びはウルに届く事はなかった。
次に、僕の耳に届いた言葉は・・・。
「ウル、なの?」
◆◇◆◇◆◇◆
ボクはルミナス、今日は学園に入って最初の課題、といっても儀式のような物だが、学園に入って最初に従魔の召喚を行う。
この儀式は親も観覧できる。故にボクの両親も来ていた。
「・・・」
つまり、ボクを一族の名を名乗るに相応しいかを今ここで見極めるつもりなのだろう。
ボクの一家は代々竜種を召喚してきた。つまり、ボクが竜種を召喚できなかったらその時点でボクは縁を切られるだろう。
まあ、ボクはもうあの家に留まりたいなんて考えてもないけど、ボクは未だにウルの事を忘れきれずにいた。
そんな時、ある一人のクラスメイトが召喚を行った。
「グルガアアアアアァァァァーーーー!!!」
それは上級種の竜だった。
竜種はいくつかのランクで種別される。下から劣等種、下級種の竜、中級種の竜、上級種の竜、下級種の龍、中級種の龍、上級種の龍、神龍、そして伝説の古龍。
その少女の方へボクの両親が歩いていく。
「君、素晴らしい才能の持ち主だな」
「はい、ありがとうございます」
「どうだね、君さえ良ければ、我がアストラル家の養子にならないかね?」
「ほ、本当ですか!?是非!お願いします!!」
アストラル家の一員になるというのはすごく名誉な事だ。その少女はボクの両親の言葉に是非ともと懇願した。
あーあ、どうやら、ボクの代わりを見つけたみたいだね。これでボクはお役御免かな。もう興味ないけど。
そしてボクの出番が来た。その他の人はみんなそれなりに強い従魔を召喚していたが、さっきの子程の従魔はいなかった。
そしてボクは召喚の詠唱を行う。
ルミナス「・・・『召喚』」
ボクが手を出すと、ボクの前に巨大な魔法陣が現れる。それはさっきの竜種を召喚した子のものより大きかった。
「こ、これは、まさか!!」
そして辺りは光に包まれる。
光が消えると、そこには眩しそうに目を閉じている子犬がいる、その額には三日月のような傷跡があった。
間違いない、あの子だ。
ルミナス「ウル、なの?」
その子犬はボクの声に反応し、ボクの顔を見て驚いた顔をし、尻尾を振りながらボクの方へ走り寄ってきた。
さっきまで巨大な魔法陣があったのに、そこに現れたのは一匹の子犬という事実にその他大勢は呆然としていた。
だが、気を取り戻したボクの両親がボクの前まで来る。
「全く、あそこまで巨大な魔法陣が現れたというのに、現れたのはシルバーハウンドとは、期待外れだ、嘆かわしい、実に嘆かわしい」
「やはり、お前にアストラル家の名は相応しくない」
という事で、ボクはアストラル家から縁を切られることになった。
そして両親、あ、もう両親じゃなかったね。アストラル家の二人は竜種を召喚した女の子にまた後でと一言片付けて学園から出ていった。
◇◆◇◆◇◆◇
なんと、僕を召喚したのはルミナスだったのだ。
僕は嬉しくてルミナスに駆け寄った、そこに二人の男女がやって来て、アストラル家に相応しくないだとかどうとか言いたいだけ言って出て行った。
それに合わせて他の保護者?達も移動を始めた。
えっとアストラル家って事は、ルミナスの親、には見えなかった。寧ろ出て行く前に話しかけていた女の子の方がまるで家族に接するように見えた。
僕は心配になってルミナスを見つめる。
ルミナス「大丈夫、ボクはウルが居てくれたら、それでいい、もしウルが大人になって、ウルに食べられたとしても」
(しないよ!!僕はそんなことしない!!)
僕はルミナスに頭を擦り付ける、慰めるように・・・。
ルミナス「・・・えへへ、ありがとう」
そして僕は気付いた、周りの視線に、それは、嘲笑だった。シルバーハウンド(だと周りは思っている)を召喚したルミナスへの嘲笑だった。
「おい、あいつが召喚したのってシルバーハウンドだぜ?」
「マジかよ、あいつ災難だな」
「シルバーハウンドって言ったら、従魔にしても言うこと聞かない上に大人になったら主人に牙を剥く」
「その上弱い!」
「召喚したら殺処分待った無しの害獣だ!!」
まあ、そうなるよね、僕実際は神狼なんだけどね。
「どっちにしろ、そんな魔物を召喚したあいつは落ちこぼれって事なんだけどな!」
今度は僕を召喚したルミナスを馬鹿にし出す。
僕はルミナスを馬鹿にした生徒を威嚇する。
「お?おいおい、こいつ俺達を威嚇してるぞ?」
「害獣な上に身の程知らずとはな、どうせそいつは殺処分だ、思い知らせてやろうぜ?」
すると一人の生徒が手を出そうとする。
ルミナス「だ、だめ!!」
ルミナスが僕の前で壁になる。
「へっ、どうせお前も落ちこぼれだ、この学園にいても意味ないんだからお前も出て行けよ!」
と一人の生徒が石を投げる。僕はすぐさまルミナスの周りに結界を張った。石はルミナスにあたる事なく、弾き返された。
僕がルミナスの前に立つ。ルミナスに石を投げた生徒を睨みつけながら。
「なんだ今の・・・まあいい、行け!キマイラ!」
その生徒が召喚したのはキマイラだった、キマイラは僕に炎の息を放ってくる。
(『ブリージングクロー』)
僕の前足に現れた冷気を纏った鉤爪でその炎を消し飛ばす。
そこで先生が止めに入る。あれ?エルフ?
「貴方達やめなさい!!」
一瞬エルフと目が合った。
「生徒は全員教室に戻るように、そしてルミナスさん、貴方は残って」
指示が出されると生徒達は移動を始める、ルミナスを嘲笑いながら。
残された僕とルミナスとエルフの先生
「まさか、エルフの里を出た私が、また銀狼を見ることが出来るとは」
やっぱりこの人はあの集落の人だったんだね。
ルミナス「あの、銀狼ってなんですか?ウルはシルバーハウンドじゃないんですか?」
「違います、銀狼は我々エルフが太古の昔から守り続けて来た聖獣です、まさか生徒の召喚で現れるとは・・・ちょっとついて来なさい」
ルミナスと僕は先生について行き、どこかの部屋に入っていた。
「失礼します、学園長、お話ししたい事があります」
「はい、なんです・・・か!?」
なんと、学園長もエルフ、その上リンダと同じ髪の色だ。
『貴方様は、神狼様、ですね?』
(やっぱり話せるんだ)
『はい、ハイエルフは皆自然動物との対話ができます、と言っても伝えるだけで相手から返事は来ないのですが、さすが神狼様です』
そっか、銀髪のエルフはハイエルフなんだ。
ルミナス「先生、学園長は何をなさっているんですか?」
「えー、恐らく銀狼に話しかけているのだと思いますが、いつもならすぐに終わるはずなんですけど・・・」
二人の視線に気づいた学園長が僕との会話を一旦中断する。
「ああ、失礼、まさか人生の間で神狼様と会う事ができるとは思わなくて」
「じ、神狼様!?」
ルミナス「ジンロウ?ってなんですか?」
「神狼様とは神獣の一種よ、私達エルフが信仰する神の一柱でもあるわ」
「「ええええええええぇぇぇぇぇ!!!!」」
先生とルミナスが同時に驚きに声を上げる。
「つ、つまり、ルミナスさんは神狼様を従魔として召喚したと言うんですか!?」
「そのようね」
ルミナス「ウルって、シルバーハウンドじゃなかったんだ、それどころか、神様だったのね!!」
僕を抱き上げるルミナスの手に僕は尻尾を振りながら頭を擦り付ける。
『神狼様、本当に彼女の従魔になられるのですか?』
(うん、僕にとって何より大切な人だからね、一生守り続けていくつもりだよ)
『わかりました』
こうして僕はあの時あったあの子に救われ、彼女の従魔となった。
◇◆◇◆◇◆◇
結局、僕を召喚したルミナスは一般のクラスから特待生クラスに移されることになった。
ルミナスに抱えられ学園内を歩いていると、あの時石を投げてきた男子生徒と鉢合わせした。
男は驚いた顔をしたが、直ぐにニヤニヤ顔になる。
「なんだ、まだ殺処分されてなかったのか、ちょうどいい、おいルミナス、モンスターデュエルしようぜ、俺が勝ったらお前は退学してその魔物は殺処分だ」
モンスターデュエルとは従魔対従魔の決闘だ。つまり、こいつは僕対キマイラで勝負しろと言っているんだ。
ノワールとの戦いで善戦した僕相手にバトルを挑むなんて、流石にキマイラが可哀想かな?
ルミナス「断るよ、ボク達にメリットがない、だから受ける意味もないよ」
「ふざけんな!てめえになくても俺にはあるんだよ!!目障りなゴミを処分できるチャンスだ!」
ルミナス「あのね・・・え?ウル?」
僕は僕の体を抱えているルミナスの手に鼻を軽くちょんちょんと当てる。
ルミナスが僕に目を合わせてきた、僕は一回頷いた。
ルミナス「・・・わかった、いいよ、モンスターデュエル、受けてあげる」
「当たり前だ」
ルミナス「ボクが勝ったら君は退学しなくてもいいし、君の従魔も殺処分しなくていい、ボクの条件はウルの事を認める事、いいよね?」
「いいだろう、今すぐやるぞ、場所はそこの裏庭だ」
こうして、可哀想な事にキマイラ君は犠牲になってしまうのだった。
という事でルミナスと再会、そして流れに流れてキマイラとモンスターデュエルです。
キマイラ君可哀想に。
『日常を千変万化に染めて』もまだまだ書いてあります、少し書くのが遅れていますが・・・。
ウル「ねえ、先にそっちを書きなよ」
えっとね、僕のモチベの為にこっちも書かないといけないんだよ。元々書くのを楽しむ為に書いてるっていうのもあるし。
ウル「まあ、趣味でストレスを溜めちゃダメだと思うし、好きなように楽しくやればいいと思うよ?」
うん、ありがとう。
というわけで今回はここまでです。
次回もお楽しみに!!