VRの事件簿
VRとはいえ人が死んでいるためR15にしました。残酷な描写はないので安心してください。
推理ゲームですが、VRならではの展開を予想できれば解けるかもしれません。
「警部、犯人が判ったって本当ですか!」
私に驚愕した顔で警部と呼ぶスーツ姿の若い男の人。
この人は私を警部と呼ぶが、私は警部ではないし、そもそも彼は誰だ。
いや、彼だけではない。気が付いた時にはクラシックな部屋にいる私。他には若い男性である彼と、そして初老の慇懃な顔をした高そうな紳士服を着て杖をついたおじいちゃん、それ自体が身分証明書である高校生の制服を着た黒い髪と純粋無垢な顔をしている女子高校生、黒いアフロ頭とカジュアルを通り越してパンクな色彩の服を着て、目の上グラサンをかけている男性、白黒のネクタイと小さなアゴヒゲが目に入る若さと大人な魅力を醸し出すミスマッチなところが魅力的な別の意味でヤバい男がいる。
彼ら全員が私の言動に注目していた。
「・・・ええ」
よく判らない状況だったが、とりあえず頷いておく。いや、正しく説明するのなら周囲の目線に当てられ頷いてしまったというのが正しい。所謂、暗黙の了解、阿吽の呼吸、目は口ほどにものをいう、といったように口から出す言葉以外で相手にメッセージを伝える方法がある。
今回、私に伝わって来たのは『期待』の二文字。
私は思わずそれに答えてしまったのだ。
なぜ私が警部と呼ばれ、周囲から謎の期待を向けられているのか、事の発端は1分前。つまり、ついさっきである。
私はお兄ちゃんから借りていたゲーム機を返しにお兄ちゃんの部屋へ訪れた。ノックしても返事がないので扉を開けた。イヤホンしていた声が聞こえていないのかと思い開けたのだが、お兄ちゃんは部屋にはおらず、留守だった。
どうやらどこかへ買い物へ出たばかりのようだ。さっきまでリビングで一緒にテレビを見ていたのだから間違いない。
そのとき、お兄ちゃんの部屋の小さな白い机の上にバイクの運転する際に身に付けるヘッドギアのようなものを見つけた。
そういえば、お兄ちゃんが通販でVRの最新機器を買ったことを自慢していたことを思い出す。私にも貸してくれると言っていたが、あれから一カ月はたっている。
いくらお兄ちゃんがおこずかいを貯めて買ったとはいえ、一カ月もVRゲームを独占するのはズルいと思った私は腹いせと少しの好奇心に負け、お兄ちゃんのヘッドギアで勝手にゲームを始めた。
そして、今に至る。
(まさか、推理ゲームとは・・・)
それも、殺人系の。
てっきりファンタジーゲームかと思った私は期待を裏切られるような気持ちである。しかし、お兄ちゃんのゲームを勝手にやっている私にはお兄ちゃんを責める権利はない。
(って! 早くゲームを止めないと!)
ファンタジーゲームなら少し探検してゲームを止めればお兄ちゃんも気づかないと思っていたが、推理ゲームでは話しが違う。展開が変わっていたり、重要な証拠や証言が出ただけで私がゲームを勝手にやっていたことがバレてしまう!
しかし、時すでに遅し。私が『・・・ええ』と言ってしまったばっかりに、話しが先へと進んでしまったようで、パンクな色彩の服を着たアフロの男性が人を馬鹿にする顔で言う。
「そんで、警部さんには判って言うのかよ」
「・・・・・・ええ、もちろん(なんの話だか・・・)」
とりあえず、男性に合わせる。
しかし、この発言を私は僅か二秒後に後悔する。
「それじゃあ、判ったんですか! 私の彼氏、タクミ君を殺した犯人が判ったんですか!」
女子高校生の悲しみに溢れた声が部屋に反響する。
というか、これは殺人事件なの! いや、なんとなく判っていたけれども、女子高校生はどこか悲壮感を出していたけれども、まさか彼氏を殺されていたなんて!
「ふむ。では警部さん、言ってみなされ。一体この中の誰が彼女の彼氏を殺したんじゃ?」
慇懃なおじいちゃんは鋭い観察眼で私を見てくる。
というか、こわっ! プロのヒットマンなみの目の光らせかたなんだけど。いや、本物は知らないけど。
私はこのゲームがオートセーブではないことを祈りながら、おじいちゃんの目に逃げるようにして目線を逸らす。鋭い眼光はそれでも私に刺さる。
何か言わなけらばならないが、下手なことは言えない。
状況から見て物語はクライマックスだ。名探偵アニメでは『犯人はあなたですね、〇〇〇さん!』という場面だ。私もそのアニメは大好きで、ぜひ言ってみたいのだが、犯人どころか凶器さえも知らない私には無理である。
手がかりを掴むため、それとなく隣の刑事らしいスーツの男性の言葉をかける。
「では事件を解明していきましょう。刑事、被害はどのように殺されたかな?」
「え、私がですか?」
刑事は戸惑いを隠せず驚きを顔に出す。これは勘であるが、このパターンでは私が事件の全容から犯人まで答えるのだろう。刑事は事件の証拠などを見せる役割だろう。
しかし、ここで私は答えてはいけない。下手したらとんでもない結果になりかねない。
ここからが私の腕の見せ所である。
「いつまでも私に頼ってはいけない。君も刑事として事件とは何か、犯人・被害者の心情はどのような形で事件に反映されるのか。これは経験でしか理解できないが、実践してこそ武器になる。私の前で君がどれだけ成長してくれたのか、ここで見せてくれないかい?」
刑事は「警部・・・!」と感動した声で私を見る。その目は少しの不安と大きな自信が込められた目であった。
(よしっ、釣れた!)
ここからの展開は簡単だ。まず、恐らく私の後輩にあたる隣の刑事が自信満々に推理を披露する。しかし、その推理には矛盾点が見つかり容疑者に論破されてしまう。
しかし、これは布石! これにより私は事件の概要と矛盾点といった情報を手に入れ、即座に事件を再推理しここぞとばかり登場する。
完璧だ!(現在、主人公である彼女は特殊な事態に興奮しており正しい判断が出来ていません)
「おいおい、手間をかけさせないでくれよ」
ミスマッチな魅力男がかなり渋めのボイスで後輩刑事に言う。なんだよ、どこかの俳優の声かと思ったじゃない!
私の乙女心が刺激される傍で後輩刑事が魅力男に声をあげる。
「手間ってどういうことですか?」
「だって、そうじゃない。警部さんは犯人が判っているんでしょ。それなのに、刑事さんにこの場を任せるなんてひどいんじゃないかな。もちろん、後輩の教育は必要だってことは僕にも判るよ。これでも人の上に立つ人間だから。
だけど、ここだけはいただけない。殺された彼の恋人がここにいて、それも容疑者の一人として警察に疑われている。ここだけでも可哀想なのに、これから若い刑事によって彼女の心を曇らせようとしてる」
「・・・・・・え?」
女子高校生はここで自分が出るとは思わなかったようで、驚きの声を出す。後輩刑事も訝し気な目で魅力男に質問する。
「・・・どういうことですか?」
「君がどんな推理を披露するか判らない。しかし、ここで下手な推理を見せられた挙句、彼女の心を翻弄させる真似をしてはいけない。
外道のやることだよ。彼女がすることは犯人を見つけることでも殺された彼氏の容疑者という恋人として、なお最低のレッテルを貼られることでもない。
恋人の死を悲しみ、悼むことだ。
判るかい? 君たち警察は事件が解決すれば仕事が終わるかもしれないが、彼女は手に入れられただろう幸福を影にこれからの生活に希望を抱かなければならない。
ここで彼女に犯人を見つけるという行為で、彼を死を受け入れる貴重な時間をいたずらに浪費させるわけにはいかないな」
魅力男の声は大きくはなかった。だが、侍でいう抜刀の構えでもされたかのような張り詰めた空気。その空気が男の声を私たちの心に訴えかけたのだ。
・・・・・・・・・・・・。
沈黙だけが部屋を包んでいた。女子高校生に未成熟な心を下手に刺激させないためにい発言した魅力男の言葉は、名を体に表すように女性の身を大切に考える紳士的な言葉だった。
くそっ! なんだ、この男は。女性の妄想をこれほどかと詰め込んだ理想卿か。女子高校生も感動したかのように動悸させ吐息さえ聞こえてくれるようだ。
なんだ、始まってしまうのか! 橋渡り効果の様に始まってしまうのか!?
やばい、私も影響範囲に入っている。耐えねば!
余りの紳士振りに屈したのか「・・・すいません、警部お願いします」と後輩刑事を悔やむように言う。おじいさんも「儂の若い頃に負けていないな」と言い、パンクな服のアフロ男は「キザな奴だと思っていたが。なんだ、男が張れるじゃねえか」と猜疑心を払拭させるような言葉を吐く。
女子高校生は魅力男に近づき「ありがとうごさいます、私のために」と言い、「気にしないでくれ。私は男を気取っただけさ」と女子高校生をここまでもかというように擁護する。女子高校生は涙目で嬉しそうに小さく頭を下げる。
その涙は悲しみの涙ではないのだろうな・・・・・・。
思わず共感し出そうになった水滴を引っ込め、ポーカーフェイスを造る。くそ、重ね掛けまでできるとは。かなりのやり手じゃない!!
突発的に奮起しながらも、冷静さと欠くわけにはいけない私は突然変わり始めた空気を必死に理解しながら、あるとんでもない事態に気づく。
なんと、容疑者と後輩刑事の中に変な連帯感がうまれていたのだ。その光景はラスボスとの決戦で絶望なか苦しむ主人公の元へ今までキズナを紡いできた仲間たちが勢揃いし、『ここからが本当の戦いだ! 覚悟しろよ魔王!』と言ってアニメ最終回へと突入するフラグ!
(え、本当? 私が悪いの、私が黒幕なの!?)
戸惑いを隠せないのだが、警部という設定が生きたのか、VR世界の私は余り心情を顔に出していないようだ。刑事がどこか声を震わせながら私に告げる。
「すいません、警部。まだ未熟な私にはこの事件は重すぎます。あのエージェントもそのことを見抜いているのでしょう。どうか、不甲斐ない私を許してください」
「・・・エージェント?」
「警部が現場に向かう際に言っていたじゃないですか。どうやら、この近辺にアメリカの諜報機関に所属している日本人が潜伏していると。恐らくですが、彼ですよ。あの観察眼と言いえない雰囲気はとてもカタギの人間とは思えません」
「・・・カタギって、ヤクザが使う言葉じゃないの」
「すいません、僕も潜入捜査のときの口調がまだ残っていて」
あらヤダ、この人思っていたよりも優秀な人なのかも。ドラマでは潜入捜査はかなり精神力を使い、無事に帰ってこれる保証もない。そのうえ、こうして刑事として復帰しているのは、その高い実力が認められてこそなのではないかと思う。
ここに来て、新たな設定が二つも舞い込んできた。一つは隣にいる刑事が見事潜入捜査を見事成功した(であろう)経歴を持っていること。もう一つは、恐らくあの魅力男が外国籍日本産のエージェントではないかと考えられること。
だが、前者はともかく後者はありえない。その自信がある。あのような魅力的な男がエージェントであるのなら、何らかの職務や高いステータスを持っている金髪碧眼の美女が近くにいるはずだ。なにせ、アメリカの女。その行動力は日本女性の比ではない。
事件が解決してその後に「もう、探しましたよ~」と登場する可能性も確かに存在する。漫画やアニメでは定番であり、これにより物語が日本からアメリカ、ロシアへと展開させる。この手法を・・・・・・誰か考えてくれないかな。
おっと、話しが逸れてしまった。この海外出演手法(仮)を行うためには主人公をそのヒロインの存在が必須! しかし、現場には女性は女子高校生ただ一人。しかも、彼女は恐らく魅力男の巣にかかった哀れな蝶。期待はできない。
だいたい、このゲームがどれぐらいサスペンス度があるのか判らないし、地続きで事件は実は全てつながっていました、的なやつなのか。それとも、ドラマの名短編集を集めただけの、淡々に事件解決を楽しむゲームなのか、それさえも判らない。
くそ、情報が圧倒的に不足している。
「(何か、打開策は・・・・・)」
私の心の叫び(呟きだが)に天に届いたのか、懐からダー〇ベ〇ダーの登場シーンのバックサウンドが鳴り響く。
私は一度「すまない、電話だ」と断り、スマートフォンらしき形状の機械の画面を見る。・・・本当に電話だったが、それよりも相手の登録された『愛しき妹』という文字に驚愕する。
声も出ない。
私は妹でお兄ちゃんがいて、でも今やっているゲームはお兄ちゃんので、だから・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
Pi♪(通話のボタンを押した。タッチ式だったのに音がなったのはそういう仕様なのだろう、と考えることにした)
『もしもし、お兄ちゃん! 私――――
ぶちっ!
ツー、ツー、ツー、ツー。
この音も恐らくそういう仕様なのだろう。あれ以上通話しているともう戻って来れない気がする。何からかは言わないが。
「警部、どうしたんですか。顔が青いですが?」
「すまない、少し悪い夢を見ていた。娘の婚約者がアニオタのクソ野郎で、娘にもその趣味が映り、メイド喫茶で働いているような。身に覚えのない罪を一気に告げられたような、そんな気持ちだ」
「警部さん、あなたも苦労しているのじゃな」
おじいちゃんは何かを慈しむような目で私を見ていた。ご高齢の人だ、いろいろ経験も多いのだろう。
あのクソ野郎は今はどうしているのだろう。少し乱暴なところもある私に優しくはあったが、それも彼が言うツンデレという要素で萌えるからと言ったとき、後ろ回し蹴りで前歯を折ってやったことを思い出す。
あの後、彼泣いてたっけ。私も泣いてたけど、女に幻想を持ち過ぎたあいつのせいということで一件落着した。
偶像でも裏があるというのに、綺麗なところしか見ないなんて、それで女を愛しているなんて言わせない。愛でているだけよ。
――――だが、これで犯人も判った。ここばかりは褒めてあげるよ、キモオタデブ野郎!
私のギラギラとして目とバチバチした雰囲気に気が付いたのか、刑事、そして容疑者全員が顔を変える。
「どうやら、犯人が判ったようですね」
「ええ、犯人が判りました」
魅力男の言葉に答えた瞬間、容疑者一同は驚いた顔で声を出す。
「一体誰なんですか!?」と女子高生。
「ほう、どれ見せてもらおうか」と余裕綽々で髭を触るおじいちゃん。
「俺じゃあねえぜ!」と人を食って掛かるようなにやけ顔で挑発するアフロの男。
私はいつのまにやら被っていた帽子をさらに目深に被り直し、殺人という罪を犯した犯人を白日の元に晒す。
「――――犯人はあなたですね。女子高校生さん」
◇ ◇ ◇
私は大好物のカレーライスに舌鼓を打ちながら、毎週楽しみにしているアイドルのスポーツ番組に目を輝かせていた。
二階から荒く降りてくる音が聞こえ、力強くリビングの扉が開く。
「お兄ちゃん、どうしたの? なんか荒れてる」
「お前、俺のゲーム勝手にやっただろう」
確信めいた声で私を睨みつける。
「うん、つまらなかったよ」
「マジか、マジでお前だったのか。いつのまにか、クリアされていて驚いたんだけど、お前がやったのか!」
「お兄ちゃん、せっかくのVRなのに、どうして推理もの買うの? しかも、あんなリアルな。あれ、R15に指定されているでしょう」
「うるさい! それより、お前どうやってあれクリアしたんだよ。俺だって三日間悩んでもクリアできなかったのに、今日初めてやったお前がクリアってなんでだよ!」
お兄ちゃんが理解できないという表情で大声を出す。
「ムフフフ♪ お兄ちゃんは判っていないな~」
私の得意げな顔にお兄ちゃんは「なんだと~!」と言葉とは裏腹にさして怒っていない。深い意味はないと思うんだけど、私の話に期待しているのが判る。
では、ここで名探偵の活躍振りを披露しようじゃないか、ワトソン君。
「はいはい。俺がワトソンでいいよ。名探偵シャーロック・ホームズ様。早く答えを教えてくれ」
お兄ちゃんはお手上げポーズで頼む。
「しょうがないな~、お兄ちゃんは。いい? この事件のポイントは、誰が犯人なのかじゃなく、どうして事件が起こったのか、そこに焦点を当てるべきだったんだよ」
お兄ちゃんはさっき『三日間悩んでもクリアできなかった』と言っていた。私の予想ではお兄ちゃんは何度もリスタートするローラー式で犯人を特定しようとしたを思われる。物語が少しでも進行すれば犯人を特定できる。しかし、その考えはものの見事に失敗した。なぜなら、これが仮想現実を舞台としたVRゲームだからだ。選択肢などあるわけもなく、自らの頭で考えなければならない。
だが、この考えは間違っていない。その証拠にお兄ちゃんはここまでゲームをクリアしてきた。つまり、NPの変化に目を光らせたのだろう。そして、NPが見せるその僅かな変化とリスタートすることで得られたパターンと比較することで、物語が進行していることを読むことができたのだろう。
お兄ちゃんはその方法で繰り返してきたからこそ、盲点を突かれたのだ。現に「焦点? 何のことだ?」と判っていない様子である。
思わず失笑した。
「笑うなよ。もう降参、この通り! だから教えてくれよ、気になって夜も眠れないじゃないか」
「成程ね。こういう男がいるから世の中の女子は苦労するんだ」
「・・・・・・何の話だ?」
お兄ちゃんのポカンとして顔を他所に私は二階へと上がる。自室に戻ることに気づいたお兄ちゃんは「おい、結局犯人は誰だったんだ?」と訊いてくる。
「いないよ、犯人」
「はあ?」
私は去り際に呟く。
男という生き物はどうしてこうも単純で鈍感でいるのか、乙女である私には判らない。
「男の子の純情をくすぐれば一発だったよ♪」
そういう男の子に女の子は惚れちゃうんだけどね。
犯人と言いますか、この話のオチ。
女子高校生は魅力男に淡い恋心に落ちる(父親を好きになるような気持ち)。それに魅力男が気づきながらも気づいていない体を装う。
ここで、警部(妹)が犯人を女子高校生だと決めつけ、エージェントである魅力男は自分に惹かれているであろう少女を放っておくことができず、女子高校生の助けに応じてしまう。
そこから、警部(妹)は「ならば、代わりの犯人をお前が見つけることができるのか?」と挑発し、見事エージェントに協力させることが今回の事件の肝であり、最終章にて警部とエージェントはこの事件をきっかけに計画されているテロ事件を未然に防ぐために協力する。
最終章へつなげるためには、エージェントに何か手がかりやお膳立てすることが必須である。