ピンチかーらーのー?
やっちゃったぜ。
本気でやってしまった。俺は悪くねぇ!
…嘘です、私が全て悪いです。
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
さっき死ぬ気で走ったじゃん?
そんとき周り見る余裕ないじゃん?
疲れてきたから止まるじゃん?
とりあえず真っ黒君おろすじゃん?落としてない、いいね?落としてないんだ。
で、 周り見るじゃん?
ハッとするじゃん?いまここ。
…と、こんな感じ。ふふふ、何を隠そうここは〜?
ざわざわと五月蝿い声。懐かすぃ、なんか臭い匂いに。そこらから聞こえる金属音。
みなさん、もうおわかりでしょうか!
ピンポーン!はい、そこのあなた!!
答えは!越後製菓!!
いやいやいや、ちげーよ。ちげーよ。
何言ってんだよ。てか、そこのあなたってなんだよ。誰なの?どちらさまで?
…話が逸れたね。
ここは、ニンゲーンさん達が住んでる場所、まぁ村だね。の、外デース。ニンゲーンさん達が出入りしてるよ。
木々で隠れてるから、私たちの事は見えてないみたいだけど。
よし、今のうちに逃げるぞ!
ってことで、真っ黒君、失礼します。
安らかに眠っている真っ黒君を背中に乗せて、走り出す。真っ黒君は死んでないぞ。
はーい、今の私の姿は〜?
ふわふわな水色の毛並み〜。お尻についてる六本の水色の尻尾〜。
こんな動物見たことなーい。
おい、私は何なんだね。誰か教えてくれいっ。
真っ黒くーん。起きろー!そして私の正体を教えておくれ!!
地面に転がっている真っ黒君を軽く揺する。起きませんわ、奥様。
真っ黒君が起きないまま、辺りが暗くなっていく。ついに夜になってしまいました。どうしましょ?
そういえば、私、ここに来てから何も食べてないな。なのにお腹が減らない。
ん?私はお腹が減ってない。でも、普通は減る。私たち、多分野生。食べるために、襲う。襲う?おそ…。
ハッ!ちょっと待て真っ黒君。君は、私を襲ってたよな?
…まずい奴助けたかも。 何気にピンチじゃないか?これ。
助けなくてよかったかな。というか、何で助けたかな。あの馬っぽい子もごはんのためだったのかな…?
いや、それはないか。楽しんで殺ってた感あったし。
そんなこったぁ、どうでもいい!!見ての通りだよ、投げやりだよ!!
真っ黒君に殺られる可能性あるんだよう、ぐすん。
どうしよ、こいつ。あ、いいこと考えた!
私は、真っ黒君をずるずる引きずって、近くの川に来た。
その川に真っ黒君をどっぼーん!
…なーんて、できませんでした。
こんの、度胸なしがっ!!何やってるんだよ。放り込めええやん。
私が川の前で転がりまわっていると…。
真っ黒君が起きました。やったね!!
ありがとうございました!!
少々、暴走してしまいましたかね…。