八話 紅魔異変 三 再会
サブタイトル間違えましたので修正しました。
門番を倒し、舘の中に入ると無茶苦茶広かった。
扇「…なぁ霊夢、叫んでいいか?」
霊夢「止めなさい。てか、まだ入ったばかりじゃない」
魔理沙「そうだぜ!ここは根気よく行くのがいいんだぜ!」
魔理沙と霊夢が進もうとしたとき、扇は何かを感じとった。
扇「おー……魔理沙、霊夢止まれ」
霊夢「何よ?」
魔理沙「何だぜ?」
扇「誰か、来る!」
すると、そこに銀髪のメイドが出てきた。
???「あら、良くお分かりになりましたね。お客様」
扇「中々綺麗な人間が来たな」
???「お世辞、ありがとうございます。私の名前は十六夜咲夜と申します。この舘、紅魔館のメイド長をしております」
扇「それはそれはご丁寧にどうも。俺は霧崎扇というしがない半妖です。以後お見知りおきを」
扇は咲夜に対抗するかのようにお辞儀をした。そして、二人はこういった。
扇・咲夜「「それでは、死んで頂きましょう」」
魔理沙「……」
霊夢「……」
霊夢と魔理沙は動けなかった。咲夜と扇の一連の動きがどれも合っていたからだ。咲夜は分かるとして、扇の動きに無駄がなかった。
咲夜「…中々やりますね。執事の仕事でもやったことでもあるんですか?」
扇「ええ。随分と昔ですがやったことがあります。半妖ということがばれ、その時はまだ弱く、匿って貰う際、執事の仕事をさせてもらってました」
咲夜「!!」
咲夜は驚いた表情をした。それを見た扇は首を傾げた。
扇「どうかしましたか?」
咲夜「×××年、この舘に執事がいました」
扇「!!ま、まさか?」
咲夜「……会いたかった…です!兄さん!」
魔理沙・霊夢「「に、兄さん!?」
咲夜はそう言うと、扇に抱きついた。
扇「ごめん。咲夜、すっかり忘れてしまってて」
咲夜「全くですよ!いくら強くなったからっていきなり居なくならないでよ!」
扇「本当にごめん。それにしても、あんな小さかった咲夜がここまで成長するとはな」
咲夜「ばか!」
それから、暫くして扇は咲夜に説明を求めた。
扇「いきなりだけどあの紅い霧は何だ?」
咲夜「あれはパチュリー様が魔法で作ったものです」
扇「お!パチュリーもいたのか?久し振りに会うか!」
咲夜「フフ、パチュリー様は図書館にいます。案内しますね」
メイド長、半妖、魔法使い、博麗の巫女、移動中…
魔理沙「そう言えば扇はどうやってメイド長と会ったんだぜ?」
霊夢「それは私も気になるわね。扇、話してちょうだい」
扇「ん~何百年も前のことなんだけど、俺はそんときまだ、弱かったんだ。いや、正確には強かったけど、周りが強すぎたのと、力の制御が出来てなかったんだ。そんでこの舘に匿って貰ってたんだ。それで先ずこの舘の主と出会って、俺は働き始めたんだ。ここの主は吸血鬼だからヴァンパイアハンターってのがいて、咲夜もそうだったんだ。それで、ここで一緒に働いてたんだ。懐かしいな~。良く、俺と美鈴の後ろにいたな~。そして、『大きくなったら兄さんと結婚する!』って言ってたな~」
咲夜「に、兄さん!止めて頂戴!そんな昔のこと、思い出さないで!けど…覚えてくれてた…良かった…」
扇「何か言ったか?」
咲夜「い、いや!?何も言ってませんよ!?」
扇「そうか?…そういやフランは?」
咲夜「…兄さんが居なくなってから情緒不安定になったわ。全く、どこの誰のせいでしょうかね」
扇「おい、遠回しに言うかストレートに言うかどっちかにしろ」
咲夜「フフ、着いたわよ」
いつの間にか着いてたのか扉の前にいた。
咲夜「失礼します。パチュリー様」
咲夜は扉を開くと、そこは本がこれでもかって言う位の量はある図書館だった。
扇「相変わらず多いなって魔理沙、盗んだら殺すぞ?」
扇は本を何冊か持っていこうとしてるのを目撃して、警告をした。
魔理沙「ギクッ!わ、わかった、ぜ。扇」
扇「全く、次やったら確実に殺すからな?」
魔理沙「わ、わかったぜ!」
???「何よ。騒がしいわね…って扇!?」
注意してきた紫色の髪をした少女が出てきた。
扇「久し振りだな。パチュリー」
パチュリー「お、扇、ひさしげほっ!げほ!げほ!」
扇「パチュリー!?おい!咲夜、早く薬を!」
咲夜「持ってきました!」
それからパチュリーを落ち着かせること数十分…
パチュリー「ありがとう、扇。いきなりこれでごめんなさいね?」
扇「全く、落ち着けよ。喘息なんだから気を付けな」
パチュリー「ええ。分かってるわ」
扇「と言うことであの紅い霧を止めなさい!」
パチュリー「え!?でも、あれは…」
扇「止 め な さ い!!!!」
パチュリー「…いくら扇の頼みでも、レミィの頼みの方が優先だわ。ごめんなさい」
扇「マジかよ…仕方ない、会いに行くか。それと、後で図書館内を掃除するから覚悟しとけ」
パチュリー「え!?やるの!?」
扇「今しても良いぞ。能力でやるから」
パチュリー「是非お願い!」
扇「それと、フランに会いに行くからな?」
パチュリー「それは止めないわ。だってあなたのせいだからね」
扇「やっぱり…てか、何で俺が居なくなったらフランがそうなるんだ?」
???「それは扇が育ててくれたからよ」
扇「レ、レミリア!?」
そこには扇を救い、主となったレミリア・スカーレットがいた。