十八話 人里へ 後編
ルーミアと別れ、人里の入り口に着いた俺はミスティアを見た。
やはり少し震えていた。
扇「大丈夫か?」
ミスティア「うん、扇がいるから大丈夫」
扇「…危なくなったら俺が半妖だって言って、殺ってやる」
ミスティア「そんなことしたら扇がしてきたことが…」
扇「なぁに、存在を弄れば大丈夫だ」
おどけて自分が考えたことを言うとミスティアは微笑んだ。
ミスティア「ありがとう」
扇「どういたしまして。それじゃ、行くぞ」
ミスティア「うん!」
ミスティアは意を決して人里へ入った俺達の視界に入ったのは、ミスティアを犯そうとした三人が吊るされている状態だった。その周りに人が群がっていた。その中にいた慧音が俺達に気付いた。
慧音「ミスティア君!?もう良いのかいって何で君が一緒にいるんだ?」
扇「頼まれたんだ、イルジメに。俺とあいつは知り合いだからな」
ミスティアに事前に伝えていた嘘のことを言った。
慧音「彼は…なにか言ってなかったか?」
慧音は俯き、悔しげな表情をした。
扇「あいつはなんも。けど、あいつは俺に言っていた。『もし、またこのようなことがあれば人里全員殺しても良い』と」
ミスティア「!?」
慧音「やはり…!?人里全員!?それだけは!それだけは止めてくれ!」
扇「そうならないように俺からの提案だ」
慧音「…なんだ?」
扇「ここに寺子屋はあるのか?」
慧音「ああ、私は寺子屋で先生をしている」
俺はそこで不敵に笑い、慧音に言った。
扇「寺子屋に、妖怪を入れろ」
慧音「な!?それはどういうことだ!?」
扇「別にそこら辺にいる凶悪なやつは普通に駄目。霧の湖にいるチルノや大妖精、ルーミアを入れて勉強させろ」
慧音「だがルーミアは…」
扇「知ってるよ。あいつは人食い妖怪だってことは。けど、だからこそああいうことを起こさない為にもやる必要がある!」
俺はそこまで言い切り、少し息を切らしていた。
慧音「だが…」
扇「人里全員殺すぞ?」
その言葉を言った瞬間慧音は頭突きをしてきた。しかし、それを軽々避けた。
慧音「…人里に危害を加えるんであれば、例えお前でも容赦はしない!」
扇「大人しくこっちの要求に答えれば良いものを。その優柔不断な頭、減し曲げてやるよ!」




