蜜柑編6
暗い部屋の中、一人の男がモニターに向かって何かを呟いている。彼のモニターに映っているのは様々な時間、様々な格好の蜜柑であった。
中には差し替えやアイコラなども混じっており、侮辱するような画像も存在した。
「はあ・・・はあ・・・蜜柑ちゃんかわいいよ・・・。蜜柑可愛いよ蜜柑。ぐふふ・・・もう少しだ。もう少しで僕の物に・・・」
「・・・随分遅かったですね。もう3日も経ってますよ。・・・おや、そちらは」
え、そんなに俺寝てたのか。気づかなかった。
「おお、久しぶりじゃのう。桑原」
「このところ、そちらには行けてませんでしたからね。・・・また一勝負どうです?」
「ほほう、よかろう。しかし今は蜜柑孃の容態が心配じゃ」
「・・・もしかしてその件で来てくれたので?」
「ああ。この少年の決意に魅せられてな」
「それはそれは。・・・では、二回へ参りましょうか」
そういって蜜柑様の部屋の前に案内される。
前回とは違いジラルドもいるので、何かしらが分かるだろう。・・・分かると信じたい。
ドアを開けると、前回と変わらない様子でアニメを見続けている蜜柑様の姿が。
「ふむ・・・どれ調べてみるか。お前たちも来るじゃろう?」
「え?来るって・・・どこに?」
「無論、蜜柑の心の中じゃ。原因を見ておいたほうがいいとは思わんかね?」
まあ、解決するなら見ておいたほうがいいか。なんか罪悪感があるけど。・・・決してやましいことは考えてません。多分、きっと、絶対!
「決して心の中を覗いて○○○○や○○○○のことを知ろうなんて考えてないっ!」
「帝さま・・・!」
つい口に出してしまった。・・・まあいいか。顔を真っ赤にした桜花が見れたから。
「おそらく今はそんなもの見れんぞ。それに、直接聞いたほうがいいとは思わんか?」
「確かに・・・直接言わせる事による顔にでる羞恥!圧倒的な可愛さを秘めているだろう!さらにその後の関係に発展することも考えられる!そんな話をする中になればそういう関係に発展するのもおかしくないはずだ!圧倒的な可愛さの顔に加え、純粋な精神の持ち主と○○○○!これを否定するは男に非ず!」
「みーかーどーさーまー!なんで蜜柑様でばかりそんなことを考えているのですか!す、少しくらい私のことも考えてくれたって・・・」
ん?後半よく聞こえなかったが・・・?まあちょっとばかしはしゃぎすぎたか。
「悪い悪い。今は元気にさせることが先決だな」
「何も分かってないです・・・」
「え?なんだって?」
「なんでもないです!」
なんか怒ってる。なぜだ。
「まあまあ。じゃあ二人とも心の中に行くぞ。ほれ、精神干渉」
その言葉を聞き終わるよりも早く、俺たちの意識は沈んでいった。