プロローグ
「・・・さま、・・・さま」
ん、誰だ・・・?というかここは何処だ?
「・・・さま!目覚められたのですね!?」
聞き覚えの無い声だ。しかし、声の質から十代の女の子だろうと考える。
「ここは・・・どこだ?」
「ここは天界でございますよ。帝さま」
天界?俺は一体・・・?
「もしかして、記憶がないので?あやや、どうしましょう」
「・・・俺は誰だ?」
「十六夜帝。それが帝さまのお名前にございます」
「十六夜・・・帝。・・・どうして俺はここに?」
「残念ながら経緯を話すことはできません。しかし帝さまは神様になられました」
俺が・・・神様?ふむ、ならば。
帝はニヤリと笑う
「君の名前は?」
「はっ、はい。火酒見桜花と申します。帝さまの神子でございます」
「そうか、じゃあ桜花」
「はい?なんでございましょう?」
「女神だ」
「は?」
「美しい女神はどこにいる」
「はい?え、えっと・・・一番近いのは蜜柑さまのところかと」
「連れていけ」
「は?」
「今すぐそこに連れていけ」
「えっと・・・何をするおつもりで?」
「落とす」
「落とす?」
「惚れさせて女神のハーレムを作る。その為の第一歩!今すぐその蜜柑という女神の元に行くぞ!」
「は、はいぃ!ただいまぁ!」