入学式のはじまり
キャラがぶれぶれ・・・
式典のためだけに建てられたという講堂に入ると先輩たちの座る在校生の席の間を通っりクラスごとの席に座る。休みの人がいるみたいで空席が目に入る。
初日から病気なのかな?そうなるとクラスに馴染み難くなるって聞いたことあるけど…いや、この学園なら不登校っていうのもあり得るかも!
担任の先生たちは自分のクラスの生徒が座るのを確認すると他の先生たちがたっている所に集まっていく。
なんとなく見ていると思わず声が出そうになった。
その後も気になってチラチラと何度も見てしまったのもしょうがないことだろう。あんな人は現実では見たことないし…
そんなことをしていると、右のほうに先生が集まっている所から一人が出てくる。たぶん司会担当なんだろうと思う。
「では、これより第76回南楼学園入学式を行います。全員、起立!」
ザッとかけ声に合わせて立ち上がる。
「学園長のお話。学園長、お願いします。」
・・・し――ん
何も起こらない?・・・誰も壇上に表れない。何かがおかしいことに気づいた周りがヒソヒソと話始めている。
学園長さんはなんで動かないんだろう?周りの声に聞き耳を立ててみると、『学園長?だれだっけ』『まったく覚えてねぇ…』『そもそも見たことあったっけか?』
…先輩たち、本気で言っているの?ものすごい目立ってるよ。どこかの少年マンガから出てきたかのような、立派な白い髪におへそまで届きそうなアゴヒゲで着物を着て仁王立ち。これを忘れられるってどんな日常おくってるの!?
「えー、学園長は所用により少し席を外しておりますので省略とさせていただいます。続きまして・・・」
いやいやいや、さっきまで慌てたじゃん!そんなんじゃ誤魔化されないよ!
その先生は学園長ではなかったようでそのまま進んでいく。
・・・結局その後学園長が姿を見せることなくどんな人かは分からずじまいで式が終わってしまった。
そんなこんなで教室に戻ってくると、中学校が同じ人どうしだったり部活動の大会などで親しくなった人や習い事で一緒だったりした人ですでにいくつかのグループができ始めているみたいだった。
あ、早弁してる娘もいる。もしくは朝ごはんなのかな?
あ、あの・・・ち・・・
あそこらへんは人集まってるんだなー。
あの・・・に・・・は。
ほかには・・・
「あの!」
「ひゃわっ!?」
びっくりしたー!思わず変な声出しちゃったよ・・・
「な、なにかな?」
声のした方に顔を向けるときれいな女生徒がうつむいて立っていた。
「こ、こんにちは・・・」
「え。あ、うん。こんにちは。」
「・・・」
「・・・」
「では・・・」
「はい。」
???何だったんだろ?でも可愛い子だったな。ワンピース風の制服で。
「桜、見てたよ。」
「みたいだね・・・」
「ん?何がだ?」
その言葉には答えず続ける。
「あれ、何だったと思う?」
ずっと見ていたのには気付いてはいたのだがその理由も顔を見てはっきりとした。ありありと書いてあるからだ、『面白そうなことになっている』、と。
「そうだな。桜が恐かったとかか。」
「本気で言ってる?」
「お、今の顔はなかなかに恐いぞ。」
「ちょっとお話し合いしよっか」
「は、話し合いならさっきからしてるだろう?な、落ち着け。」
「今度、駅前の喫茶店でケーキ3つおごって欲しいな。」
「ち、ちなみに拒否権は?」
「使ってみたら?」
「・・・・・・せめて2つで頼む。」
「よろしい。」
ケーキゲット! やっぱりショートケーキかな?モンブランもいいかも、チーズケーキも捨てがたいし・・・まぁ、やっぱり本物を見ながら決めた方がいいか。
一段落ついたところでさっきの少女を探してみると少年と話をしている。
あ、いたいた。あれ?あの子どっかで見たことあるような・・・
「ど、どうだ。普通に話しかけるくらいならできるんだ。だから人見知りなんかでは決してないんだ。わかったか!人見知りじゃない!!」
「え?本当に話しかけたの?ふーん。なんて?」
「こんにちは」
「で?」
「で、とは?」
「その後は?もしかしてとは思うけれどそれだけじゃないよね?それじゃ人見知り云々以前に変人だからねそんなことがあるはずないよね?」
「変人・・・・・・」
「そのまさかだったんだ。」
「何でわかった!?まさかアレを・・・」
「あー人見知りの負けず嫌いってところか。」
「みたいだね。」
あ!朝見た耳に機械つけてずっと喋ってた人だ。やっと思いだせた、同じクラスだったんだ。
結局ケーキはミルフィーユとガトーショコラにしてどうしても食べたいのがあったら自分で買うことにしようと心に決めた。
1日がなかなか終わらないので少し飛ばし気味にしようか検討中です。
ふと思ったのですが、読んでくれている人はこの小説をどうやって見つけたのでしょうか?