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何者だよ!  作者: 星長晶人


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13/50

おう、これでわかったか?

説明回です

「ふーっ。食った食った」


 我ながら腹一杯になる程食ったぞ。


「それで、料理教室の件だけど」


 料理教室って……。


「ん?」


「いつやるの? 今日は夕飯食べたから出来ないけど、かといって平日は夕飯の時ぐらいしか作れないわよ」


 そうだよな。


「う~ん。じゃあ、まあ無難なところから教えるから、土日に美雪ん家来て教える。んで、自分で美味いと思ったら俺に食べさせてくれればいい」


 楽だし、美雪も集中出来るだろ。


「そうね。わからないところがあったら?」


「まあ、電話かメールでもしてくれれば答えるからいいんじゃないのか?」


「メアド交換する?」


「ああ。赤外線は?」


「あるわよ」


 なら良かった。


「んじゃ、はいよ」


 俺はポケットからスマホ(黒)を出す。


「ちょっと待って。取ってくるから」


 美雪はリビングを出て階段を上がっていった。


「そういや、あん時はなかったな」


 テネスに服破かれて、ケータイ持ってたらぶっ壊れてたし。


「お待たせ。私が受信でいい?」


「ああ」


 送信っと。


「オッケ。んじゃ、何かあったら連絡な」


「……わかった」


 う~ん。何から教えるかね。考えると難しい。


「まあ、今日はいいわ。……それで、色々聞きたいことがあるんだけど」


「……」


 美雪が真剣な表情をして言うので、大体見当はつく。


「下校中のこと、教えてくれるんでしょうね?」


 まあ、そうだよな。


「……ふぅ。ああ。んで、何から聞きたい?」


 仕方なく、頬杖を着いて言う。


「全部。賢人くんの知ってること全部」


 ……そうか。


「じゃあ、どこから話して欲しい?」


 色々あってどこから話していいかわかんないしな。


「賢人くんの正体は?」


「……まあ、普通の高校生だな。春休みん時に変なおっさんに会ってな」


「変なおっさん?」


「そ。深夜まわってんのに、街中に俺を待ち伏せしててな」


「……深夜に街中にいたんだ? 賢人くん」


 俺かい。


「……まあ、それは置いといてな。んで、そのおっさんが正義の味方になれ、っつって言ってきたと思ったら、なってた」


「……。言われたらなってたってこと?」


「そういうこと」


 オッケーしてないのにな。


「それから最初に敵に襲われた時にな、またおっさんが現れて、ちゃんとした説明をくれたんだ。俺に与えられた、正義の味方の力はアウラ、さっきみたいな敵がテネスっていうらしい。俺のはアウラの内のアルファっていう力らしい」


 らしいばっかで曖昧だが。


「アルファ? あの黒いのが?」


「ああ。カードを差し込んで様々な効果を得られる。他には、βとθ、ζがいるらしいが、会ったことはないな」


 聞いたこともないし。


「テネスだが、何か、アメ食ってなるんだよな。そのアメは怪しいおっさんの古い知り合いが作ってるんだとよ。元科学者の仲間らしい」


 ありそうな話だ。


「……大人の勝手な事情に巻き込まれたみたいね」


 美雪が他人事のように言う。……いや、皆巻き込まれてるから。


「まあそれはそれとして。一応ほとんど説明したけど、何か聞いたことあるか?」


「……そうね。賢人くんは怖くないの? そんな危険なことに捲き込まれて」


 ん?


「そうだな。正義の味方は弱音を吐かないもんだが、俺は普通の高校生だしな。折角だから言うと」


「言うと?」


「やっぱり怖いよな。いくら好奇心旺盛でポジティブな俺でも、怖い物は怖い」


「……」


 美雪は黙ってしまう。やっぱ、幻滅したかな。


「好奇心旺盛でポジティブなら怖くないと思うけど」


 ……それで黙ってたのか。


「いや、いくら強くなったって、いくら俺が強いからって、怖い物は怖いぞ」


「……強かったら悩まずに戦えるでしょ。まあ、恐怖があって真の強さらしいけど」


 そうなのか?


「まあ、邪魔するヤツはぶん殴る、ぐらいの気持ちで」


 結局、それが一番だよな。


「全然正義の味方っぽくないのね」


 美雪は笑って言う。


「ああ。結局は俺は俺、ただの高校生だからな」


 笑って言う。……もう話すことがない気がするな。


「そう。まあ、頑張って」


 頑張るけど。


「でも、これで賢人くんの弱みを一つ握れたわね」


「へ?」


 美雪さん?


「何かお願いする時は正体をバラされたくなかったら、っていう脅しが使えるわ」


「……」


 この人、何気に黒いわぁ。


「まあ、脅されなくても多分協力すると思うけどな」


 断る理由なんて、ほとんどないし。


「……そろそろ寝る時間ね」


 あっ、ホントだ。


「じゃあ、寝るか。俺はどこで寝ればいい?」


「そうね。私の部屋でもいいわよ?」


 ……うん、それは遠慮しとこう。


「他は?」


「客間の敷き布団とか」


「そっちでよろしく」


 即答する。美雪の部屋で悠々と寝られる程神経は図太くないハズだ。


「そう。じゃあ、こっちよ」


 大して反応せずに案内する。美雪なりの冗談だったのかもしれない。


「んしょ、っと。自分で敷いてくれる?」


「はいよ」


 美雪を手伝う。まがいなりにも、世話になってる身だしな。


「おやすみ」


「ああ。明日、起こしてくれると助かる。おやすみ」


 情けない話だが。


「わかったわ」


 電気を消して、美雪は去っていく。


「……ふぅ」


 疲れる一日だったぜ、全く。

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