赤字一直線
ううっ。今日もお客さんゼロかよお……。
けっこう近くまで人が来ることはあるのに……。
あの。
わ! いつの間に!? 君は人間か。
はい、人間です。貴方は妖精ですかね?
そうだぞ。
ここはなんでしょうか?
ここはひみつのお店。とっても貴重な装備やアイテムを販売してるんだ!
あー、ありますよね。そういうの。
で、君は装備とアイテムのどっちを見たい?
こんなこと言うのは心苦しいんですけど、無一文で。
ええー!
というかさっきの発言聞こえましたが、お客さんゼロなんですか。
ぐっ、そうだよ! やっと客かと思ったら、冷やかしなんて最悪だ!
期待させてごめんなさい。あの、一ついいですか?
なんだよ。
ここ絶対見つけてもらえませんよ。落とし穴の中じゃないですか。
しかもめちゃくちゃ深いし……。なんかカモフラージュもされてるし。
ひみつのお店なんだから、簡単に見つかったらダメなんだ!
そうは言っても、見てもらわないことには商売始まりませんよ。
せめて、落とし穴の前に看板でもつけておくとか。噂を流すとか。
……うう。やむを得ないか。ここにお店を構えて早1か月。
いい加減、お客さん第一号を迎えたいし。
今日どころか通算でゼロなんですか。商売あがったりすぎです。
とりあえずお前は客じゃないんだな。上に返してやるよ。
どうもありがとうございます。
しばらくこっちに残れたら、お店の噂を流しておきますね。




