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第99話 兵器開発のススメ 教育者ヘプタセブン

 ある日の事、博士から呼ばれた私……レグレスは博士の研究所にて博士からKとの子供である1号を紹介されていた。


「仮名だったが、定着してしまってねぇ……1号だ。私に似た美形の少年だろ?」


「博士、言っちゃなんですが20超えている博士が息子と同じ体型っての凄く悲しく成りません?」


「うぐ、痛いところを付くねレグレスは……まぁ良い。私の息子の1号は私の苦手な兵器製造を任せることになっている。レグレスにも関わってくると思って呼んだんだが……」


「僕の名前は1号……よろしくレグレス」


「生意気そうね。まぁよろしく」


 博士は別の研究があるからと席を外すと、早速1号が話し始めた。


「まず僕の目的は戦闘員をいかに戦力にするか、怪人の戦闘能力を向上させるかの役割が今のところ与えられている。数ヶ月後に発動予定の樺太制圧戦に向けてね……で、レグレスに協力してもらいたい事があってお願いしたい」


「何を私にやらせる気?」


「僕の考えだとレグレスの劣化コピーを量産するのがブラックカンパニーの兵器形態だと一番戦力を増強できると判断したんだ」


「は? 私のコピー? クローンを作ろうってこと?」


「いや、レグレスを機械的に再現すると言うのが正しいかな」


 1号が書類を出してくる。


 色々書かれているが、私の様なロボット兵器を作りたい……ということである。


「で、レグレスには量産した兵器の司令塔の様な役割を担って欲しい」


 1号にそう言われるが、まず1号が作り出そうとしている兵器概要はビーム砲塔とガンポット、側部に誘導ミサイルを2本抱えたドローン兵器の亜種の様な見た目をしていた。


 もっと近しい物はお椀型をした小型UFOに6本のアームが付いていて、各種兵装を抱える……てんとう虫が近いかもしれない。


 小型の反重力装置を使い、あとは空気を射出して推進力を確保するらしい。


 私の無線ビットの機能を拡張した兵装をしている。


「レグレスの場合外部のウェポンで強くなれる……と僕は思っている。その外部ウェポンの1つがブラックカンパニー製戦闘ドローン……バグだ」


「戦闘ドローン……バグ」


「レグレスの脳のキャパであればこの戦闘ドローンのバグを1個飛行隊……18機運用することが出来るだろう……と僕の計算だとそう出ている」


「となると私は指揮官機の様な運用になるの?」


「まぁそうなるが、本人も戦おうと思えば戦える……無線ビットを操るような感覚で運用できるだろう。ちなみにこのバグは適性があれば他の人員でも動かせるように設計するつもりだ。今のところブラックカンパニーにはレグレスとテレキマンの2人しか運用出来る人員は居ないが……怪人化薬を改造し、本人の同意があればこの兵器を運用するに適切な怪人を作ろうと思っているよ」


「ふーん……別に良いんじゃない。やれば。で? 私は何を協力すればいいの?」


「脳波を測定したり、体のエネルギーをどの様にビームのエネルギーに転用しているかどうかを確認したい。損はさせるつもりは無いが、体の色々をいじることになるから許可が欲しかった」


「まぁ性欲の為にいじられるんじゃなきゃ良いわ」


「……いや、その姿のロボットみたいな見た目で発情するのは相当なアブノーマルだと思うが……」


「煩い! 私も気にしてるんだから!」


 そんなことを話し合いながら、1号とレグレスの二人三脚で戦闘用ドローン……バグの開発が進められるのであった。










「ブラックカンパニーファイトー!」


「「「ファイト!」」」


「ファイト!」


「「「ファイト!」」」


 怪人になったヘプタセブンことセブンは超から新入社員の教育係を任されていた。


 と言うかイエロー、セブン、ペタの3人はオママから納入された外国系の新人戦闘員の教育を1人10人任されていた。


 今まで日本人でブラックカンパニーは人員を統一していたが、ロシア市場にアクセスが容易になったことと、日本人が内戦の影響で市場に流れてこなくなった為に、外国人の戦闘員の育成をする方針に転換していた。


 なので今セブンが教育している戦闘員はほぼ白人系で、ブロンズ色や金髪の髪をしていたり、青や緑、薄い茶色の瞳をしている者ばかりであった。


 と言うかカラーリングだけなら超人の適性が数世代にわたって超人化薬を飲み続けてきた日本人は色素異常が起こりカラフルな髪色や瞳の色が増えていた。


 人造ヒーローでもテトがピンク色の髪色を人間だった頃からしていたので分かりやすいだろう。


 外国人の方が人間として本来の姿に近い……と言う現象が起こっていた。


 なので怪人適性率がまぁ低い。


 日本人の平均が5%から10%とすると、外国人は1%前後である。


 その分怪人になるのにも時間がかかる……悪の組織が国を乗っ取って国民総戦闘員にしても怪人がなかなか増えていないのはこれが理由であり、日本の企業が中小企業が数十万社あるのは一般人でも怪人になれる期間が短いから……というのもあったりする。


 大仏の様な姿をしているセブンは元から仏像の様な姿だったが、肌の色も錆びた蒼色みたいな鎌倉の大仏みたいな色になり……と言うか螺髪を含めて大仏を人間サイズにした様な姿に変わっていた。


 本人はハゲていたので螺髪とは言え髪の毛が生えて喜んでいたが……。


 元々怪力自慢だったが、怪人になって衝撃波を操れるようになり、1回の殴りを2発、3発時間差で打撃を与えたり、ドラミングをすることで体に衝撃を蓄えて、拳に蓄えた衝撃を乗せて殴ること1発で15階建てのビルを倒壊させる威力があったりする。(もっと溜めようと思えば溜められるため、もっと威力は出せるとのこと)


 そんな彼……セブンが怪人マッチでは無く教育係を任されているのは彼の温和な性格からである。


 仏様に性格も近くなったのか誰にでも優しく接し、相手の潜在能力を引き出す能力も持っているため、擬似人格を注入した戦闘員達に人格を定着させるのに彼の能力が多いに役立っていた。


 事実イエローが3人娘の中で教育者としての才能が高かったが、それよりも高い適性を示したのがセブンである。


 一方でペタが教育係に任命されているのは一般的な怪人が教育係をしたら適性が高い人と比べてドレだけ人格定着に時間がかかるかのテストの為であり、本人的にはハウニブ操って漁業をしたいと思っていた。


「ふう、皆さんお疲れ様です。これで今日のトレーニングは終わりです。体を洗ってから食事に行きましょう」


「「「はい! セブン様!」」」


 なんだかんだ元人造ヒーローの中でもカリスマがあるセブンだった。



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