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第12話 闇市場に突撃!

 給料日の翌日、僕達はKさんに言われて闇市場と呼ばれる場所に来ていた。


「うわぁ……怪人の人が沢山っすね」


 僕がそう言うとKさんが


「怪人の町だからな。多くの怪人がここで生活している」


 と言われた。


 ちなみに場所は日本の何処かなのらしいが、地下街で、地上は都市計画の失敗した廃墟であり、その地下鉄部分を改造して怪人の地下街が作られたという経緯があるとKさんに教えられた。


「なんか美味しそうな食べ物を売ってる店も多いっすね」


「培養肉だったり遺伝子改造された謎の野菜だったり色々だな。怪人になってるから味覚が変わったりした奴用の飯屋もある。ほらあそことかは人間の血液を提供するレストランだ」


「うぇ……気持ち悪い……」


「血は食べたくないな……」


「普通はそうだが、怪人によっては吸血衝動ってデメリットを持ってしまった怪人も居るからな。野菜を受け付けない体になってしまったり、犬や猫の様にチョコレートや玉ねぎが毒に変わったりした怪人用のレストランなんかもある」


「ウルフさんとかそれに当てはまるんじゃないの〜?」


「ウルフの奴は肉が好きになっただけで玉ねぎやチョコレートといった食料でアレルギーが出るのは無かったらしい。質の良い怪人薬の方が欠点は出ないで強力な怪人になれるからな」


 怪人になった場合の生活の変化……そして最低限の社会的マナーが守れる人が闇市場に出入りできる立場らしい。


 まぁ怪人じゃないと住めないが、戦闘員でもこの町で売買することはできる。


 そしてやって来たのは携帯ショップである。


「いらっしゃいませー」


 脳みそが丸出しになっている人達が店員をしている場所で、それ以外は表社会にあるような普通の携帯ショップって感じだ。


「新規に契約したいんだが」


「はい、新規契約ですね。こちらで伺いますよ!」


 脳みそむき出しの女性が案内してくれる。


 席に座り、要望を聞いていく。


 まず通信機能がちゃんとあり、闇社会を含めてネットワークに繋がる。


 カメラ機能があり、見た目は普通のスマホと同じ感じと要望すると


「ではこちらなんてどうでしょう! 量子コンピューターの処理速度をもったハイエンドスマホの超ツーは? バッテリーは亜空電子バッテリーを採用で1週間の長時間の稼働時間を実現。見た目は普通の7インチスマホと同じ! カラーバリエーションも充実!」


「でもお値段高いんじゃないの?」


「今なら100万になります! お安くなってますが……」


「高! 高過ぎるわ!」


「給料じゃ買えないっす!」


「私達15万くらいのスマホが欲しいんだけど……」


「予算が15万ですか……でしたらこちらなんてどうでしょう」


 そう言われて出されたのは普通のスマホに見えるが……。


「アンドフォンと呼ばれるスマホで、表の企業に対抗して作られた格安スマホでございます。普通の市販スマホより高い性能がありますし、今なら3年保証も付いてきますが」


「良いのあるじゃない!」


「ちょっと待て……裏サイトの脆弱性はどうなってる」


「表がメインで作られているので裏サイトへのアクセスは危険が伴います……」


「ウイルス防止アプリは?」


「我が社のアプリですと10万はしますが……」


 Kさんは少し悩んだ後に


「アプリ代は俺が支払ってやるからこれにするか?」


「おじさん良いの?」


「スマホは必要だろ」


 というわけでアンドフォンを僕達3人は購入し、前沼ちゃんが早速スマホケースを物色し始めた。


 僕とアリスは携帯ショップの店員からオススメされた普通のスマホケースを購入した。


 前沼ちゃんは猫耳の付いたスマホケースにして購入していた。











 3人娘を携帯ショップに連れて行った後は闇銀行に連れていく。


 今回行く銀行では金貸しの金利が凄いだけで預金とかは普通にやってくれるし、金融商品も結構真面目に見てくれる。


 複数ある俺の金を預けている銀行のうちの1つである。


 というか普通に金融商品買って資産運用をしていたりもする。


『いらっしゃいませー』


 ロボットの受け付けが挨拶してくれる。


 最近自我をもったロボットが普通に働いてるから凄いと思う。


 うちの博士はよくデモ起こされて労働改革を求められているけど……。


 目の前のロボットは縦置きのゲーム機に単眼のライトが浮かんでい姿をしていた。


「戦闘員なんだが新人の口座を作りに来た」


『おやおやブラックカンパニーのKさんですか! お久しぶりです』


「ん? お前とは初めましてじゃないか?」


『あぁ、この銀行のロボットはメインサーバーで連結してますので、全体で共有しているのですよ。Kさんは太客なのでこちらも覚えてますよ』


「そうかい。新人の口座頼むわ」


『わかりました。ではこちらの書類に記入をお願いします』


 3人は個人情報を書いていく。


「Kさん、名前って……」


「あぁAって書けば大丈夫だ。戦闘員の所に丸して、会社名書いて……指紋を押して大丈夫」


「わかった」


 戦闘員Aの発言を聞いて、横の2人も書いていく。


 書類を提出すると少し手続き処理をした後に口座カードと銀行のアプリを入れるように勧められた。


 スマホを操作し、使い方がよくわかってない戦闘員Aに俺が教えながら、アプリをインストールする。


 すると銀行口座が見れるようになる。


 それと小型の転送装置が渡された。


『この転送装置は銀行に入金することができる機械で家のコンセントに繋いで、口座カードをセット。中にお金を入れると銀行に転送されて入金できます。出金はこの機械ではできないので注意してください』


 そう言われた。


 口座を作って今日のやることは終わりであるので、闇銀行を出ると外に続く階段を登り、外に出てワープベルトで会社に戻るのだった。

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