32 焦れったい俺と君
ついに、勝負の土曜日がやって来た。
メンバーはいつもの6人で、今日は近くの小さめな遊園地に遊びに来た。
鈴も佑樹も今日はどこか落ち着かない様子だ。
まあそれもしょうがないだろう。
俺たちはお互いの気持ちを知って、協力している立場なので、2人がぎこちないのを見ていると焦れったくなってくる。
「け、けっこう混んでるわね!」
「そ、そうだな!」
「「「「……………………」」」」
「は、晴れて良かったよな!」
「そ、そうね!」
「「「「……………………」」」」
「つ、次はあそこにいきましょうか!」
「よ、よし。並ぼうか!」
「「「「……………………」」」」
「はぁ……………」
「はぁ……………」
「「「「……………………………………」」」」
あのザ・優等生でいつも冷静な2人がこうなるんだから恋って恐ろしいものだよな。
二人の気持ちを知っているからかも知れないが、こんなに誰にでもわかるほど挙動不審なのに、互いに全く気づく様子がない。
というか俺たちが黙って見守っていることに何も言ってこないあたり、2人の世界に入っているとも言えるだろう。
2人はさっきからずっとこんな会話を繰り返しているのだ。
「なあ、これ大丈夫なのか?なにか仕掛けないとあいつら何もできないで終わる気がするぜ?」
「俺も海斗の意見に1票。というか今まで普通に話せてたのにいざ告白を意識し出すとこれってあいつらうぶすぎだろ………」
「普段は大人っぽいから余計にそう感じますよね…………ユキさま、どうしますか?」
「どうしたものかねぇ…………」
正直俺らもまさかの展開に困惑しているのだ。
鈴も佑樹も、潔く告白する!とここに来るまでは話していたので、まさかここまでうぶな可愛い2人だとは思ってもいなかったのだ。
どこかでタイミングを見計らって相手を誘って2人になるからその時は俺たちが協力する、と計画していた鈴だったものの、はや2時間、そんな様子は1度も見られていない。
一方、どこかで鈴を連れてこっそりはぐれようと計画していた佑樹だか、緊張のあまり率先して2人で俺達を先導して進んでいるため、こちらもそんな様子は見られない。
「これは俺らで何とかするしかないよね………」
◆
作戦1
「じゃんけんで負けた2人が飲み物買ってこようぜ!」
じゃんけんに鈴と佑樹以外が同じものを出すことでこの2人に行ってもらう作戦だ。
「うっし行くぞ!ジャーンケーンポン!」
俺たちはパー
鈴と佑樹は……………チョキだった…………
「お、おう…………」
「そうですね………じゃあ私たちでじゃんけんを……」
作戦2
「俺は花と家へのお土産買ってくるね!」
「んじゃ俺は夏波に送るお土産かな。」
次の作戦はみんなでお土産を買いに行って2人だけ取り残す作戦だ。
これならば運に左右されないだろう。
「よし、じゃあ俺は………」
「奏多!俺も一緒に買い物いこうか!」
「「「「え!?」」」」
「そ、そうね!それじゃあ私は花と雪彦君と一緒に行こうかしら!」
マジかよ…………
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新しい短編を書きました!
これからはなんとかこっちと、この短編を連載できたらなと思います。
面白い、早く続きが読みたいと思った方はブックマーク、高評価よろしくお願いします!




