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僕らの日常  作者: 優也
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プロローグ

恋愛小説は恋愛でも、BL小説となります。

性描写はありませんが、男性同士の恋愛が苦手な方は閲覧をお控えください。

 お前と過ごす何気ない時間が、いつまでも続くといいと思った……

 大勢いる学友の中で、きっとお前でなくてはならなかった理由が必ずあるはずで……。

 友達以上の気持ちが心に芽生えたのも、必然だったのかもしれない……。


 お前と交わす言葉の一つ一つに意味がある様に

 一緒に過ごす時間にも、無駄ではない別の意味があります様に……




 初めてお前が俺の視界に入ってきたのは、高校入学してからだいぶたってからだった。

 部活をどこにしようかと、悩んでいた俺・辻智樹ツジトモキは、とりあえず中学から仲が良かった後藤慶汰ゴトウケイタと一緒にバスケ部の見学に来ていた。

 二人で体育館に入ると、端に並べられていたパイプ椅子に顧問らしき先生の隣で、あきらかに一年生って感じの2人が座っていた。

 一人は短髪でツンツン頭。もう一人はそれでいーのかってくらい薄茶色の頭をしていた。

「見学してもいいっすか?」

 先生に挨拶をして、俺たちは椅子に座った。

「ども。お前ら何組? 俺2組の後藤」

「あー、オレ3組槙本」

「え?俺も3組だよ。辻ってーの。よろしく」

「1組の平岡。よろしくな」

 軽く自己紹介を済ませ俺は、同じ組だった槙本に話しかけた。

「今まで同じクラスだったのに、気がつかなかったな」

 苦笑交じりで俺が言うと、槙本も笑ってうなずいた。 ――バシッ! バシッ! と、気持ちの良いボールが弾む音に意識を取られ、俺は視線を槙本からボールに移し、必死に動きを追いかけた。

「バスケ好きなのか?」

「まー、兄貴がバスケやってて、その影響」

 先輩たちのプレイを見ながら、槙本の質問に答える。

「槙本は?」

「オレはこいつのおまけ」

 槙本は平岡を指差してめんどくさそうにそう言った。


 これが俺と槙本との出会い。なんの変哲も無い普通の出会いだった。

 170後半の身長にそこそこ筋肉もついて、言わばワイルド形の俺に対して槙本は、身長こそ似たり寄ったりなれど、鍛えても筋肉がつきにくい体質なのか、スマート体をしていて、どこか中世的なイメージだった。


 結局部活をバスケにした俺と槙本。急速に仲良くなる俺たち。槙本の性格を把握するのには時間はかからなかった。

 そんなある日、授業が終わり、「起立、礼」の号令が終わると、俺と槙本の席が教室の端と端だったにも関わらず、アイツは大声でとんでもない事を叫んだ。

「辻! チャック全開!」

「っえ?!」

 クラス中の大爆笑をかったのは言うまでもなく、男子女子、先生までもが俺に注目する事になった。

 慌てて全開だったズボンのチャックを上げ、槙本を睨むとアイツは笑ってこっちを見ていた。

 いきなり大声でいう事無いだろうが。

 バラバラと席を立つクラスメイト達を避けて、槙本が俺に近づいてくる。

「悪い、でも急いで言ってやろうと思ったんだよ」

「だからって……」

 俺、大恥じかいたっつーの。

「マジ悪かったよ」

 多少は俺の事を思っての事だろうけど、これは本気で酷いと思った。

 その後しばらく俺のあだ名は「チャック」になってしまったのである。

 槙本め、覚えてろよ……。

 なんていうか、天然なんだよな、槙本って。悪気があってやってるんじゃない。だから言われて、態度に出されて初めて自分がやってしまった事に気がつくって言うか。

 まぁ、いい意味で素直、なんだろうけど……。

 槙本とはクラスが一緒だったこともありすぐに打ち解け、仲良くなった。結局部活も一緒、休み時間も一緒、休みの日も大抵二人で遊ぶ事が多くなっていった。


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