ミハルとミナギ 交戦
ミハル「やっぱりきた、ねっ！」
ミナギ「ぐっ…！」
ミハル「なぁんだ、ナギくんだったんだ。一人でどうしたの？」
ミナギ「さぁてなぁ、『一人』でどうしたんだろうなぁ？ミハル」
ミハル「へ…？」
カケル「後ろもらったぁ！」
ミハル「うひゃぁ？！えっ、ちょっと、まっ――」
カケル「待てないねぇ！おらぁ！」
ミハル「うわっ、っとと…あっぶないじゃない」
カケル「ミナギ、あんた大丈夫！？」
ミナギ「いいからさっさとやっちまえ！」
ミハル「えっえっ、なんで二人もいるの！？足音は一つしかしなかったのに！」
カケル「一人だったら勝てるとでも思っていた？舐めないでよ、ねっ！」
ミハル「ひゃぁっ！？ちょ、ナギくん！？このヒトなんなの！？」
ミナギ「あ？んなの俺のパートナーに決まってんだろ」
チヒロ「ミハル、少し下がって」
ミハル「えっでも…」
チヒロ「早く」
カケル「させるか！」
ミナギ「カケル下がれ！」
ミハル「へっへーん！いくらこのヒトがすごくってもミハルの速さにはついてこれないでしょー！」
カケル「うぉ！？ほんっとにすばしっこい…！」
チヒロ「ミハル、今からいうことを全速力でやってくれるかい？」
ミハル「もちろん！なぁに？」
チヒロ「この際ナギくんは放っておく。彼女をなんとかしたい。ミハルは彼女から距離をとって一旦動きを止めて。向こうが止まっても動いてても、そこから最速で後ろに回り込むんだ。狙うのは足、できるかい？」
ミハル「わかった！まかせて！」
カケル「その作戦、あたしに聞こえていちゃ何の意味もないんじゃない？」
ミナギ「バカ！下がれ！俺の後ろに！」
カケル「なんでよ！相手の動きが分かり切ってるのにあたしに避けれないとでも思ってんの！？」
ミナギ「あぁ、避けれない！」
ミハル「もう遅いよ」
ミナギ「カケル！！」
カケル「…へ？」
ミナギ「くっ…そが！」
ミハル「へぇ、ナギくんが庇うなんて…珍しいこともあるんだ、ねっ！」
カケル「ミナギ、ちょっとごめん…よっ！」
ミハル「うわわっ！当たったら危ないよ、こんなの！」
ミナギ「こんの、バカ！俺の指示聞け！死にてぇのか！挙句に人を踏み台にしやがって！」
チヒロ「ミハル、部屋の一番奥まで来て」
ミナギ「おい、一旦撤収だ！」
カケル「…わかったわよ」
ミハル「チヒロ、追いかけなくていいの？」
チヒロ「…いや、僕らも逃げよう。作戦会議もしなくちゃ、ね」
ミハル「わかった。ナギくん、今度はミハルたちが勝つからね」
ミナギ「この怪力ゴリラに勝てりゃいいな」
カケル「誰のこと言ってんのかしら？」
ミハル「変なナギくん。まぁいいや、ばいばい」
レイ「なかなかどちらも譲らないいいものが見れました。ふふ、あぁとても楽しくて心が躍りましたよ。おっと、この時間彼らは何をしていたのか気になりますね。少々時間を遡って見てみましょう」
