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一行詩集《想花》
好きと言って終わる恋もある。
光が少しずつやわらかくなって、春だという気がする。
いるもの、いらないもの……新しい自分に。
よくわからないガラスの置物発見。
意味のない綺麗なものが何故か捨てられなくて、
花粉で春霞、嬉しくないなあ。
濁った水の中で、魚は何を考えているんだろう?
ね、もうすぐだねって蕾に聞いてみる。
ここに桜を植えたひとの想いは、きっと。
当たり前のことが当たり前でなくなって、また当たり前になっていくんだ。
地に生きる喜びを踏みしめて、青空。