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ほろ
どこかにいたのに
きみは
きえてしまった
ちいさなひが
たくさん
うずになって
のはらを
なめていく
きょうも
そらは
あおくない
くうきは
いつだって
まずい
にごった
せかい
おいしいみずが
あるって
きみはいったけど
やっぱり
うそのようだよ
だってね
てがとどきも
しないのは
ないのと
おんなじなんだ
きみみたいに
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施しは何も生まない
けれどね
何ができるの
あの小さな手に
小遣い稼ぎに
なりそうなのは
スマホで済んじゃうし
そのスマホがないから
ネットワークから抜け落ちて
彼らは見えなくなってきた
たったこれだけで