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歌集《彩夏》
口紅の色問う人の心内かすめた笑顔わたしも返し
夏の夢うなじにのぞく藍なくば君が扇子を盗みざらまし
合宿か走る男子の叫び声休みの朝を切り裂いて青
独りゆえ夜明の嵐の恐ろしさ布団で誤魔化し歌って誤魔化し
旅もせず病に伏せる盆の日々友の便りに飛んで馳せて…
戦呼ぶ人の呪いの満ち欠けはただ喪失の学びによりて
ふるさとと呼ぶ地もなくて渡る街訳知り顔のカフェラテ一つ
鱧に茄子並ぶ小料理先達の意地を見にけり納涼会
恋のあと拭う秋口茜色羽織るコートの色新しく
口紅の色問う人の心内かすめた笑顔わたしも返し
夏の夢うなじにのぞく藍なくば君が扇子を盗みざらまし
合宿か走る男子の叫び声休みの朝を切り裂いて青
独りゆえ夜明の嵐の恐ろしさ布団で誤魔化し歌って誤魔化し
旅もせず病に伏せる盆の日々友の便りに飛んで馳せて…
戦呼ぶ人の呪いの満ち欠けはただ喪失の学びによりて
ふるさとと呼ぶ地もなくて渡る街訳知り顔のカフェラテ一つ
鱧に茄子並ぶ小料理先達の意地を見にけり納涼会
恋のあと拭う秋口茜色羽織るコートの色新しく
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