40/130
Voice×Vision=Venture
その歌は
草原に響く
遥か都を越えて
漠漠たる荒野に満ちる
愛し子の声
夜明けを待つ
火の番
光は砕けないと彼は告げる
魂は砕けないと歴史を継ぐ
千代に至る道
歌が体に満ちて溢れ
灯火が闇夜を照らす
無言の調べ
一息から彼は生まれた
限りなく愛されて
時の奔流に呑まれても
彼方より届く光
そして光
君の名を覚えよう
尽きることなどないのだと
星々を数えながら
杯を傾け
初めから終わりまでの話をしよう
ビルの隙間に
草原の風が吹き渡っていく
灯る八重の光
募る幾重の声
君と
彼方