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From A to Z  作者: Jade
G
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一行詩集《冷艷》

視線の揺らぎ、恋の始まり。


跪く女を、あなたは見下ろしている。


存在の不確かさから垂れた糸


薄い膜を張った肢体にうつりこんだ彼


たぶんこの男は、涙の本当のところを知らない。


華やぐ瞬間を知っているくせに、


傾げた首の白さだけ見つめているらしい


柔らかな匂いは何にも優って


存在しない君を想う


ひんやりと蒼い湖畔のくるぶし


綺麗すぎるものは美しくないのね


かかとから堕ちてしまえ


その手を止めて、わたしを見て


飽きもせず髪をすく。あなただけの微笑み。

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