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雨宿り
冷たいシャワー
肌を滑る泡
ミントの香り
なぞる手を
思い出して
ふと
止まる私
外では
雷が鳴ってる
あんまりね
確かめて欲しくなかった
後ろ髪なんて
振り向いても
合わなかった視線に
安堵して
話の続き
なのに
さみしい
見苦しいから
流してしまうけど
別に
嘘じゃなかったの
好きだったことは
ただ
通り雨に過ぎなかった
今のように
どれほど荒れ狂っても
尽きていくのが
見えたから
家に帰る
それだけよ
あなたは
悪女って
言うんでしょうけど
………………………………………
刺青を施したのは
あなたよ
谷崎?