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From A to Z  作者: Jade
A
3/130

雨宿り

冷たいシャワー

肌を滑る泡

ミントの香り


なぞる手を

思い出して

ふと

止まる私


外では

雷が鳴ってる


あんまりね


確かめて欲しくなかった

後ろ髪なんて


振り向いても

合わなかった視線に

安堵して

話の続き


なのに


さみしい


見苦しいから

流してしまうけど


別に


嘘じゃなかったの


好きだったことは


ただ

通り雨に過ぎなかった


今のように

どれほど荒れ狂っても


尽きていくのが

見えたから


家に帰る


それだけよ


あなたは

悪女って

言うんでしょうけど




………………………………………

刺青を施したのは

あなたよ

谷崎?

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