24/130
歌集《詠月》
茜さし鳴り出す心携えて君が夢見る白露の枝
嵐去り棚引く雲の合間より現れいずる夜半の月かな
月の暈とらえもせずに君の手を引いて口付け美しき宵
一艘の死にて死にざる国の果て人乞いながら沈みゆくやも
哀しみを競う方々尽きもせず吾か彼かと止まぬ雨垂れ
君が傘寄りて肩から濡れたまふ傘なきものの妬みを浴びて
夜澄んで星のささやく秋の道いにしえの歌数えて歩く
りんどうを飾る人の手町屋敷通う小袖のとんぼも涼し
重陽の白菊清し風清し彼方此方に秋茜舞う
茜さし鳴り出す心携えて君が夢見る白露の枝
嵐去り棚引く雲の合間より現れいずる夜半の月かな
月の暈とらえもせずに君の手を引いて口付け美しき宵
一艘の死にて死にざる国の果て人乞いながら沈みゆくやも
哀しみを競う方々尽きもせず吾か彼かと止まぬ雨垂れ
君が傘寄りて肩から濡れたまふ傘なきものの妬みを浴びて
夜澄んで星のささやく秋の道いにしえの歌数えて歩く
りんどうを飾る人の手町屋敷通う小袖のとんぼも涼し
重陽の白菊清し風清し彼方此方に秋茜舞う
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。