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Calamity
彼は相変わらず
死体を集めていて
雨は相変わらず
止まないままで
私は飽きもせず
花を千切っていて
占う明日もないのに。
真っ黒な水が
地の底から溢れて
真っ黒な人が
二階の窓から溢れて
真っ黒な街が
どこからか燃えて来て
行く道などないのに。
でもね
飛び出さずにいられない
何もせずにはいられないの
たとえ君が
目の前で死んでいくだけだとしても
たとえ私が
足を失ったとしても
沈黙に耐えきれない
弱さを笑って
強さを泣いて
叫びに変えるわ
そしてまた歌うのよ
子守唄を