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From A to Z  作者: Jade
W
111/130

あの影を忘れた男

「女にモテたいから」


……馬鹿だね


自尊心の穴埋めに


他人を使うなんて


大馬鹿者だよ


「金があれば」


……幸せになれたの?


掴んだものを蔑ろにして


もっともっとって


足元を見ないから


ほら


……………………………


沈黙に耐えられない君は


殺した少年の顔を


抱えてゆくのだろう


愚かさの代償は


いずれ支払うことになる


君自身か


君の子か


知らないが


何もせずとも


子は引き継いでしまう


君はうまくやっているつもりでも


子は仮面の裏側を見てしまうものだよ


一瞬のことだとしても


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