聖魔王様現れる。
やっぱ短いのかな~。
side栄太
召喚陣が光り始めたと思ったら、空間が裂けて女の子が落ちてきた。な、何を言っているかわからないと思うg
ゴスッ
「痛いっ!!」
「落ち着け。その子がお前の使い魔じゃないのか?とっとと本契約にしてしまえよ。」
「真面目なセリフ、ありがとう、宇治村。お前っていいやつだよね。だが、この子は気絶している。どうしろと?」
「・・・すまん。とりあえずその子を保健室にでも運んでやれよ、落ちこぼれ。」
・・・宇治村、お前本当はいいやつだよな。さりげない優しさと気遣いを感じながら少女を保健室に俺は運ぶ。それにしてもこの雪みたいな髪は天然なのだろうか。いや、召喚陣から召喚された時点で人間ではないだろうが。・・・・・・それにこの少女からは聖光と闇魔、両方を感じる。
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side聖魔王様
「知らない天j「おっ起きたか」邪魔すんじゃねぇよ!!!」
「お、おう。すまん。」
裂け目に吸い込まれて気を失ってしまうとは、我ながら情けない。それにしてもここはどこだ?魔王と光の勇者は?この少年とつながっているこの魔力ラインは?様々な疑問が頭を駆け巡るがまずはこれだろう。
「・・・オレ、女になったのか。」
「なんか言ったか?」
「いや、何も。」
ソプラノボイスにいつもより低い視線、それから現れた脂肪の塊、消えた漢のシンボル。何がどうなってこうなった。聖光にも闇魔にもこんなことができる魔法は知らない。いったいどうやって・・・?頭を抱える俺に少年が話しかけてくる。
「ところでさ、キミが俺の使い魔ってことでいいのかな?」
「は?」
「いや、召喚の儀式を行ったら空間が裂けてキミが落ちてきたんだ。」
「・・・!?・・・、・・・そうかそういうことか!!」
「えっと、もしかして違う?」
「いや、たぶん違わないぞ。お前・・・いや、マスターとオレには魔力のラインがつながっているからな。安心するといい。」
これで、色々と解決した。大方世界の壁を突破する際に男から女に変化したのだろう。勇者と魔王は巻き込まれただけか、南無。
「じゃあ、本契約してくれるかな?」
「本契約ってなんだ?」
「あ~・・・主人と使い魔の間に魔力パスがつながっているのが、今の仮契約の状態。といっても俺に魔力はないから、一方的に俺がもらってるだけだけど。で、本契約になると互いに認めたところまで、いろんなことが共有されるんだ。たとえば、視界とか嗅覚とかね。後、主人には使い魔に対する絶対的権利と保護義務が本契約からは生じるんだ。」
「絶対的権利・・・奴隷みたいなものか。保護義務とは?」
「圧倒的な実力差があれば、命令とかも覆されるんだけどね。保護義務っていうのは、使い魔の面倒をみたり、使い魔のやらかしたことの責任をとるってことかな。」
「親子みたいなものか。・・・いいぞ、本契約しよう。」
「本当にいいの?正直、いきなり連れてきて奴隷になれとか俺だったら逃げ出すレベルなんだけど。」
「ああ。オレはマスターより圧倒的に強い。」
「そ、そう。・・・で、本契約なんだけど。」
「何をすればいいんだ?」
「あ~、・・・体液交換。」
「体液か・・・、ベタだな。つまらん、捻りがない。」
手ごろなのは、膵液と血液か・・・。しょうがない。
ぶちゅー
「っ!!!!????いきなり何を?」
「・・・体液交換だろう?血液でもいいが痛いのは好きじゃないからな。」
「うぅ・・初めてだったのに・・・」
「女々しいやつめ。」
「お前こそ女じゃねえのかよ!」
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「ところで、名前とか種族とか教えてくれる?」
名前・・・?名前、ふむ名前か・・・。
「人に名前を聞くときはまずは自分から名乗るもではないのか?」
「あ、そうだな。俺は奥村栄太、人間だ。」
「エータか。オレは聖魔王、名前はまだない(キリッ」
「はっ?」