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聖魔の王様  作者: たまご
1/4

ぷろろーぐ

 「やあああああああああああああ!!!!!」


 ガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!


 赤い月の下で二人の人間が槍と剣を交えていた。


 「いいぞいいぞ、光の勇者ァ!!!」

 「いいからとっとと切り刻まれろ、魔王ォ!!!!!」


 光の勇者と呼ばれた方は腰まであるのをまとめた金髪に海のような碧眼の少女。彼女が持っている槍は『聖槍ロンギヌス』。下級魔族であれば近づくだけで消滅してしまうような『聖』の力をもっている。対して、魔王と呼ばれた方はドス黒い短髪に燃えるような紅の眼の少年。彼が持っている剣は『魔剣エクスカリバー』。ロンギヌスの聖の力を打ち消すほどの『魔』を放っている。ロンギヌスとエクスカリバーは同格。この戦闘《殺し合い》は互いの実力の差によって決まるだろう。もっとも・・・・・・


 「てめぇ、私のプリン食っただろォォォオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 「は?知らんぞ?」


 剣戟が終わり静寂が訪れる。


 「え?マジ?」

 「本当だ。大方、聖魔王が食ったに違いないと思うが。」

 「・・・・・・」


 「あんの野郎ォォォオオオオオオ!!!!!!!」


 もっともこのようにして中断されることが少なくない。むしろ決着はついたことがない。187365戦187365引き分け。しょっちゅう戦っているが大概くだらない理由であるが故に、すぐに収まる。




**********



 世界は聖と魔に別れている。聖の代表が光の勇者で魔の代表が魔王。聖と魔は相容れることなく、戦い続ける。光の勇者には『聖光』、魔王には『闇魔』という力が宿っている。光の勇者と魔王。彼らは戦わなければならないのだ。そう、互いがそれを望んでいなくても・・・


 「魔王ォオオオオオオ!!聖魔に『光の勇者がお前にプリンをやると言っていた』って嘘ついたな!!!結局、てめぇのせいじゃねぇかァァアアアアア!!!!!!」

 「ふひひ、サーセンwww」


 互いがそれを望んでいなくても・・・?


 「だああああああ!!!!!!やっぱお前だけは殺すッッ!!!!」

 「いいだろう!かかってこい!!!!」


 互いに望んでいる場合もあるようだ。

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