表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

月と太陽+。*゜


.「夏休みなんてくそくらえ」


高い天井に綺麗なカーテン、真っ白なベッド。

ここは県内有数の高級病室を所持する<桜井病院>


そんな病院の一室で俺は夏休みに何をしてるんだ。


そもそも俺がここにいるのはあの試合のせいだ。



野球部に所属の俺は坊主頭が嫌であまり試合には出ていなかった。

三年が引退し二年の俺達が部を引っ張る事になったんだが・・・

なんで俺が主将なんだ!!

どう考えても智<とも>の方が俺よりしっかりしてんだろ!

話しがそれたが

そもそも主将になったせいで昨日は試合にでなければならなかった。


その試合、俺はピッチャーをやっていた。

変則Wのため、二試合目から投げたわけなんだが

俺は1番バッターだった。

最初の、しかも一球目から派手にデッドボールをかましてきやがった。

そのボールが素晴らしいコントロールで俺の肩にいれてくれたために俺は肩をはずし筋を痛めてしまった。夏休みに病院に閉じ込められるとあまりにも嘆いたせいで

オープンカフェ、遊戯場、カラオケ、ゲーセンとありえない程退屈しない高級な病院に入院することになった。

俺は大財閥の御曹子でも一流企業の社長の息子でもなんでもない、ちょっと不良な高校球児だ。そんな俺が何故こんな病院に入院出来たか。

気になるだろ?

ただの不良が高級なホテル・・・・病院のベッドの上だぞ?

はい、調子のりました(^^;)


まあ本題、

うちの野球部にはマネージャーがいる。

それも明るくて気が利く可愛いマネージャーなわけでして。

いやーお兄さん毎日タオル渡してくるマネージャー見てニヤニヤしちゃう始末・・・


ほっ・・・・本題本題。。。

でその明るくて気が利く可愛いマネージャーの家が大病院。

<桜井病院>の院長の娘らしく、この病院に格安で入院させて頂くことになったんだ。確かに設備は最高だ。

ただ何が言いたいかって・・・・

どれも一人じゃ楽しめねーんだよ!!

誰かが見舞いに来て遊んでくんなきゃ結局暇なんだよ。

他の奴らは入院が長くて仲間がいるが俺は数週間。

仲良くなれるかっつーの・・・


「山下クン、お見舞いに来たよ。」

可愛いくて気が利く・・・・以下略


なマネージャーがお見舞いに来てくれた

俺キモいですね


「おーありがとう。桜井」

桜井はいつも早くにいる。

「桜井って何でこんな早いの?」


一瞬止まり考えてから

「私のお姉ちゃんが入院してるからです。。。。」

ふわりと優しく微笑む彼女はなんだか綺麗だ。

お姉さんなんかいたのか・・・

そういえばあんまり詳しくは知らなかった。

病院の院長の娘って事自体が数日前に知った事実だからな・・・


「お姉さんかー体悪いの??」


「まあ・・・入院期間は長いですよ。」

その時の俺は無神経でマネージャーの曇った表情に気付く事が出来なかった。


「じゃあ俺仲良くなれば退屈しないなー」


「今度是非会ってみますか??」


「えっいいの!?」


「確認してからなら。」


なんか期待しちゃう俺がいる←

お姉さんなんかいたのか・・・

そういえばあんまり詳しくは知らなかった。

病院の院長の娘って事自体が数日前に知った事実だからな・・・


「お姉さんかー体悪いの??」


「まあ・・・入院期間は長いですよ。」

その時の俺は無神経でマネージャーの曇った表情に気付く事が出来なかった。


「じゃあ俺仲良くなれば退屈しないなー」


「今度是非会ってみますか??」


「えっいいの!?」


「確認してからなら。」


なんか期待しちゃう俺がいる←

その夜は何故か眠れなくて院内を散歩していた。


「そういえば上の階って言った事ないなー」


少し気になり俺はエレベーターで最上階に向かった。

最上階には部屋が少なく少し歩くと特別室といつ札がついた部屋があった。


「特別室って・・・?」

名前を見ると"桜井"と淡泊な文字で無愛想に書かれていた。


「手書きな上に愛想なさすぎだろ!!」


一人で笑いながら札に手を伸ばすとドアが開いてしまった。



少し焦りドアを押さえると中が見えた。


カーテンの開いた窓の前にいる綺麗な黒髪の女の子。

あまりに綺麗で不法侵入と言う四文字をドアの外に忘れて部屋に吸い込まれていった。


月明かりに照らされ幻想的に映る彼女はまるで一枚の絵のようだった。

文才もないし頭も悪い俺にしては中々な表現力だと思う!!


近づくと彼女は何も寄せ付けないような異様な雰囲気を纏い窓から外を眺め続けていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ