61話 天帝の素材
朝。
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工房。
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巨大。
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蒼い甲殻。
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蒼雷がまだ漏れている。
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リシア「改めて見るとデカいな……」
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トニトルスタッグ。
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いや。
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蒼き天帝。
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討伐後でも、
魔力圧が消えていなかった。
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ガルムが腕を組む。
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ガルム「普通なら解体だけで数日級だ」
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ローグが笑う。
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ローグ「普通ならな」
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その瞬間。
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メタ。
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ぷるぷる震える。
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人体形成。
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十体。
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さらに。
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小型スライム展開。
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解体補助。
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収納。
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道具運搬。
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完全分業。
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ガルム「本当に便利じゃなお前……」
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ヨグ『解体効率上昇を確認』
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“ぱちっ”
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その時。
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トールが顎部を見る。
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巨大。
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蒼い刃。
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雷が走っている。
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ヨグ『高周波振動を確認』
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『最優良武器素材です』
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リシア「これ武器になるのか?」
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ガルムの目が変わる。
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職人の目。
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ガルム「なるどころじゃねぇ」
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ガルム「これは“切断そのもの”だ」
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顎部。
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超電流。
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高周波振動。
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高速回転。
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全部が凝縮されていた。
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ガルム「双剣向きだな」
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リシア「双剣?」
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ガルム「今のお前の戦い方にぴったりじゃないのか?」
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ガルム「防御より速度、攻撃」
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ガルム「止まる戦い方じゃねぇ」
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リシアは黙る。
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確かに。
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今の自分は。
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突っ込んで。
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斬って。
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高速で抜ける。
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その繰り返し。
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盾より。
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攻撃。
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その比率が増えていた。
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ローグが笑う。
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ローグ「ようやく気付いたか」
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リシア「何によ」
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ローグ「お前さん、元々前へ出る才能の方が強い」
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リシア「……」
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ガルムが顎部へ触れる。
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“バチッ”
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雷。
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だが。
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笑う。
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ガルム「面白ぇ」
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ガルム「こいつぁ最高傑作になるぞ」
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その時。
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メタが脚部を運んでくる。
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巨大な刃脚。
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ヨグ『脚部も高周波振動を保持しています』
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ガルムが頷く。
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ガルム「こっちは槍だな」
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トール「メタ用?」
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ガルム「いや」
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ガルム「お前ら全員使える」
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メタがぷるぷる震える。
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嬉しそうだった。
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その時。
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ヨグの単眼が開く。
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“ぱちっ”
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ヨグ『超電流素材は影粘域との相性が極めて高いです』
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トール「……どうなる」
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ヨグ『循環速度が上昇します』
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『切断性能が飛躍的に向上します』
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『現在の武器循環は未完成です』
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リシア「また始まった……」
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ローグが笑う。
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ローグ「つまりまだ伸びるという事じゃ」
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その時。
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メタ。
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突然。
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蒼月草を大量展開。
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さらに。
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錬金器具。
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リシア「……何する気?」
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ヨグ『高位素材調合を開始します』
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ガルムが眉を上げる。
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ガルム「まだやんのか」
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メタが震える。
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やる。
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そう言いたげだった。
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工房。
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蒼雷。
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高周波。
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錬金術。
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そして。
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新たな武器。
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トール達は。
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さらに深層へ踏み込み始めていた。




