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14話 役割分担

朝。


---


火が小さく揺れている。


---


トールは目を覚ます。


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体を動かす。


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(……軽い)


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昨日より、確実に。


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夜の肉。


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あれは——


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間違いじゃない。


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外に出る。


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リシアはすでに剣を振っていた。


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無駄がない。


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速い。


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重い。


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(……強い)


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リシア「起きたか」


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トール「ああ」


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リシア「今日は狩りに行く」


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トールは頷く。


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(……来たな)


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■ 森


静かな森。


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リシアが前を歩く。


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トールは少し後ろ。


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観察する。


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足運び。


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視線。


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(……無駄がない)


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リシアが止まる。


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手を上げる。


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合図。


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前。


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気配。


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複数。


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(……来る)


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リシア「狼だ」


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■ 戦闘


三体。


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速い。


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囲む。


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連携。


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トールは動かない。


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見る。


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(……横から来る)


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リシアが踏み込む。


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ザンッ!!


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一体。


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倒れる。


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二体目。


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ズンッ!!


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即座に落ちる。


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三体目。


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跳ぶ。


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リシアは半歩ずらす。


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斬る。


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終わる。


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数秒。


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それだけ。


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トールは息を吐く。


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(……見える)


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前より、確実に。


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リシア「動け」


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■ 解体


トールは前に出る。


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狼の死体。


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まだ温かい。


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ナイフを入れる。


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首元。


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深く。


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血が流れる。


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地面に落ちる。


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しばらく待つ。


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(……これをやらないと、臭くなる)


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血が抜ける。


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色が変わる。


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肉が締まる。


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トールは確認する。


---


(……いい)


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関節に刃を入れる。


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外す。


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無理に切らない。


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“外す”。


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効率。


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無駄がない。


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肉を分ける。


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素材と肉。


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分離。


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リシアがそれを見る。


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リシア「……慣れてるな」


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トール「やってた」


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リシア「そうか」


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■ 廃棄


トールは肉を見る。


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血抜きされた肉。


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綺麗だ。


---


赤い。


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(……完全に食える)


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リシア「肉は捨てる」


---


トール「……食わないのか」


---


リシア「食わない」


---


即答。


---


リシア「売れない。腐る。無駄だ」


---


トールは肉を見る。


---


(……無駄か)


---


何も言わない。


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■ 小さな個体


草が揺れる。


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ぷる。


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スライム。


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小さい。


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弱い。


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逃げない。


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トールはしゃがむ。


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血抜きした肉。


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少しだけ切る。


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軽く炙る。


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匂いを出す。


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差し出す。


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トール「……食うか」


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スライムは警戒する。


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動かない。


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トールは肉を地面に置く。


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離れる。


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少しして——


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スライムが近づく。


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触れる。


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包む。


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取り込む。


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ぷるん。


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トールはそれを見る。


---


(……食った)


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もう一切れ。


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今度は早い。


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(……慣れたか)


---


トールは意識を向ける。


---


(……来い)


---


ほんの少し。


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スライムが揺れる。


---


止まる。


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そして——


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ゆっくりとトールの足元へ来る。


---


離れない。


---


(……繋がった)


---


既にある感覚。


---


“魔物使役”


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それが今、


この個体に通る。


---


トール「……運べるか」


---


スライムが伸びる。


---


血抜きされた肉。


---


包む。


---


取り込む。


---


肉が消える。


---


トールは確認する。


---


(……状態は維持されてる)


---


(……腐ってない)


---


理解する。


---


保存。


---


そのまま。


---


リシアがそれを見る。


---


リシア「……収納か」


---


トール「……多分」


---


リシアは少し考える。


---


リシア「使え」


---


それだけ。


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■ 帰還


素材は持ち帰る。


---


肉は見えない。


---


スライムの中。


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リシアは何も言わない。


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(……気づいてる)


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だが止めない。


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■ 夜


静か。


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火。


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トールは外へ出る。


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トール「出せ」


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スライムが揺れる。


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肉を吐き出す。


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血抜き済み。


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色がいい。


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臭いもない。


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新鮮。


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(……完璧だな)


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焼く。


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脂が落ちる。


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音。


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匂い。


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一口。


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「……うまい」


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その瞬間——


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——《捕食を確認》


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——《対象:狼型魔物》


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——《敏捷強化(小)》


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——《反応強化(小)》


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——《気配感知(微)》


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——《ステータス上昇》


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体が軽くなる。


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視界が研ぎ澄まされる。


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昼の動き。


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狼の連携。


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全部、繋がる。


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(……見える)


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トールはもう一口食べる。


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スライムが揺れる。


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肉を少し渡す。


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取り込む。


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震える。


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トールはそれを見る。


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トール「……お前、使えるな」


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スライムが揺れる。


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応えるように。


---


夜。


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静かに。


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確実に。


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血を抜き。


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保存し。


---


食う。


---


その積み重ねが、


力になっていく。


---


トールは、


“正しく強くなる方法”を、


見つけ始めていた。

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