合格発表と恩人の子供
治安維持隊の騒動があった後、お父様は国王にこの事を話して治安維持隊の解体が決まった。
私の射殺の件は正当な物として認められた。
数日後、
「ああー怖い。
戦場の何よりも怖い。緊張する!」
そう、今日は合格発表。
勉強は10日間しかしていないため、不安でしかない。
「大丈夫だよ、あれだけ出来れば。」
マリアにそう励まされたが気が気じゃない。
そんな重い足取りで学園に向かった。
ああ、ついに来てしまった。
合格掲示板の前に。
「受かってるかなぁ...」
そう不安げに掲示板を見ると、
「えっ!マリア1位!?」
なんとマリアは主席入学だった。
「ああ、よかったぁ...」
なんとマリアさんは最初から1位を狙っていたようです。
「そういえばソフィアは?」
「あっ!えーっとね...」
上から見ていくと...5番目に名前があった。
「5位!受かった!」
「やったぁ!」
「よかった。これで一緒に学校行ける!」
その後、家に帰って合格を伝えると皆祝ってくれて嬉しかった。
次の日からは入学のために制服を買いに行ったり、勉強に必要な物を買ったりと忙しく過ごしていた。
そういえば合格報告総帥達に伝えてなかったな...行くか。
ふと思い立って軍に顔を出すことにした。
「ソフィア・アルノーツ特別少佐入室します。」
「ん?入っていいぞ。」
そこには総帥ではなく
ゴードル・アスミア東方面軍大将がいた。
この人は私が戦場に派遣されてから生き残るための方法とその他諸々を教えてくれた
師匠のような人でもある。
「ゴードルさん?方面軍空けて大丈夫なんですか?」
「あぁ、息子が丁度学園入学するんでな。
それに東戦線もマシになってきたし一時期空けるくらいなら大丈夫だ。」
「息子さんも入学するんですね。学園。」
「おう、貴族の義務入学でな。
そういえばお前もか?」
「学園は入学しますけど一般入学ですね。」
「試験は...大丈夫か。
お前の事だし。」
「気合いで乗り切ったのと、彼女に教えて貰ったので。」
―――コンコン―――
誰かがドアをノックした。
「フィン・アスミアです。お父様いますか?」
「入っていいぞ。」
フィン、ゴードルさんの息子さんが入ってきた。
「フィン、こいつも学園入るんだってよ。」
「...?彼女は?」
「ああ、ソフィア・アルノーツ特別少佐だ。
一応子爵家令嬢でもある。」
「はぁ...」
フィンが困惑しているのには原因がある。
ゴードルさんによるとフィンは見目が良いせいで散々同年代の令嬢達に言い寄られ、時には度を超えた事をされたこともあるという。
「こいつは同性愛者だし彼女いるから少なくとも言い寄るとかは流石にしないと思うぞ。」
「...分かりました。よろしくお願いします。
ソフィアさん。」
「ソフィアでいいよ?」
「いや、軍人の方ですし...」
「こいつは娘みたいなもんだから気にしないでいいぞ。」
「え?娘?」
終始困惑しているフィンでした。
ああ、これが乙女ゲームの世界...
フィンが困惑している頃、この国を混沌に落とす闇が疼いていた。




