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街に来た魔獣をせん滅する

 まずはギルド登録だな。金を稼ぐ手段がないと今後も困るだろうし。


「ようこそ。冒険者ギルドへ。」


 ギルドってのはどこもあんまり変わらないな。


「冒険者登録をしたいのですが。」

「はい。では登録料として銀貨3枚いただきます。」


 銀貨3枚......あれ2枚しかないぞ。

 まさか宿屋1人分だと銀貨2枚で済むから、本来ここの登録料と合わせて銀貨5枚で済むはずだったのか。

 すみません。銀貨2枚しか持ってなくて。

 ギルドのお姉さんが耳元でこっそりと


「仕方ないからお姉さんが銀貨1枚貸しておくからちゃんと返しに来てね。」


 す、すごくいい人。惚れてしまいそう。


「ありがとうございます。」


 お姉さんは紙を取り出して契約書を記入するように促した。

 ステータスボードが表示された。[名前:ヒミカ 職業:ギルドの受付嬢]

 まずは俺はそれを記入してお姉さんに渡した。


「ええと。名前はスグル君ね。初めての登録になるからFランクからのスタートだよ。」


 そしてお姉さんは1枚の紙を取り出して説明した。


「ランクを上げるためにはクエストをこなしていくとこの冒険者カードにポイントが蓄積されて晴れてランクアップするの。」


 そう言って冒険者カードを渡された。


「はじめのうちはランクに見合うようなクエストしか受けられないから受けられるクエストは少ないけどランクが上がると受けられるクエストは増えていくの。」


 話を聞く限り転移前のラノベや漫画の設定とほとんど同じだからすんなり受け入れられた。


「何か質問はあるかな?」

「いえ。特にありません。」


 バン!!扉が強い力で開けられた音がした。


「大変だ!アイアンゴブリンの群れが街のそばで現れた。」

「アイアンゴブリンの群れだと。いったい何匹くらいだ?」

「軽く50匹くらいはいるだろう。Bランク以上の冒険者をありったけ集めてくれ。」

「Bランク以上でありったけと言っても、この街だとせいぜい5人くらいしかいないだろ。」


 なんだか向こうの方が慌ただしくなってきている。


「どうかしたんですか?」

「街のそばにアイアンゴブリンが現れたみたいなの。」

「強いんですか?その魔獣は?」

「そうね。1匹がCランク冒険者くらいかしら。」


 この街のCランクがどれくらいなのかは分らないけど戦力差があるのは何となく分った。


「俺、倒しに行って来てもいいですか?」

「個人的にはFランクの冒険者が受けられるクエストじゃないけど、緊急事態だから許可します。でも、危なくなったら逃げるのよ。」


 そしてそのまま俺はギルドを出た。


「アイアンゴブリンを倒してくれる冒険者はこっちに来てくれ!!」


 案内人からとりあえず誘導された方に行ってみた。

 しばらく進むと強靭な冒険者が集まっていた。と言っても本当に強そうなのは3人くらい。

 後の残りの10人くらいはそんなに強そうには見えないな。


「みんな聞いてくれ!僕はこの街唯一のAランクハンターのジンだ。よろしく頼む!!」


 さっきの3人の中でも最も強そうな男が皆の前で挨拶をした。

 と同時にステータスボードも表示された。[名前:ハセオ 職業:Aランク冒険者]


「向こうからアイアンゴブリンの群れがやってくる、このままでは街についてしまうだろう。だからその前にやつらを倒してしまいたい。」


 向こうの方に指を向けた。


「遠距離攻撃部隊はあっちの方に向かって攻撃の準備をしてくれ。」


 俺は遠距離攻撃部隊ってわけじゃないけどスキルが使える。まずはどんな奴らか見てみよう。スキル遠視を発動した。

 遠くにゴブリンの群れのようなものが見えた。あれがアイアンゴブリンってやつか......


「あれを倒せばいいのか。」


 遠視を発動したまま次は奴らを攻撃するスキルを発動するためにスキルを確認した。


「これを使ってみよう。スキル攻撃術式(火)!!」


 術式がアイアンゴブリンの周りに展開され......その術式ひとつひとつから巨大隕石がアイアンゴブリンめがけてぶつかっていく。

 あたり一面にクレータがいくつもできて地形が変わってしまった。


「あんた、何やったんだ......ゴブリンたちが全滅した。」


 双眼鏡をもっていた冒険者が俺が横でスキルを発動していたのを見てたようで驚いていた。


「ああ、ちょっと奴らを攻撃しただけさ。」

「ちょっとだと......地形が変わっちまってるじゃねえか。」

「なんにせよ彼のおかげでアイアンゴブリンたちはここに来ない今日は彼に感謝だ!!」


 さっきのジンって人にフォローを入れてもらった。

 なんにせよ助かった。


「ところで君の名前を教えてくれないか。」


 さっきフォローを入れてくれたジンが俺の名前を聞いてきた。


「はい。俺はスグルと言います。」

「スグルありがとう。感謝の意味も込めてスグルに皆で拍手を送ろう。」


 周りから拍手を受けることになってしまった。なんだかむずがゆい気分だ。


「僕はこれからこの成果をギルドマスターに報告しなければならない。そこで今回功績をあげたのはスグルだ!!スグルにもついて来て欲しい。」

「俺ですか......?」

「今回の成果は君ひとりでやったも同然だ。ならばそれを報告しないわけにもいくまい。なに、悪いことにはならないさ。むしろ謝礼をたくさんもらえるだろうよ。」


 そう言ってジンは指でお金のマークを作り少し笑っていた。

 仕方ないしジンに連れられてギルドの応接室でギルドマスターを話すことになった。

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