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中編
妻とは結婚して、そこそこの年数が過ぎていた。
私は、まず、
私が、まず落ち着きたかった。生活的にも、そうだし、自分自身が落ち着きのある大人になりたかった。
そして、結婚生活は、良いものだった。
妻は、良妻だった。
それでも、いつ頃から、マンネリということを意識し始めた。私が一方的に。それが、いつからかは定かではない。私は、イイ大人で、男らしくありたいと思っていた。男らしくありたい!と思っていた。
そこで考えに考えた挙げ句、妻を海外旅行に誘った。行き先は、中国。四泊五日で二人で大いに楽しんだ。その旅行の計画から、今日までが、約一年なのだ。
私が、家に帰ると、おかえりなさい、と家内はいつも通り。私は、ネクタイを緩めて、さりげなく、「これ…」と小包を渡す。なに?と開けると出てきたのは、チャイナドレスだ。
私は、「たまに着てくれよ」と、ワイシャツのボタンを外しながら、彼女をチラッと見ると、えー、と言うので焦って、「あ、コンビニ行かなきゃならないんだった!!」とアセアセ家を出た。
小走りで、階段に。
階段をタッタッタカ下りる。




