198:勇者と魔王の
勇者と魔王の戦いは終わり、今度こそ世界は平和になった……と断言は出来ないが、着々と平和への道を歩んでいた。
人族と魔族の平和条約は上手くまとまり、互いに良好な関係を築くまで回復した。未だに争いを望む魔族と、その魔族を必要以上に憎む人族達が暴動を起こすことはあるが、魔王候補が暴れ回っていた時と比べれば大分マシになった方である。
紋章を持った勇者と魔王を必要としない世界。それは案外早く実現した。
「てい! やー!」
「おっと、そい!」
アレンが住む村。そこでは家の前でリーシャとルナが戦っていた。
戦い、というよりもアレンとリーシャが偶にする模擬戦と同じようなもの。どちらも以前戦った時のような本気ではない。リーシャは新しく用意したただの剣を使い、ルナは氷魔法を使用して戦っている。
「リーシャ、そろそろ疲れてきたんじゃないの?」
「まさか。ルナだって動きが鈍くなってきてるよ」
一旦距離を取り、二人は警戒しながら言葉を交わす。
全力は出していないが、それでも彼女達の卓越した技術によってその模擬戦は激しい。そこらの冒険者と比べれても圧倒的に実力は上だろう。
「今日は私が勝たせてもらうからね」
「ふふん、そう簡単にはいかないよ」
そう言うと同時にリーシャは走り出し、剣を振り下ろす。ルナは氷の壁を作り出してそれを防ぎ、更に氷の矢を無数に作り出し、それを放った。間一髪の所でリーシャはそれを躱し、宙を一回転してルナの背後へと回ると足蹴りを放つ。
「せい!」
「うっ……!」
ルナはそれを腕で防御するが、勢いに負けて若干後ろに下がってしまう。その隙にリーシャは更に追い討ちを掛けようとするが、いちはやくルナは体勢を立て直し、地面に手を付ける。
「甘い!」
一瞬で氷魔法が展開され、地面から無数の氷の武器が形成される。それはまるで蜘蛛の巣のようにリーシャの周りを囲み、圧倒的な物量で押し潰そうとする。だがリーシャは怯まず、ダンと強く地面を踏み込む。
「それはこっちの台詞!」
唯一氷魔法が展開されていなかった真上へと飛び、氷の武器による包囲網からリーシャは脱出すると、そのままルナの背後へと降り立ち、その首筋に剣を向けた。その瞬間ピタリとルナの動きが止まる。
「はい、私のかっちー!」
「あ、ちょっ……今のなし! もう一回!」
パッと剣をルナから離し、リーシャは自身の勝利を宣言する。しかしルナはその決着に納得がいかず、やり直しを求めた。
「だめでーす。やり直しは禁止なんだから」
「むぅ……次は絶対勝つから」
「ふふん、楽しみにしてるよ」
ルナは仕方なく今回の勝負を受け入れる。リーシャはそんな悔しがっている妹の姿を見て楽しそうに笑みを浮かべた。
それから二人は芝生の上に腰を下ろし、水筒の水を飲みながら休息を取ることにした。生い茂っている木々からは小鳥の鳴き声が心地よい風と共に流れてくる。
「シャーリーさんの方は最近どう? 上手くいってる?」
「うん、一応ね。今は獣人族の国を旅してるって。時々手紙が届くよ。ルナの方は? レウィアさんセレーネさん元気?」
「うん、大分落ち着いてきたって。仕事の方も順調」
二人はお互いの近状を報告し合う。
リーシャとルナは家族ではあるのだが、どちらももう一つの家族を持っているという不思議な関係だった。だが仲は良好な為、こうして細かいことも教えあったりしているのだ。
「この前お母さんから洋服が届いたよ。なんか昔お母さんが着てたんだって」
「へー、良かったじゃん。着たら見せてよ」
「うん、今度ね」
どんな服なのだろうかと想像しながらリーシャは水筒に口を付ける。ふと空を見上げると、雲ひとつない青空が広がっていた。あまりにも真っ青で、リーシャは思わず空に飲み込まれそうな感覚に陥る。
「じゃぁアレだね。本当に平和になったって感じなんだね」
「そうだね。ひとまず脅威になるものは全部なくなったかな」
世界は平和になった。魔王候補は居なくなり、人族と魔族による対立もなくなった。以前までは問題視されていた魔物の異常行動も殆どなくなり、悩みの種は一切なくなったのだ。二人はそれを改めて認識し、思わず息を零した。
「長かったような、短かったような……なんか不思議な感覚」
「平穏な時もあったし、魔王候補と戦う時もあったし、波が凄かったよね」
二人はこれまでのことを振り返る。自分達の出会い、村での生活、敵との対峙。どれも最近のことのようにも思えるし、懐かしくも感じられる。それくらいリーシャとルナの過去は激動だったという訳だ。
「私達はこれから、どうなるんだろうね?」
「どうなるって……?」
「将来的なもの。騎士とか魔術師とか、何か職に就くのかなぁって」
ふとリーシャはこれからのことに疑問を抱いた。
これまで勇者と魔王の問題ばかり考えていて、あまり想像したことなかった自分の将来。するとルナは少し視線を下に向けて考えると、数秒後顔を上げて僅かに躊躇うような表情を浮かべて口を開いた。
「私は……シェルさんみたいに魔術師教会に入りたい。色んな魔法の研究をして、勉強もいっぱいして、いつかは大魔術師に、なりたいな」
ルナは困ったような微笑みを溢し、両手を合わせた。どこかまだ迷っているようだが、それでも今は大魔術師という目標が出来ているらしい。
それを見てリーシャも頷き、立ち上がると自身の目標を語り始める。
「私も、父さんみたいに冒険者を、やってみたいかも……まだ見たことない所に行って、色んな冒険をしたい」
リーシャは虚空に向かって手を伸ばし、指を閉じる。何かを掴めた訳ではないが、自分の意思確認は出来た気がする。ずっと気付けなかったが、そうだったのだ。
「ああ……私達、外の世界に行きたいって思ってるんだ」
「うん、今までは勇者と魔王なことを隠さなくちゃいけなかったけど……今なら、村を出れるかもしれない」
二人は自分達が胸の奥で抱いている感情をようやく理解した。これは好奇心だ。村を出たい、街に行きたい、もっと広い世界を見てみたい。そんな子供なら必ず抱く感情を、二人はようやく手に入れた。
「良いのかな? そんなこと思っちゃって……世界が平和になっても、私達は……」
「それはまだ分からない。でも行けば変われるかもしれない。私達だっていつかは大人になるんだから」
ルナは自分が得た新しい感情に戸惑う。リーシャもまだ迷いはあるが、それでもこの気持ちを抑えることは出来ない。それに世界は変わったのだから今までとは違うかもしれない。新しい道が見つかるかもしれない。
「父さんに相談してみよう。まだまだ先のことにはなるけど」
「うん、そうだね。きっと……良い方法が見つかるよ」
分からないなら話し合えば良い。そう結論づけて二人はこれからのことを決める。今までとは違う自分達に戸惑っているが、同時にどこか楽しいと感じていた。とても不思議な感覚だった。
「おーい二人とも、何してるんだ?」
ふとアレンの声が聞こえてくる。二人がその方向を見ると、そこには家の扉を開けて並んで立っているアレンとシェルの姿があった。
「そろそろご飯の時間だよ。二人とも入って」
「はーい、シェルさん」
「分かったー」
シェルに言われてリーシャとルナはそれを素直に聞き入れ、立ち上がってパンパンと服を叩いた後、家の前まで移動する。
「ねーねー父さん。私新しい剣欲しいー」
「えー、またか? 剣ならもうあるじゃないか」
「でもこれ父さんが使ってなかった予備の剣じゃん。新しいのが良いの〜」
リーシャは鞘に収まっている剣を振りながらそうおねだりする。
実際は父親のおさがりなので嬉しいのだが、それでも長年予備として倉庫に閉まってあった物の為、大分錆び付いてしまっている。純粋に使える剣が欲しかった。
「良いじゃないですか、先生。買ってあげれば」
「むむむ〜」
「お父さん、私からもお願い」
シェルとルナからの思わぬ援護にアレンは困ったように唸る。そして顎に手を置いて数秒悩んだ後、ポンと手を叩いてリーシャの方を見た。
「分かった分かった。その代わり良い子にしてろよ?」
「わーい、お父さん大好き!」
「良かったね。リーシャ」
リーシャとルナは手を合わせて喜び、家の中へと入っていった。それを見ながらアレンはふぅと短く息を吐く。
「全く、あの子達は……」
「ふふ、でもそう言いながら新品の剣、もう買ってあるじゃないですか」
「むぅ、リーシャには内緒だぞ」
実の所アレンは既にリーシャへのプレゼントとして商人から新品の剣を買っていた。ただ渡すタイミングを決めかねていたのだ。
「本当平和になりましたよね。リーシャちゃんとルナちゃんも、それぞれの本当の家族と答えを見つけたみたいですし」
「ああ、そうだな」
ふとシェルは廊下を歩いているリーシャとルナの姿を見ながらそう零す。アレンもそれに同意し、両腕を組んだ。するとシェルはアレンの顔を覗き込み、何やら意地悪げな表情を浮かべた。
「ということは、そろそろ二人にも良い人が見つかる頃じゃないんですか? ダイ君とかリーシャちゃんと仲良いですよ」
「ぬっ、それはまだ早い」
「あらあら、先生ったら」
自分の子供達の未来の姿を想像し、アレンは露骨に嫌そうな素振りをした。その姿を見てシェルは楽しそうにクスクスと笑みを零す。
「ほら早く行くぞ。あの子達が待ってる」
「はい、先生」
アレンは誤魔化すようにシェルをさっさと奥へと行かせ、扉を閉めようとする。するとその時、暖かな風が頬を撫でた。
ーーーーこれが坊やの、なりたかったものか?
「……! 婆さん」
不意にアレンの耳に声が聞こえてくる。それは幻聴か気のせいだったかもしれない。だがアレンは外の景色を見つめると、小さく微笑む。
「ああ、そうだな。俺が想像してたのとは大分違うが……幸せだよ」
時代は変わる。時は嫌でも進む。なりなかったものになれるとは限らない。アレンだって小さい頃はこうなるとは全く想像していなかった。ましてや勇者と魔王を拾い、その父親になるなど。でもそれでも幸せは手に入れた。これこそが自分の居場所なのだと今は胸を張って言える。
アレンは扉を閉めた。こうして勇者と魔王の物語は幕を閉じる。
◇
扉が勢いよく開かれる。そこから出てきたのは二人の女性。
「も〜、あの子どこ行っちゃったのー!」
「相変わらずお転婆だね。誰かさんにそっくり」
一人は美しいブロンドの髪を肩まで伸ばし、金色の瞳をした凛々しい顔つきをしている。服装は白い軍服のような衣装を纏い、片方の肩にはマントが付いている。その胸部分には青い羽の装飾品が付いていた。
もう一人は夜のように黒い髪を腰まで長く伸ばし、漆黒の瞳をした美しく整った顔をしている。服装はカソックに似た黒い衣装を着こなし、その上に花の模様が施されたローブを纏っており、胸元には赤い羽の装飾品が付いていた。
「それってまさか私のこと言ってる? ルナ。私がお転婆だったのは子供の時だけだし!」
「リーシャは今でもお転婆でしょ。この前だってダンジョンを一つ崩壊させてたじゃない」
「あれはダンジョンボスが暴走したからで、私のせいじゃないってば!」
彼女達は成長したリーシャとルナであった。子供だった二人は今では大人になり、身長も伸びてすっかり立派な姿となっている。
「ふんだ。〈黒の大魔術師〉さんは随分嫌みっぽくなりましたねー」
「私は事実を言ってるだけですー」
べーと舌を出しながらリーシャは言い返し、ルナもそっぽを向いてしまう。成長してもやり取りは変わっておらず、相変わらずな姉妹であった。
「それよりも今はあの子だよ。一体どこ行ったんだろう? 父さん達が心配してるのに……」
リーシャは心配そうな声色でそう言い、辺りを見渡す。だがお目当ての人物は見つからず、仕方なく場所を移動することにした。
次に二人が向かったのは村の広場。そこで二人は村人の一人に声を掛けられる。
「おやリーシャちゃん、ルナちゃん。帰ってたのかい」
「うん、久しぶり。ところで今あの子探してるんだけど、見なかった?」
「ああ、あの子ならさっき村の奥の方に走って行ったよ」
村人は村の奥の方を指差しながら答える。するとリーシャとルナは顔を見合わせ、ため息を吐いた。
「ということは……」
「またあそこか」
二人は仕方ないと諦めると、村人にお礼を言って村の奥の方へと進んで行った。
木々が生い茂っている場所を通り抜け、目的の場所へと辿り着く。そこはレドの屋敷。今は大分掃除されており、以前と違って廃墟とはなっていない。だが人は住んでおらず、静かな場所であった。
「どう? 感じる?」
「うん……近くに居る」
ルナは目を閉じて辺りの魔力を探る。上手く隠しているが、僅かに屋敷から反応がある。それを確認してルナがコクリと頷くとリーシャは息を大きく吸い込み、口を開いた。
「シェレンー、出ておいで!」
リーシャが大声で呼ぶと、屋敷の屋根からガタリと物音が聞こえてきた。その方向を二人が見上げると、屋根から丁度とある少女が顔を覗かせていた。
「…………」
「ほら居た」
リーシャ達と視線が合うと少女は諦めたように屋根の上に立つ。
雪のように真っ白な髪をおさげにし、茶色の瞳に小動物のような可愛らしい顔をしている。だがその可憐な顔が台無しになるくらいその目つきは悪く、ご機嫌斜めな表情を浮かべていた。
「リーシャお姉ちゃん、ルナお姉ちゃん……」
「シェレン、帰ろう。お父さんとお母さんが心配してるよ」
少女の名はシェレン。アレンとシェルの子供。つまりリーシャとルナの妹である。そんな彼女に二人は優しく呼びかけるが、シェレンは益々不機嫌な表情を浮かべ、爆発した。
「やだ! 帰らない! お父さん達は分からず屋なんだもん!」
ダンと屋根を強く蹴り付け、姉の呼びかけを拒絶する。その様子に二人は困った表情を浮かべた。
「シェレンが勝手に村の外に出たのが悪いんでしょー。外には魔物がいっぱい居るんだから」
「あれくらいなら私でも余裕で倒せるから、平気だもん!」
実はシェレンはアレンからお叱りを受けていた。悪いのは彼女なのだが、まだ子供のシェレンはそれを受け入れられず、家を飛び出してしまったのだ。
「なまじ実力あるからなぁ。お母さん譲りの魔力に、お父さん並に器用だから……」
「むぅ、厄介だね」
シェレンは子供ながら強い。生まれもって膨大な魔力を持ち、その魔力を巧みに操る力を有している。更にアレンと同じく多種多様な武器を扱うのが上手く、リーシャとルナから鍛えられている為、大人を軽く上回る実力を持っていた。それが彼女を慢心させた。
「私はもう独り立ち出来るの! 魔物達を倒して、お父さん達に私の実力を認めさせてやるんだから!」
シェレンはかつてのアレンのように強さを求めていた。己の存在を認めさせる為に最強になろうとしていた。それは若さ故の焦りかそれとも意地なのか。
「そんなことしなくてもシェレンが強いってことは父さん達は分かってるよ」
「ただ強さだけじゃ一人で生きていくのは難しいの。シェレンにはそういうことを学んで欲しいんだよ」
「でもお姉ちゃん達は一人でも十分強いじゃん! いつも一人で活躍してるし!」
「うーん、私達で比べられるとなぁ……」
リーシャとルナは何とか説得を試みるが、シェレンは中々引かない。むしろ痛い所を突かれ、リーシャは困ったように手を広げた。するとルナが一歩前に出ると、妹へと語り掛ける。
「シェレン。私達だって最初はこんなに強くなかったんだよ。多少は特別な力があったけど……それでも一人じゃ何も出来ない子供だった」
それは嘘ではない。リーシャとルナには純粋な力はあったかもしれないが、絶対的な強さはなかった。自分達の存在に怖がり、それを隠そうとしていた。
「じゃぁ、どうやって強くなったの?」
「……」
シェレンが尋ねるとリーシャとルナは視線を合わせる。そして頷いて笑みを零すと、二人は共に答えた。
「リーシャが居たからかな。頼りになるお姉ちゃんが支えてくれたから、私は強くなれた」
「私もルナを守りたいって気持ちで強くなった。時には助け合いながら私達は強くなったんだよ」
家族。それが二人を強くしてくれた。大切な人を守りたい、大切な人を救いたい、その願いがいつもリーシャとルナの胸にはあった。時にはそれが災いすることもあったが、それでも前に進むことが出来た。それこそが心の強さ。
「何でも一人でやろうとしなくて良いんだよ。少しは私達を頼ってよ。シェレン」
「お姉ちゃん……」
リーシャも一歩前に出ると、手を差し伸べながらそう語りかける。シェレンもその説得を聞いてようやく考え直すようになったのか、表情が僅かに柔らかくなっていた。そして少し悩むように視線を左右に動かした後、彼女はおずおずと口を開いた。
「じゃぁ……まず一緒にお父さん達に謝ってくれる?」
「もちろん」
「それくらいお安い御用だよ」
可愛い妹からのお願いに姉達は断る理由はない。喜んで応じた。
なんだかんだ言ってシェレンも自分がいけないことをしたのは分かっていた。だが謝る勇気がなかったのだ。
「あと、新しい剣欲しいの! お父さん全然買ってくれなくて……」
「分かった分かった。私がなんとかするよ」
ついでにと言わんばかりにシェレンはもう一つお願いをし、リーシャはその姿にかつての自分を重ね、笑いながら応じる。
「さ、帰ろう。シェレン」
「うん」
今度は姉達の言葉を聞き入れ、シェレンは屋根から飛び降りると華麗に着地した。そして三人は並んで帰り道を歩き始める。
「ねぇリーシャお姉ちゃん、ルナお姉ちゃん。私、将来お姉ちゃん達みたいになれるかな?」
ふとシェレンは自分が気にしていることを尋ねる。
彼女は姉であるリーシャとルナに強く憧れを抱いている。美しく逞しい冒険者のリーシャ。今ではその名を知らない者は居ない程の英雄。大魔術師のルナ。魔術師協会で幾つもの功績を残した偉人。どちらも歴史に名を残す程の有名人だ。
そんな姉達のようになれるかとシェレンは密かに不安を抱いていた。だがリーシャとルナは迷うことなく答える。
「もちろん」
「なれるよ」
すぐに答えが返ってきたことにシェレンは驚き、姉達の顔を見上げる。二人は満面の笑みを浮かべたまま言葉を続けた。
「だってシェレンは、勇者と魔王の妹なんだから」
二人の姉の言葉を聞き、シェレンも頷く。それから彼女はリーシャとルナの間に入って並び、三人は手を繋いで家へと帰った。
これにて完結です。
皆様ここまでお付き合いありがとうございました。
また別の作品でお会い出来ましたら、その時はよろしくお願い致します。




