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おっさん、勇者と魔王を拾う  作者: チョコカレー
7章:王を殺す者
175/207

167:燐



 赤黒いオーラを放ちながらリーシャが走り出す。それに気づいてクロガラスも飛び立ち、攻撃準備に入ろうとするがそれよりも早くクロガラスの懐にリーシャが入り込み、乱暴に聖剣を振るって禍々しい斬撃を放った。


「ぐはっ……!?」


 ギリギリのところでクロガラスは身体を捻って致命傷を避けるが、また羽の先を斬り裂かれてしまい、方向感覚を失う。


(先程よりも速度が上がっている……!? それにこの斬撃……我が鋼の翼を斬り裂くだと……!?)


 クロガラスは翼を動かしてその場から距離を取り、射程範囲から逃れようと飛行する。

 先程までリーシャの攻撃は全て鋼鉄の身体で弾いていたというのに、赤黒いオーラを発してからは急に斬り裂かれるようになった。その事実に驚くと同時に、クロガラスはリーシャに一体どのような変化が起きたのかと疑問に思った。

 少なくとも赤黒いオーラを纏ってから剣の斬れ味は格段に上がった。最早次元を超越し、斬るという現象だけを発生させているような斬撃。クロガラスはあの刃が自身の首に届いた時のことを想像し、恐怖した。


「遅い」

「----ッ!?」


 突如クロガラスの背後からリーシャの声が聞こえて来る。見ると上空まで移動したクロガラスの元まで跳躍しており、片手で聖剣を振り上げていた。恐らく近くの木々を蹴って跳び上がったのだろう。

 反射的にクロガラスは翼を動かし、漆黒の刃で反撃しようとする。だがリーシャはその攻撃を軽く回避すると聖剣を持ち替え、クロガラスの脚に斬撃を放った。


「ぐぁぁあああああ!!」


 音もなく脚が切断され、激痛でクロガラスは地面へと落下してしまう。その上にリーシャが着地し、足で踏みつけながら聖剣を突きつける。


「どうしたの? 〈最速の魔王候補)さん。さっきから全然速くないよ?」

「……くっ!」


 リーシャの表情は冷たく、赤黒い光が目から漏れていることで半分ほど顔が覆われていた。その顔に恐怖を覚え、クロガラスは翼を思い切り羽ばたかせて飛び上がる。リーシャはピョンと飛び上がってクロガラスの反撃を交わし、クルクルと聖剣を回転させた。

 クロガラスは足がなく激痛で左右に傾きなりながらも、何とか上空に飛んで間合いを取る。


「ちょっとー、逃げないでよ。ちゃんと殺せないじゃん」

「……ッ!」


 リーシャはまるで楽しんでいるように笑みを浮かべながらそんな軽口を叩く。よく見ればその身体からは傷が消えており、漏れ出す赤黒い光が空中に稲光のような筋を描いていた。


(一体奴に何が起こったのだ? あれだけ傷を負わせたのに、どうしてこんなに動ける……!?)


 先程までは最早立ち上がることも出来ない程疲弊していたはずなのに、今のリーシャはそれが嘘だったかのように動き回っている。むしろその速度とキレは向上し、自身が反応しきれない程の動きになっていた。その事実を受け入れられないようにクロガラスは思わず声を荒げる。


「なんなのだ貴様は……何故そこまで戦う? 何故守ろうとする!?」


 クロガラスが疑問をぶつけると、リーシャは回していた聖剣をピタリと止め、顔を見上げた。その表情は何を考えているのか分からず、瞳も赤黒い光に覆われ、感情の読み取れない色になっている。


「魔王様は魔族、魔物の、我々の王だ! 勇者の貴様にとっては天敵……本来なら倒すべき存在のはずだろう!? 何故守る!?」


 魔族と人族は決して相容れない関係。それが魔王と勇者となれば特に分かり合えないはず。なのにリーシャとルナは家族で居ようとする。それがクロガラスには信じられなかった。

 リーゼから魔王と勇者が一緒に居るという報告を聞いた時も耳を疑い、何かの間違いだと思う程であった。だがこうして合間見えれば、宿敵であるはずの勇者は自分達から魔王を取り返そうとする。その思いは確かに本物なのだ。

 するとリーシャは、聖剣を肩にのせて当たり前のように軽く口を開く。


「……そんなの、決まってるでしょう。大切な妹だからだよ」


 リーシャはトントンと聖剣を動かしながらそう堂々と言い切って見せる。

 彼女の思いは単純だ。大切な家族であり、最愛の妹であるルナを守ること。魔王や勇者など関係なく、リーシャはルナをルナとして見ている。だから助けるのだ。今のリーシャにはその感情しかない。


「ッ……そんな世迷言が、通じると思っているのか!? 人族と魔族が、家族になどなれる訳がないだろう!!」


 だがそんな言葉がクロガラスに通じる訳がなかった。

 暗黒大陸に生息している〈闇鳥〉種の王であり、魔物でありながら魔王候補の地位まで上り詰めたクロガラスは、魔族の国が弱肉強食であることを知っている。時には他の国の種族と戦ったこともあるし、人族と殺し合いをしたこともあった。だからこそ他の種族と分かり合うことは不可能だと知っている。奪い、憎しみ、戦うことしか自分達には出来ないのだ。

 故に民は自分達の希望を求める。人族は魔族を滅ぼす光である勇者を。魔族は絶対の王である魔族を。そんな勇者と魔王が家族ごっこをするなど、あってはならないのだ。


「誰もそんなこと認めない! 誰もそんな関係は許さない! 魔王と勇者は戦い合う運命!! 生き残るのはどちらか一人だけだ!! そんな夢物語が、叶う訳がないッ!!」

「…………」


 クロガラスは現実を叫び、リーシャに叩きつける。だが彼女は顔を俯かせ、黙っているだけだった。やがて静かに聖剣を下ろすと、彼女は禍々しい光で犯されている顔を上げた。


「そんなこと、誰が決めた?」

「……なに?」


 リーシャの言葉の意図が分からず、クロガラスは思わず目を点にした。すると彼女は静かに歩き出し、上空に居るクロガラスにゆっくりと近づいていく。


「勇者と魔王が家族になれないなんて、誰が決めたの? 魔王候補? この国の王様? 女神様? それともこの世界?」


 リーシャから漏れ出している赤黒い光が更に強くなり、聖剣からも禍々しい火花が散り始める。そして彼女は、己の覚悟を口にした。


「だったら私がぶち壊してやる。そんな世界」


 それは最も険しく、最も困難な道と思われる選択。

 これまでリーシャは身を隠し、正体を知られないように過ごしてきた。勇者という存在を隠蔽することで外敵との接触を極力避けてきた。だがもうそれも終わりにしよう。自分達の世界を壊そうとするのならば、周りの世界を壊してしまえば良い。邪魔立てする者も、奪い取ろうとする者も、全員消してしまえば良い。そうすれば、自分達家族は平和に暮らすことが出来る。その答えに彼女はたどり着いてしまった。


「私達を引き裂こうとするなら、やってみろ。私を殺そうとするなら、どうぞご勝手に。そいつら全員を殺して、私は私の家族を守る」


 リーシャは聖剣の赤黒い刃を撫でながらそう宣言する。その瞳は本気であり、クロガラスは思わず戦慄した。

 到底勇者とは思えない発言。人々の希望でありながら、その世界を拒絶し、壊そうとしている。それはもう勇者の姿ではなかった。


「く、狂っているぞ……貴様は……ッ」

「おかしいのはこの世界の方だ。私は何も間違っていない」


 クロガラスは信じられないように首を左右に振る。だがリーシャは一度決めたらもうその意思を曲げない。それを象徴するように彼女から漏れ出している赤黒い光が激しくなり、聖剣の刃も禍々しく揺らめき始めた。


「貴様は、今ここで排除する! 貴様を消さなければ、世界の均衡が崩れる……!」


 目の前に居る勇者は明らかに異常だ。それを理解し、クロガラスは魔王であるルナの為に勇者を殺すのではなく、この世界の理の為に勇者を消すことを決意する。そうしなければ、全てが混沌に落とされるような危機感を覚えたのだ。

 そしてクロガラスは翼を広げ、影を纏う。身体が影と同化して消え、突如リーシャの後方に現れる。


「〈闇喰らう刺突〉ッ!!!」


 だがリーシャはそれを避けようともせず、のん気に笑みを浮かべていた。すると突如クロガラスの動きが止まり、ピシリと何か嫌な音が鳴った。


「ああ、ごめん。もう斬っちゃった」


 次の瞬間クロガラスの身体が影ごと斬り裂かれ、真っ二つに別れる。痛みを感じる間もなく、二つに分かれた身体が冷たい地面に伏した。


「がっ……ぁ……?」


 クロガラスは何も理解出来なかった。自身の影と同化する力は物理攻撃を無効化し、影と繋がっている場所なら瞬時にその場所に移動出来る力。つまりリーシャの斬撃は影と同化している間ならば常に無効化出来るはずなのだ。だがそれは失敗し、斬り裂かれてしまった。クロガラスはその謎の答えを求めようにも、もう声は出ない。その瞳からは光が失われ、闇に染まった。


「さよなら。弱かったね。あなた」


 そんな動かなくなったクロガラスを見下ろしながらリーシャはニッコリと微笑む。その赤黒いオーラに染まった姿は、勇者からは程遠いくらい禍々しいものであった。










「……!?」

「……どうしたの?」


 暗い森の中をルナと共に進んでいたリーゼは、突如その動きを止める。そして己の分裂体から伝わって来た情報を読み取り、驚愕した。ルナはその様子を見て疑問に思い、首を傾げる。


(バカナ……! クロガラスガ、ヤラレタダト……!?)


 リーゼの分裂体からの情報。それは最速の魔王候補であるクロガラスが勇者に敗北したというものであった。だがそれは到底信じられる情報ではなく、リーゼは思わずもう一度分裂体を使ってその状況を確認する。けれどもやはり伝わって来る情報は同じもので、リーゼは嫌でも現実を突きつけられることとなる。思わず顔のない身体でうな垂れるように身体を傾け、リーゼは焦りを覚えた。


(イクラユウシャトハイエ、アレハマダコドモダッタ……! クロガラスナラ、カンタンニタオセタハズ……ナゼシクジッタ!?)


 分裂体を散らして情報収集していた時、リーゼは勇者であるリーシャのこともしっかり観察していた。その時にリーシャはまだ経験不足であり、未熟であると判断したから、高速戦闘を得意とするクロガラスで仕留められると考えたのだ。だがその目論見は外れ、あろうことかクロガラスは死んでしまった。この状況はかなり事態を急変させる要因となる。


(何をしている? リーゼ)

「……! マギラ」


 そんな戸惑っているリーゼとルナの頭に深みのある声が聞こえて来る。ルナは突然響いた頭の中の声に驚き、リーゼは察したように空を見上げた。すると丁度リーゼ達の前に、黒竜のマギラが舞い降りる。

 轟音を立てながら地面に着地し、翼をたたむとマギラはルナの方へと顔を向けた。


「……! 竜」

(お初にお目に掛かる。我らが王よ。こうして貴女様をお迎えすることができ、身に余る光栄)


 マギラはその巨体を動かして頭を垂れるように首を動かし、ルナに丁寧な挨拶をする。その見た目とは裏腹にルナに対しては礼儀正しい態度であった。


「マギラ、ヨテイヘンコウダ。イマスグコノタイリクカラハナレル」

(なに? クロガラスはどうするつもりだ?)

「ヤツハシンダ」

「----!?」


 クロガラスの死を聞いてマギラも驚愕し、その巨体を震わせる。

 仲間と言える程深い関係と言う訳ではないが、それでも同じ魔王候補。それが死んだとなれば当然衝撃は受ける。言い換えれば自分達を殺せる敵が存在するという証明なのだから。


「ユウシャハ、ワレワレノソウゾウイジョウノ、キョウテキダッタ。ヤツノセイチョウソクドヲ、アマクミテイタ」

「……! リーシャが……?」


 リーゼの言葉を聞いてルナもようやく状況を理解し、複雑そうな表情を浮かべる。

 恐らくリーシャは魔王候補の一人と戦い、勝利したのだ。だがそれはきっと苦戦を強いられただろう。もしかしたら怪我もしているかも知れない。それを想像すると、ルナは胸が痛くなった。


「トニカク、イソイデコノバカラ、ハナレルゾ」

(ちっ……もっと暴れたかったのだがな。仕方あるまい)


 マギラも事態の深刻さを悟り、リーゼの指示通りに動くことにする。

 元より目的であった魔王は手に入れたのだ。この地に留まる理由はもうない。マギラとしては鬱陶しい人間達を焼き尽くしたかったのだが、それは我慢することにする。そして移動を始めようとしたその時、彼らの元に影が舞い降りた。


「そんなことさせると思うか?」

「----!?」


 それは漆黒に染まったレウィア。その姿を見た瞬間、マギラとリーゼは反射的に動く。マギラはその太い腕でレウィアを握り潰そうとし、リーゼも分裂達で一斉に襲い掛かった。


「〈煉獄の剣〉……--!!」


 だがそれを見てもレウィアは一切焦ることなく、静かに魔剣を振るう。そこから真っ黒な炎が出現し、マギラとリーゼを吹き飛ばした。


「グガッ……レウィアァ……!!」

「貴様らは今ここで殺す。原型が残らない程、跡形もなく、消してやるッ」


 炎に飲み込まれないよう、リーゼは慌てて炎が付着している身体を切り離しながら移動する。マギラも自身の炎で漆黒の炎をかき消し、何とかやり過ごす。


「レウィアさん!」

「ルナ……!」


 レウィアのことに気がつくとルナは彼女の元に駆け寄ろうとする。レウィアも手を差し伸べて受け入れようとするが、その間にリーゼが割り込んだ。


「サセルカァア……!!」


 リーゼは自身の身体を自在に変形させ、巨大な手の形となってレウィアへと襲い掛かる。レウィアはすぐさま片手を地面に付け、魔法を発動すると巨大な影の塊で攻撃を防いだ。


「退け……! ルナを返せ……!!」

(退くのは貴様の方だ! 裏切り者め!)


 突如レウィアの後ろからマギラの長い尾が振るわれ、レウィアは吹き飛ばされてしまう。


「----ぐっ……!」


 ミシリと嫌な音がしながらもレウィアは耐え、地面に着地する。そんな彼女の前にマギラとリーゼは同時に飛び掛り、攻撃を仕掛けた。


「キエロ! デキソコナイ!!」

(貴様は魔王候補にふさわしくない! 踏み潰してくれる!!)

「……ッ!」


 マギラはその裂ける程大きく口を開き、リーゼは触手のように身体を伸ばして飲み込もうとする。だがレウィアは静かに魔剣を振り上げると、音もなく一瞬で振り下ろし、剣圧だけでマギラとリーゼを吹き飛ばしてしまった。


「ゴガッ……!?」

(なにっ……!!?)

「舐めるなよ。泥とトカゲ風情が……私は〈最強の魔王候補〉。貴様らとは格が違うんだ」


 マギラの牙が一部欠け、リーゼは身体が飛散してしまい、僅かに再生が遅れる。

 同じ魔王候補とは言え、レウィアの実力は規格外。〈最強〉の称号にふさわしく、その力は他の魔王候補とは一線を画す。マギラとリーゼは自分達が対峙している存在に改めて恐怖を覚える。


「一瞬でケリを付けてやる。後悔する暇も与えない」

「ッ……! マギラ、イマスグマオウサマヲツレテ、コノバヲハナレロ!!」


 リーゼはこの場でレウィアを制するのは難しいと判断し、まずはルナを遠くへ連れて行くことを優先する。マギラもそれを承諾し、翼を広げてルナのことを前足で掴むと、そのまま飛び立とうと動き出した。


「逃がすか……!!」


 それを見てレウィアも走り出し、邪魔して来るリーゼを魔法でいなす。そして魔剣を強く握り締めると、力を解放した。


「〈煉獄の剣・二奏・浄化の棺〉!!」


 魔剣から無数の鎖が出現し、レウィアが振るうと一斉にマギラに向かって襲い掛かる。その鎖は僅かに跳び上がったマギラの翼に絡みつき、そのまま剣の中に引き込もうとした。


(ぐぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおッ!!!?)

「ッ……返せ……! ルナを、返せ!!」


 ブチブチと音を立ててマギラの翼がもがれて行く。更に鎖は強く巻きつき、骨が砕けるような音もなった。だがそれでもマギラは耐え続け、空へ飛び上がろうとする。その時、マギラの前足に掴まれて身動きが取れないルナはある事に気がつく。


「レウィアさん、危ない!」

「----ッ!」

「ギギギギギィィィ!!」


 ルナが大声を上げると同時にレウィアの背後から巨大なスライムが姿を現す。リーゼは周囲の分裂体を集結させ、一気に押し潰そうと考えたのだ。すぐさまレウィアは魔法で発動した影の盾で攻撃を防ぐが、僅かに鎖で拘束していた力が緩み、その隙にマギラは傷つきながらも拘束から脱出した。

 それを見てレウィアはすぐにもう一度魔剣を振ろうとするが、リーゼの分裂体が自身の身体を犠牲にそれを防ぐ。そして鎖で拘束されて動けなくなったリーゼの分裂体はピクピクと痙攣しながら、レウィアに忠告した。


「オイカケテクルナ! レウィア。コレハスベテワレワレマゾク、マモノノタメナノダ……! クニノコトヲオモウナラ、テヲダスナ!」

「……くっ」


 レウィアは煉獄の剣にリーゼの分裂体を封印し、鎖を消す。その間にマギラはもう闇夜に姿を消し、見えなくなってしまった。


「……ルナ!」


 悔しそうに歯ぎしりしながらレウィアは拳を握り締める。その手からは血が滲んでおり、今にも泣き出しそうな程瞳は揺れていた。



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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱり、『魔王様のため』ではなく『自分達のため』に連れ去ろうとしてるだけなんだよね……
[気になる点] ルナはリーシャが襲われてたのに気づいたのに、スライムとの村やリーシャを襲わない約束を反故にされた事を問い詰めたり抵抗したりしないのに違和感しか感じない。拐わせるための茶番に見えてしまう…
[一言] リーシャ悪堕ち……。 こんなところに、同方向で敵対する人間とか来たら厄介だな。 かつて家族を魔族に惨殺されて、再び手にした大切な人を今度こそ魔族の手から守ろうとする――魔族に対する復讐心で…
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