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4話 森に棲む

語彙力、、とは、、、、自分の表現力のなさに、悲しくなっています、、

太陽は雲で隠れ、強い北風がふいている。


森までは駆けて15分程、じめった空気を速足でかけぬける。


はじめて森につれてきてもらった時、大人についていくのがやっとだった。


今では息も切れず景色を楽しむ余裕もある。



高く伸びた草に、緑や赤の樹木が立ち並ぶ。


広さはわからないが、丸1日直進しても抜けられないだろう。

深部で迷うと帰るのは絶望的だ。


いつも村側の入り口に近いエリアと少し踏み込んだところにある湖までしか行かないようにしている。


『木の実が少ないな..これは湖のほうまでいってみるかな』


入り口には食べられる木の実がなっていることが多いが、赤や緑の未熟な実がいくつか木の上のほうになっているだけだ。

全てとりつくすよりは、成長するまで待っていたほうが賢いだろう。


湖までは村人がよくいくため、踏みならされあぜ道ができているので比較的歩きやすくなっている。

途中で薪によさそうな枝をひろいながら、森の中へと踏み入っていく。


すぐに十分な薪が集まり、薬草の元になる希少なオール菜も数本だが見つけることができた。

オール菜は行商人に買い取ってもらえるため、貨幣を稼ぐことができる貴重な収入源だ。


稼ぎとしては十分だが、せっかく湖の近くまできたので魚も捕ってかえろうかな


森の中にはリスや狐のような小さい動物はいるが、頭がよく罠にかけるには根気がいるため、今回は時間が足りないだろう。

鹿や猪のような大型の動物を仕留めるには遠くから弓でいかけるのが一番だが、ピュトンには難しい。


『釣り竿を持ってきてないし、あの方法を試してみようっ』

いつもと違い、今回は違う方法でやってみることにする。

湖岸近くに集まっている魚の群れめがけ、大きな岩を投げ入れることで外へ出す方法だ。

乱暴な方法だが村の大人がてっとりばやくできる、と昔やっていたのを見たことがある。


「危ないから絶対にまねするなよ」、といっていたが、そのときは岩を投げ入れると魚がとれる、、という魔法みたいな出来事に衝撃をうけ、そこはあまり覚えていない。


辺りを見渡すと、頭大くらいの石が岸辺にころがっていた。


幸い湖には魚が多く、岸のほうまでよく群れできているのを見かける。

『確かこうやって、、おしだすように!』

しっかり両手でかかえ、狙いすまして魚の後方へ石を投げ入れるっ。


”ドっバ―――ンっ!!!!!”


大きな水しぶきと共に、数匹の魚が湖の外へと投げ出される。


『おお、意外といけるもんだなぁ。あと何回かやってみようかっ』


成功したことに勢いづき、同じように何度かやってみる。


”ドッバ――――ン ドバ―――ン  ドッバ――――――ン!!!!”

豪快な音が辺りへ響きわたる。


結局たくさん捕れたのは初めの一回だけで、その後は1匹2匹ずつしかとれなかった。


でもオール菜が数本にナイフ大の魚が12匹、そして背中にせおえるだけの薪と午前中だけの収穫にしては上出来だ。


荷物をまとめ、帰途につこうとする。


そこでやっと異変に気付いた。


さっきまであった鳥のさえずりや動物の気配、虫の鳴き声などが消え妙な静けさが辺りを支配していた。


『なんか、、気味が悪いな、、早く帰ろう』


湖に背を向け、あしばやに立ち去ろうとすると、視界の端に人の影がよぎったように思いふりかえる


『ギーッ ギギッ ギ―――』

人間、、じゃない!!


そいつは、2本の手に2本の脚、直立していて、一見すると人間に見えた。

しかし、人間にはあり得ない海藻のような長い緑の髪をもち、猪のような牙をたずさえ虚ろな赤い瞳をこちらへ向けていた


以前教えてもらったことがある、ジェニーというモンスターだ!!

もっとずっと奥の湖の近くに住んでいるとは聞いていたが、この湖で見かけたというのは聞いたことがない。

何かの理由でこの近くにいたところ、岩を投げ入れる音をききつけてやってきたのかもしれない、、


でも、まさかこんな浅瀬でモンスターと会うなんて。。


距離は、、5メルトル、、背中を見せて逃げると追いつかれて危ないかもしれない、、今は警戒しているのかそれ以上近づいてこないが、威嚇を続けている。


自分が持っているのは骨でできた枝切りようの手斧、戦闘経験はないが毎日訓練は続けていた。

ジェニーは身長1m20程度でピュトンより50cmほど低い、泳ぎは早いときくが陸ではそんなに素早くなさそうだ。



『よし、、やってやる!!!』右に手斧をかまえ、フェイントもなく練習通り思いっきりふりかぶる。


するとジェニーは両手両足を地につけ、低く、這うように近づいてきた!!!!

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