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2話 デルフォイ村での日常

ベッドから出て上着をきがえる。


丈夫な布ででき、ブリオの実で淡い青に染めた数少ない自分の持ち物だ。


ピュトンにあわせて作ってくれたタイトなベージュのズボンを履き、外に出る。


「もうじき雨がくるかもしれないなぁ……」


外へでるとじめっとした空気が肌をつつむ。

雨がくるまえに少しでも薪をわらなくちゃ


家の裏にある作業場へむかう。


ここは50人ほどの小さい村だ。村人の仲もよく、皆で助け合って暮らしている。


僕をひきとってくれたステラさんは畑で作物を育てながら織物をして生計をたてている。

小さい頃からお世話になりっぱなしだったが、ここ数年は僕も手伝えることがふえてきた。


最近では森でひろった木をこの作業場で加工して薪にしたり、森で狩りや木の実拾いをしている。


「そろそろ森でひろってこないといけないな、、」


薪の材料となる木が残りわずかになっていた。

雨季にはいると月の半分以上は雨がふり、なかなか乾いた良い木をみつけるのに苦労する。


「まだ降ってきてないし、軽く森へ見にいってみようかな。」


さあ、そうときまれば森へいく用意をしなくちゃ!


村から5キロメルトル離れた場所には、広大な森林『ドエリャー大森林』が広がっている。


燃料となる木だけでなく、大きな湖があるので魚もとれ、食べられる木の実も豊富にある


僕らの暮らすデルフォイ村の生活には欠かせない場所となっている。


ただし、こんな豊富な資源を自由に、安全に確保できるわけがない。

広大な森のなかには人が簡単に埋もれるような沼

襲われると命にかかわる危険な動物

ツルや木の枝がはりめぐらされ、迷路のようになっている密林など様々な危険も伴う場所になっている。


ただし、それはこの森に慣れていない人の話だ。


僕は小さい頃から村の大人につれられて森へきている。

最近では一人で木の実や枝を集めたり、罠をしかけて狩りをすることもあるほど

この森には慣れ親しんでいる。


薪をもってかえるためのリュックに動物の骨を加工してつくった手斧

木の実を見つけたとき用に布袋、携帯食料を下げ、ステラさんに見つからないうちに足早に家を出た。


途中門番をしてるダスに挨拶して村をあとにする。

ダス『日が暮れるまでに帰ってくるんだぞ!無理すんなよ!!』



軽く会釈して村を背にする。

目標は背中に背負いきれる程度の薪と、運がよければ食べれる果物や木の実

山菜など拾えれば嬉しいな!


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