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10話 護衛兵~その2~

なかなか、、文章がすすみません。。ライターさんって大変ですね。。尊敬します。。

ピュトンが案内し、ジンと修練場に向かう。


『テストと言っても、私と軽い模擬戦を行って戦闘中の立ち回りを見るだけだから安心してくれ。大きな怪我はさせないと約束しよう。すり傷くらいは勘弁してほしいがな。』


『はい!全力でがんばります!!』

興奮した様子で返事をするピュトンを見て、ステラの胸中には不安しかなかった......


修練場へは数分で到着した。


小さい村では噂が伝わるのも早い。


話を聞いた村人や他の護衛兵まで集まり見物していた。


『ピュトンー!デルフォイ魂みせてやれーっ!!!死ぬ気でいげよ!!』

『無駄なことはやめとけーっ!!東の盾を知らないのか!!無茶だって。。』

『きゃーっ。あの護衛兵さんしぶいーっ!ジンさんって言うの??ファンになりそう。。』


護衛兵(クルー)『た...いや、ジンさんもよくやるな。。あんなヒョロい身体じゃ見るだけ無駄だろうに。。』

護衛兵ターカ『まぁまぁ、前途ある若者だ。今回一緒に連れていって経験させてやるのもいいんじゃないか?

なんのあてもなく一人で冒険はじめてもモンスターに殺されるか飢えて苦しむか、身ぐるみはがれるかがオチだ。外の厳しさというものを知る良い機会だろうに。』


この村では珍しい喧騒に包まれて、二人は向かい合い準備を行う


ピュトンの獲物は使い慣れた木剣だ。すり減ったグリップが手によくなじむ。

このような場でも特別緊張はなかった。


しかし、魔物との戦闘を思い出す。

(初めに相手の動きを考えず大きく振りかぶった結果、きちんと命中せずに武器を失うはめになった。

うまく体をさばけたから助かった。しかし、あのまま倒されていたら命の危険もあっただろう。

経験不足による判断ミス、、というだけでなく意識していないうちに身体が興奮に包まれて焦っていたんだろう。刺激せずにゆっくり場を離れる、、という選択肢もあったはずだが全く頭にうかばなかった。)


このままでも冒険者になることはできるだろう。だが、一人で冒険に出てもすぐに死んでしまうだろう。


自分が目指すのは『冒険者になる』ことではない、

自分を助けてくれたような『かっこよくて強い冒険者になる』ことだ。


そのためにも、絶対に探索へ連れていってもらう!!


熱い気持ちを内に秘め、中央で深呼吸を繰り返す......



対してジンは、修練場で借りた50㌢メルトル程の小太刀とも言うべき木剣を右手に下げ、静かにただずむ。。

”強者の風格”、、というものが漂っているように見える。


(この状況は何だ。。。どうしてこんな騒ぎに。。

 あいつらまで面白がって見てやがる、、後で覚えとけよーっ!!)

実際は焦りまくりであったという。。



『ピュトン君、出立まであまり時間もない。さっそくだがはじめようか。

 俺を倒す気で打ち込んでこい。後悔しないよう全力でだ!』


ヒューッ……ヒューッ

呼吸を整え、正中に構え、少し剣先を下げる。柄はしっかり握りこむが、どのような方向にも対応できるよう手首の力は抜く

剣の構え方は門番のダスに教えてもらった。

ダスはデルフォイ村の生まれだが若い頃に街で住んでいたことがある。

街の道場へは通えなかったが、門下生が外で練習する様子を見て構えを真似し自己流にアレンジしたという。



名付けて”ダスの構え!!”



『ほう、、一見すると全く理にかなっていない構え方に見える……だが、それでいて斬り上げ、突き、横薙ぎ、袈裟懸け、、どの方向でも剣を走らせるようになっている、、さぞ良い師匠を持ったんだな』

{構え方自体はダスに教わったが工夫をし、研鑽をつんだのはピュトンだ。それが剣士の職業を得たときに開花し、洗練されたのだ}


ダス(えっ、、わし適当に教えてやっただなんじゃが、、まさか剣の才能があったのか!?)

、、と内心驚いているのはおいといて


さあ!いくぞ!!


『うおおおおおおお!!!!』

剣を掲げたまま、力強く地面をけり、全速力で近づく、、相対する距離は5メルトル。


数瞬の間に間合いへと入る。


実力差は比べるまでもない。ただ、ただ初めから全力で向かっていくだけだ!


初撃、下げた剣を突き上げるようにして打ち込むが、小太刀で力をうまくそらされ身体が泳ぐ。

ふんばろうと右足を出すが、そこへジンの左足が先んじていた。

バランスが完全に崩れたピュトンは前のめりに倒れてしまった。

すかさず首筋にジンの小太刀がそえられる。


『さあ、、もう終わりか?踏み込みは良かったが、その後のことを考えないと外では通用しないぞ』

うわあ、完全に読まれてた、、何が全力で向かっていくだよ、、恥ずかしい、、

そうだ、冷静になるんだ、、稽古で案山子をうつのとは違う、、今ある力を全て発揮しないと、、見てもらうんだ、今まで練習してきたことを!


『……。』

2撃目、前とは相対して静かに近づいていく。


間合いまで後3メルトル、2メルトル、1メルトル、、


職業スキル『剣士の心得』により自分の剣や相手の剣の間合いがほぼ推測される。


こちらの剣の長さを生かし、安全にこちらの間合いへともっていく。


だがっ!!そこまで待つほどお人よしではない。


『今度は慎重だな。では、これならどうだ!?』

自分の間合いを作る前、片足をあげた瞬間を狙いジンが素早く踏み込んできた。

踏み込みの勢いを生かした重い一撃がピュトンを襲う。


”ガンっ”

ほぼふりかぶってもいない斬撃なのにとても重たいっ!

力をこめなくてもタイミングや身体の使い方だけでここまで違うのか、、勉強になる!


『っく、、』

かろうじて受け止めるが、両手に重い衝撃がはしる。

すぐさま剣をかえしてくるが、しびれた腕では攻撃をさばけず剣を弾かれてしまう。



『間合いをとるのは良かったが詰めが甘いな。生物を相手にする以上、相手も考えをもって動いているということを覚えておけ。』

(驚いたな。。間合いのとりかたなど教えてもらえるわけじゃない、すごい才能だ。。それに一撃目は剣をはじくつもりで打った。しかし2撃目が必要だった。農業をやっているからなのか細い身体でも力は一人前だな)


『。。まだまだ!お願いします!!!』

軽くしびれが残る手に力をこめて、剣を握りなおしながら声を張る。


『いや、、もう終わりだ。。いいだろう。1時間後に出発する。準備をしておけ。』

これだけできるなら十分だろう。成長をみるのが楽しみだと感じてる自分もいるな。。やれやれ


『お願いします!!まだやらせて。。。え!?いいんですか!?やったあああああ』


こうして、ピュトンは森の探索へと同行することになったのだ。




とうとう10話目です!!!

まだまだ先は長いですが、少しずつ積み重ねればと思います。


いつもありがとうございます!評価やBMなどして頂けるととても励みになります。

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