ガン オブ ヴァリアント
アンナは優子にコーヒーを出してソファーに座った。『いつからこのお仕事をやってるんですか?』『先週からです。』『先週から・・・何故?』『留学先の学校で吸血鬼に襲われてその時響介さん達に助けてもらったからです。』『でもあなた吸血鬼ですよね?それが何故仲間の吸血鬼に襲われたんですか?』『たぶん、相手もあたしが吸血鬼って知らなかったんですよ。あたし自身も忘れてたぐらいですから・・・』その後優子は自分が吸血鬼になった理由を話した。
『そうなんですか。』『アンナさんは?』『私は元々魔界に住んでいたんです。』『魔界・・・』『こっちの世界とほとんど変わりませんよ、お店があったり、警察がいたり。』『へぇ〜』『私は夢魔族の掟でこっちに来たんです。』『掟?』『はい、夢魔族は18歳の誕生日が来たら人間界に行って子供を作ると言う掟です。』『へぇ〜』『手段はなんでもいいんです。夜中に人を襲うとか好きな人と結婚するとか。
』『アンナさんはどっちですか?』『私は・・・結婚です。
』『旦那さんは何をやってる人ですか?』『彼は・・・亡くなったんです・・・半年前に。』『!ごっごめんなさい!あたし・・・』『いいんです。気にしないで下さい。』『すいません・・・』『交通事故に巻き込まれてしまって・・・ごめんなさい、湿っぽい話しなんかしちゃって、そうだ気分転換に買い物に行きません?』『はっはい。』『じゃあ私支度しますね。』こうして優子とアンナは買い物に出かけた。その頃響介は、『被害者は全員女、娼婦に妊婦・・・』事件を調べていた。アンナも正体までは知らないらしい、ただ、最近起こっている事件はそいつがやってるのは確からしい。『確か昔そんな事件があったな・・・』新聞やインターネットを使って調べていた。『・・・お!あったあった・・・悪魔か?こいつ。』その頃真介は優子の銃を組み立てていた。『後は・・・こいつをッ・・・よし!出来た!』真介は出来上がった銃を細長いダンボールの中に入れてアンナのマンションに向かった。しかし真介は忘れていた、弾を一緒に持って行くのを。
それから3時間後。優子とアンナは買い物から戻って来た。『夕飯作りますね。』『あっありがとうございます!』『ちょっと待っててくださいね。』アンナは台所に向かうとさっそく料理を始めた。そこに真介が戻って来た。
『おーっす、優子ちゃん戻ってるー?』『戻ってますよー』『おぉ、ほらこれが君の銃、ヴァリアントだよ。』真介はダンボールの中からショットガンを出して優子に渡した。『ヴァリアント?』『そう。この銃の名前、ちなみに俺のはアーバイン、響介のはヴァルフ。』『へぇー。』『そんでもってこれが・・・あれ?』『どうしたんですか?』『弾忘れてたみたい、あっちに戻ったら渡すから。』『分かりました、響介さんは?』『あいつはまだ調べてる途中みたいだぞ。』『へぇー』『ごはん出来ましたよ。』『え?何?俺達の分も作ってくれたの?』『そうですよ。はい、どうぞ。』『ありがとうございます!』『んじゃ、いったっだきまーす!』『響介さんも一回戻ってくればいいのに。』その頃響介は、『・・・腹減った。』