現状
「朝・・・・ですよ?」
魅惑のロリボイスによるモーニングコール。
「んー。おはよう」
クレアは既に、軍服に着替えていた。
あまり、寝れていない俺は大きなあくびをする。
クレアはシャワーを浴びたのか、石鹸のいい匂いがする。俺はクレアが寝てから入ったが、クレアは結局入らずじまいだったしな。
「・・・・昨日のことは忘れて?」
「あ、ああ……」
クレアは、頬を高潮させて言った。
「じゃ、今日も巡回行くか」
「うん」
***
初日が凄かっただけに、あとの日の巡回はほぼデートのようなものだった。クレバーの思惑が叶った訳だ。
クレアは、体も心も休めることができたようだ。
あっという間に一週間が過ぎ、任務が終わる。
***
「・・・・むー」
あの任務が終わり、帰って数日後の客間。『紫電』の手入れをしている俺をユウナが上目で睨む。
「どうしたんだよ?」
「最近、クレアと先輩が仲良くなった気がするっす」
「いいことじゃないか」
確かに、クレアとの距離は縮まっただろう。流石に、媚薬で距離が縮まったとは口が裂けても言えないが。
「いいことっすけど、私のこと忘れないで欲しいっす」
「いや、別に忘れてないから」
俺がそういうと、ユウナが寂しそうな目でこちらに擦り寄ってくる。まるで、構ってほしい子犬のように。
「・・・・はあ、次に休みを貰ったときにでも、一緒に遊びに行くか?」
「それが聞きたかったっす!」
ホントに単純なやつだ。
***
因みに、金髪のおっぱいさんことシーナは、最近は見かけない。クレバーにそれとなく聞くと、俺と入れ違いで『機甲帝国』に行ったそうな。