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異世界に高速道路をつくろう!  作者: 土木研究会
九州 ドワーフ領 編
7/40

7掘 : 真なる間話?

ネットで1/1ボト〇ズの製作プログみました。

改造のイメージが湧きます。

 ドワーフの領域である九州に渡って、

はや2年が過ぎようとしている。

九州の深い山々は、多くのドワーフ達の協力をもってしても

工事の進行を阻んできた。


 そんな中、女神様の意図に気づいた人族の神は、

多くの勇者を召喚し、九州へと進行してきた。


 ここは九州防衛の要、ドワーフの猛者たちが

守護する北九州の防衛砦。

しかし、この砦も、勇者たちの猛攻により既に天を焦がす篝火の中に、

消えようとしている。


 その中で俺とソネットは勇者たちと未だ死闘を繰り返していた。


「ソネット、ここはもう落ちた。

 勇者たちは俺が死んでも食い止めて、時間を稼ぐ。

 お前は、逃げて生き延びてくれ」


「まだです。私はあなたと共にあります。

 あなたの背中は、私が守ります」  


といった展開になるのを希望します。


 自分の妄想が垂れ流すソネットに対し、


「戦闘チートでもない俺を戦争に巻き込むな。

 人族が攻めてきたら、地球に帰るだけだ。

  

 『ここは私が、食い止めます。

  優し過ぎるあなたに、この世界は似合いません。

  生きてください』


 と言って、お前が炎の中に消える展開がいいんじゃないか?」 


と答える俺。


 俺達は、まだ、四国から出れていなかった。


「私、死んじゃうじゃないですか!」


クビにして、置いてきたソネットがいる。

俺達が四国から九州へ渡れず、足止めを食らっている間に追いついてきた。

姉のアネットの護衛という名目で上司を丸め込んだらしい。


 九州へと渡るため、ソネットと別れた俺達4人は、

佐田岬にある九州との交易港にきていた。


 まだ、交易自体がさほど盛んでないため、

定期の交易船は、週1便しかなかった。

その1便が出せない状況に陥り、俺たちが足止めを食らっている

この数日のうちに、ソネットは追いついてきたというわけだ。


「ところで、なんで私、檻に入れられてるんですか?」


「船を襲ってるイカを釣り上げるためのエサにするためだけど?」


 定期便が遅れている理由は、

ここ数日で、クラーケンが見かけられたからだ。

広域探査で今も所在は追尾している。


 この世界は日本だけのテーブル上の世界だから海流や潮の満ち引きさえ、

なんであるんだろうかと思ってしまう。

海属性の魔物は存在しないみたいだが、サメとかは普通にいるらしい。

川には魔物がいるようで、好物はキュウリだそうだ。

お尻を狙ってくるエロい奴らしい。

クリティカルで死亡させられる危険な奴らしい。河童だろそれ。


 今回のクラーケン、魔物ではなく、

でっかいイカ、通常生物の範疇にあるようだ。


 広域探査で確認した大きさは、足を含めて30m、本体15mもある。

重さは300トンぐらいだろうか。

大型船ならいいんだが、この世界の船は小さい。


 で、イカ退治が必要になったわけだ。


「ゴーレムで捕獲できんかのー」


「速くて無理だな。

 俺としては、造ったはいいが出番のない対戦車ライフルで

 吹き飛ばしたいんだが、広域探査で精確に狙えるんだが、

 水中だと威力が落ちるし、何より狙いがズレるんだよ」


「獣人族の私たちはイカは釣って食べてますけど」


「魚貝とか食べるんだ?刺身とか生でも食うの?」


「エルフの方々は、魚も肉も食べない方も多いみたいですが、

 私たち獣人族は、肉も魚も食べますし、刺身も食べますよ。

 まだ本州に国があった頃は、米も作ってたらしいです」

 

「では、妹のソネットにエサ役をやらせましょう。

 妹も役に立ちたいはずです」 


というわけだ。


「お前がエサで、そのミスリル製の檻は身を守るための情けだ。

 このミスリル製の極太ワイヤーと、今、親方がワイヤーを通している

 釣り竿でイカを海上へ釣り上げる」


 俺が指さした先には全長200m、ミスリル製ラーメン構造の鉄塔

のような建造物が建っていた。檻に結んだワイヤーは鉄塔を通じて、

5000体の鉄ゴーレム君中が引っ張る。力負けはしないはずだ。

地球に帰ってのインコニュウムの補充のついでに強度計算してきた。

ワイヤーも鉄塔も俺が魔力を通して強度を上げるので問題ないはずだ。


「問題はクラーケンがお前を気に入るかどうかぐらいだ。

 お前、エルフなんだから水中で息する精霊魔法とか使えるよな?」


「使えませんよ、私?」


「本当に使えないよなあ、お前。

 アネットかけてやってくれ」


 アネットがアクアブレスの呪文をかけたんを確認し、

ソネットの檻を乗せたゴーレム製の船を沖へと向かわせる。

ゴーレムで大型船作ればよかったんじゃないかと今更気づいたが、

忘れることにした。ゴーレムといっても、まだ、造れる大きさには

限界がある。ゴーレム君大で高さ10m。単純な鋼材で長さ20mと

言ったところである。ミスリルの鉄塔なんかは、自宅のPCで構造

計算してから、パーツ設計し、部品で作って、組み立てた。

無限収納での出し入れは可能なのかはわからない。

あまりデカいものいきなり出して潰されても困るから不必要に

やるつもりはない。土木工事は安全志向が大切なのだよ。


 イカ釣りだから夜に電灯つけてやりたいけど、目の前にエサがありゃ。

さすがに食いつくだろう。


 ソネットがクラーケンの回遊コース上に到達した。

広域探査でクラーケンの位置を確認すると、あと十数分であらわれる。

全員に臨戦態勢を促し、眼鏡犬に乗り込む。


 対戦車ライフルを展開し、銃弾を装填し、広域探査でクラーケンを

確認しつつ、ソネットに銃を向ける。

スキルで見えるけど、やっぱスコープが欲しいなあ。

 

 クラーケンが現れた。

水中にソネットの乗る船ごと、引きずり込もうとする。

ミスリル檻に仕掛けた返し針たちが展開し、クラーケンの足に食い込んだ。

泣き叫ぶソネットは誰の目にも映らない。

俺は無事を確認したはいるが気にしない。

親方の合図で、ゴーレム君たちはワイヤーを引っ張り上げる。

クラーケンの本体が海上に引き上げられた。

 

 俺は、ソネットが檻をワイヤーから分離させ、

水中に退避するのを確認してから、引き金をひいた。

覚えていたか。

パニクッて分離し忘れたら、銃弾の衝撃で気を失うだけだけど。


 ドガーーーーーン!!


知ってはいたので、全員、耳は塞いでいたが、銃声というより爆破音だ。

サイレンサとか開発しとかないと使えない場面がありそうだ。


 貫通弾仕様の銃弾なのに、貫通時の衝撃だけで、

クラーケンの本体は粉々になり、形あるのは脚だけだ。

すぐさま、ゴーレム君の部隊をソネットとゲソの回収に向かわせる。


 ソネットを労い、真水をぶっかけ乾かし、機嫌が直るのを待つ間に

釣り竿を解体、回収し、港にむかった。

この女、褒めるとすぐ機嫌が治る。ちょろい。

今まで、こけおろすことしかしなかったので、気付かなかった。

ひとつ社会勉強になった気分だ。


 ゲソを見せて、クラーケンの消滅を報告し、定期便の出向準備を待つ。

報奨金のおねだりもわすれない。


 いよいよ、九州上陸だ。


 最近、遊びに来ていた女神様は、直接、阿蘇の王都に向かうように

言っていた。ドワーフ王に連絡はいっているようだ。


 お世話になるだろう、ドワーフの巫女か神官かについて尋ねると、


「会わなくてもいいですよー?アレとは」


うん、会わない。問題児くさい。こいつがはっきりと言わない

レベルの人物は危険というレベルでなく、災害レベルと考えて

いいだろう。


 船の上から、海眺めつつ、この世界に関アジとか関サバとか

いるんだろうかと考えていた。


 四国と九州の間より



 




 


 




 

Dスタイルのスコープ犬買いました。

密林なので来るのは明日です。

ディフォルメなのですが、眼鏡犬のイメージは

こっちなんですよねー。

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