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異世界に高速道路をつくろう!  作者: 土木研究会
最終章 北海道 魔族 編
28/40

28掘 : ここは地球の南米のはずなんだが

久々に長いです。でもほぼ妄想です。

おもったより長くなったんでわけます。

 なんでこんなことになったんだろう?


 羽田からの出発は16:00。でも14:00には空港に居ろと

言われている。で、今は出発前日の15:00であり自宅からの

出発である。最寄のバス亭から最寄の駅まで1時間。日曜日の今日

は2時間に1本というダイヤである。田舎なので通常は車移動が

基本なのだが、海外旅行のような長期になると車の長期放置を伴う

ので、基本バスとなる。最寄の駅から県庁所在地の駅までは1時間。

待ち合わせ時間は1時間もあるんだから仕方ない。

そして19:00発の夜行バスに乗るのである。新幹線を使え?

そんなものは通っていない。おまけに高い。さらには、早朝利用

することになるので、朝、家を出たのでは間に合わず、前泊して

から新幹線に乗るってどうなのよ。ここは、夜行バス一択なので

ある。バスは12時間かけて東京駅につく。生まれてこのかた、

乗り物酔いはしたことがないのは地味にありがたい能力だ。


 田舎者が朝7:00に東京駅にいる。目立つ店にしか意識が

いかないので、全ての店舗がしまっているようにしか

感じられない。やることないので、早々に羽田行のバス亭を

探すことにする。バスもバス亭もたくさんあって、しかも微妙

に行先の表現が違っている。どれに乗ったらいいのだろう?

素直に並んでいるおっちゃんに教えてもらう。


 朝9:00羽田駅着。14:00までですら

5時間もある。どうしよう?既に、夜行バスで12時間の間に

十分睡眠は取っている。全く、眠たくはない。横にはなりたいが。

スマホで、用意していた電子書籍の一部を早々に消費する羽目に

なるとは。


 14:00出国手続きを行う。事前に機内持ち込みやらなん

やらをネットと書籍で調べておいたのでスムーズである。

911テロ以後厳しすぎてお初の人は注意である。

女性は化粧品があるので液体持ち込み注意でござる。

でも、まだまだ飛行機には乗れないが免税店を覗いては暇を潰す。


 16:00前にて、ようやく乗り込み開始。

だが、飛行機がデカいだけあって当然乗客もしこたま多い。

凄い時間かかりやがる。おまけに、身体の不自由な人、ファースト

クラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー等順次乗っていく

のだが、格安エコノミーの俺は最後の方である。彼らが高いお金を

払ってくれているから安く乗れると思えば平気なのだが、

ファーストクラスのメリケン家族のガキがいないといって、

後ろ全員いつまで待たせるんだバカヤロウ!


 16:00過ぎ。少し遅れて飛行機は離陸する。

座席はとても狭い。身体の大きい俺にとっては、前後も左右も拘束

状態である。これが12時間も続くとは死ぬる!飛行機も上空に

到達し、安定飛行になると皆さん座席を立ち始める。座っている

より立っているほうが楽なのである。

疲れたら座ればいいんだろう。でも、この飛行機はアメリカ本土

アトランタ行。乗ってる半分は、外人さんだ。日本人も多いが、

基本ツアー客なので固まって座席を取っている。つまり、ぼっちな

俺は外人さんに埋もれているわけで、席を倒すこともはばかられて

いる。テレビがあり、映画もゲームもできるが、映画はマンネリな

ものしかなく、ゲームはいつの時代の?っていうレベルのもの

だった。荷物量と不要な貴重品は持っていかないことにしたので、

携帯ゲーム機はもってきていない。もっとも最近の携帯ゲームは

詰まらない上、異世界の諸事でやる気にもならなかったことも

ある。スマホはiphoneなので容量が厳しく、動画とかは一切

はいっていない。外部バッテリーぐらいは用意してきてはいるの

だが、今から、貴重な未読の電子書籍をこれ以上、消費したく

なかった。


 暇なので周りの人はなにしてんのかなーと隣をみると、すっごい

イケメンが座っていた。若いときのトム・クルーズみたい。しかも

彼と違って背が高そうだ。俺より低いが180以上はありそうだ。

彼は、ヘッドフォンをして手元のipadで動画を嬉しそうにみてる。

プリキュアオールスターズだった。俺は、ロボットアニメ専門の

オタクではあるが、さすがにこの手の作品でも有名作のタイトルと

概要ぐらいは知っている。ロボットが出る可能性もないわけでは

ないのだ。一応、チェックは入れる。かつては思春期美少女合体

ロボっていうのがあったぐらいだ。サンライズ製作だから大人の

合体作品ではない。よくみると彼が来ているTシャツのキャラは

でじこであったりする。なぜ、この時代にでじこ?

 

 どうやら、声に出てしまっていたようだ。イケメンが反応する。

「このキャラ知ってるんだ?秋葉原で偶然見つけてかったんだよ。

 デザインが気に入ってね」

どうやら、キャラを知っていたわけではないようだ。しかし、

すっごいイケメンなのにとても残念な人だ。かっこいいやつは何を

着ても似合うとはいうが何をというのは地味な服って意味だろう。

さすがにこれはない。が、本人が気に入っている上に、他人の服装

に興味ない俺はスルーした。

「昔、やってたのをテレビで見かけたことがあるぐらいだよ。

 本当はよく知らないんだ」


 話してみると、彼は日本文化オタクであって、別に萌えアニメ

オタクではないらしい。好物ではあるようだが、日本人じゃねえ

のコイツ?と疑ってしまうほどの上手い日本語に、

言い回し、深すぎる知識。仲良くなるのはあっという間であった。


 彼はケニー・ロバーツ。父親が米国でPMCを経営している

らしい。PMCとは民間軍事会社。直接戦闘からテロ対策訓練まで

を行っている。日本にも父親の仕事についてきては、よく秋葉原

どころか日本各地を観光してきたそうだ。日本人より詳しいのは

そのためか。今回の来日は、毎年恒例の千葉での夏のイベント参加

が目的だったそうだ。ごめん俺、薄い本とかなんのことか

よくわからないんだ。


 俺の目的が南米だと伝えると、どうせならアメリカ国内も廻れと

勧められた。しかし、広いアメリカ国内移動に金がかかる。

イエローストーンもグランドキャニオンもラスベガスもエリア51

もナイアガラもニューヨークのドライエイジングビーフも魅力的だ

が学生の俺には金がない。ならば、アトランタのケニーの自宅で

数日過ごしてアメリカを楽しんでくれという話になった。美味しい

ドライエイジングビーフも御馳走しようとの話が決め手になった。


 長い空の旅もついに終わり、無事にアトランタ空港に到着した。

日本人である俺は入国審査にかなり待たされ1時間以上かかった。

ESTAは自分で用意してある。2年間の有効期限だから、

今度、アメリカにくるときは新たに用意しなければならないのは

めんどくさい。ツアーなんかで旅行会社に頼むと1万円ぐらいに

なるらしい。


 入国が終わり、荷物のバックパックを回収しにいくとケニーが

迎えにきた。日本人の旅行者といえば、基本スーツケースのツアー

客だが、自由に旅するならバックパックにするそうだ。これは

60リットルのものだが俺にとっては重くもなんともない。

防犯用に口紐をチェーンに換えて南京錠を目立つようにぶら下げて

いる。刃物で切られたら一発だが、そもそも貴重品なぞはいって

いない。泥棒対策してますよってポーズでしかない。


 荷物を回収し、ケニーに連れられてターミナルを移動する。

この空港デカすぎる。なんで空港内のターミナル移動に地下鉄が

通っているのだろう?さすがアメリカ!日本とはスケールが違う。


 空港を出て、ケニーが迎えの車を探していると、厳ついおっさん

たちが2人近づいてくる。PMCの関係者なのだろう堅気の人間に

は出せない雰囲気である。英語でケニーに話しかけているが、

ケニーの表情が硬い。どうも知らないヤツのようだ。迎えにくる

はずの人が急用でこれなくなった。代わりに迎えに来たと言って

いるような?気がする。ケニーが、本人に確認すると言って

携帯電話を取り出し、かけようとすると拳銃を突きつけられた。

ヤツらのお仲間が大型ワンボックスで迎えにきた。ケニーを拉致

していった。当然、俺も拉致られた。おまけでしかない分、俺の命

の扱いは軽いだろうから、抵抗はしない。

 

 2時間程車で走っただろうか、ハリウッド映画に出てくるような

巨大な廃工場に連れ込まれた。俺達は、廃工場内の一角に縛られて

座らされている。


「そろそろこのサプライズパーティーの演目を教えて

 欲しいんだけどな、ケニー?」

「巻き込んで本当にすまない。コイツ等、親父に痛い目に

 あわされたテロ組織の残党で仕返しに親父を呼び出して殺そうと

 してるんだよ。来なきゃ、俺を殺すって電話してんのさ」

「親父さんが来なきゃ殺される。来たら来たで、親父さんの目の前

 で惨たらしく殺されて、親父さんも殺すってところか?

 俺が殺されるのは、来なきゃ息子もこうなるぞって見せしめで

 殺すこのタイミングってか?」


 電話をかけてたおっさんが、俺に向かってにこやかにほほ笑み、

仲間に縄を解くように命令する。出口を指差して行けと言って

いる。逃がしてくれるなどと考えてはいけない。出口間際で撃ち

殺されるだけだろう。こいつらの仲間は5人。周囲に隠れている

気配はない。スキルがつかえなくとも、この程度はわかる程度には

修羅場を潜ってきている。ここは、逃げるなら障害物のない出口に

向かってではなく、障害物だらけの奥深く続く工場内にだろう。


 出口に向かうフェイントをかけ、奥の廃設備群の中に逃げ込む。

テロ野郎どもは、ケニーの見張りに1人リーダーを残し、残りの

4人が銃をもって俺を追いかけてくる。その獣を狩る狩人の声には

喜びの感情が含まれているように聞こえる。


 コイツら人間じゃないからまあいいか、ある程度、人を狩る経験

に慣れてきている俺は気楽に判断した。

直接殺さなきゃいいだろう。

この地球でも使える固有能力、次元を超えて攻撃できる力は、

同空間ならテレポーテーションパンチとしても使える。さらに、

返す手で捕まえた人以外の物なら異世界に置いてくることも

できる。


 おっさんたちの死角からテレポパンチで攻撃し、返す手で銃に

ナイフと武器を奪い、さらに上着にズボン、靴にパンツと奪って

いってやる。靴下は取らずにおいてやったのは武士の情けである。

靴下いっちょになったおっさんたちは、何が入っているのか

わからない大型タンクに放りこんで監禁する。

殺さないだけましであろう。


 廃工場の奥での大騒ぎを聞きつけ、テロリーダーは慌てている。

何やら、出てこないとケニーを殺すぞとか叫んでいるようだが、

ケニーの親父さんが来る前に、ケニーを殺すと自分が殺されるのは

理解できているようだ。

残る手段は、ケニーを人質に逃亡するぐらいでしかない。

そんなことを許す気もない俺は、姿を見せず、

テロリーダーを攻撃し武器を全て奪う。


 武器が無くなったところで姿を現し、テロリーダーを無視して

ケニーの縄を解いてやる。

「なんかお礼してください」

「俺のおごりで、いっしょにアメリカの観光地巡りをする

 ってのでどうだい?」

「でかいドライエイジングビーフもつけてください!」

「喜んで!」


 契約成立の握手をする。ちょうどケニーの親父さんも到着した

ようである。まだ、無事で意識のあるテロリーダーさんの肩を

叩いて、ご指名の方が来たことをにこやかに告げる、親指たてて。

このおっさん諦めが悪く逃亡しようとする。

どうせ工場周辺にはケニーとこのPMCメンバーが囲んでるに

決まってるんだ。独りでくるわけねえだろ。おっさんを得意な

アルゼンチンバックブリーカーで拘束したまま、ケニーとともに

親父さんを出迎える。


 ケニーから事情と俺のことを紹介してもらった上で、報酬の

アメリカ観光にも賛同してもらえた。保険としてボディガードに

ケニーのお姉ちゃんがついてくることになったが。実は、ケニーも

それなりに凄腕で親父さんの会社での勤務経験もあるらしい。

今回のことも、俺がいたから大人しくしていただけらしい。

それでも、素人の俺を巻き込んだことでお姉ちゃんはお怒り

である。逆に親父さんは、俺をスカウトしてくるといった具合だ。

その日の晩は、ケニーの自宅でパーティーとなり、

ドライエイジングビーフをたくさん戴けた。


 翌朝、早々に空路にて観光に出発した。南米にも行くので、

行きたいところを厳選した。イエローストーン・グランド

キャニオン・ナイアガラの3か所だ。人工物にはさほど興味もない

ので、ラスベガス・フロリダ・ワシントン・ニューヨーク

はパスだ。肉も食ったし。


 しかし、どこに行ってもスケールがデッカい。

日本はどこいっても狭く感じる。例え田舎にすむ俺でもだ。

異世界でも、あそこ日本のコピーだし。

こんな地形、再現できる土地もない。


 アメリカ国内観光を終え、アトランタに帰ってくるとケニーのと

親父さんが、記念に銃を撃たせてくれるというんでPMCの訓練場

に付いて行った。眼鏡犬の大型ライフルしか撃ってないのでこの手

で打つのは初めてだ。拳銃、ライフルどれも凄い威力で正直怖い。

でもついでに対物ライフルも撃たせてもらい、バズーカまでも

撃たせてもらった。いいのかこれ?


 訓練所では、射撃だけでなく、ナイフを使う近接戦闘や体力

トレーニング、チーム模擬選みたいなこともやっている。

ケニーは射撃が天才的な腕で、お姉ちゃんはナイフの達人みたい。

相変わらず、スカウトしてくる親父さんに強引に訓練に参加させ

られる。銃の扱いは素人なのに射撃センスがよかったのが、

まずかったみたいだ。特に対物ライフルでの精密射撃を

成功させてのがよくなかった。だって慣れてるんだもん。


 体力トレーニングは問題なし。プロだろうかなんだろうが、人の

範疇でしかないものには負けることはない。ナイフの扱いは為に

なったが、それより対人格闘は今後の為になる。どうせならと、

この訓練場で1週間叩き込んでもらうことにしよう。


 ある日、訓練メンバーに日本人の女の子が混ざっていることに

気付く。2世とかアジア系とかいるしと思い、振り返ると、

「彼女は、日本人だよ。高校卒業して単身渡米。うちに事務から

 入って戦闘人員目指して修行中の20歳。

 名前は個人情報なんで秘密だよ?」

こらケニーいらんフラグを立てようとするな。彼女の名前も

知らないし、二度と会うこともないだろう。


 アメリカでの観光も終わり、いよいよ南米に渡る意志を伝えると

ケニーがついてくるというこいつも大学生で、いっしょに観光して

まわるそうだ。親父さんたちも都合のいいことに団体で俺の目的地

ペルーのお隣のコロンビアに用があるらしい。どうも俺達を誘拐

したテログループに協力した犯罪組織があるようで、米国政府から

も依頼がきていたらしい。ついでというわけでカチコミにいく

らしい。ケニーにはナスカの遊覧飛行とマチュピチュとウユニ塩湖

に行くことを伝え予約を取るように言っておく。観光地のホテルの

予約はわかるけど、マチュピチュって上るのに予約がいるんだよ。

空路はコロンビア経由になるがチケットを一緒にとってくれると

いうので、コロンビアにはいいイメージがないのだが、空港から

一歩もでなけりゃ安全だろうと高をくくる。


 これが第2デスレースの始まりであった。


 コロンビアのエルドラド国際空港は首都ボゴタにあり、標高は

2600メートルに位置する。赤道付近で暑いかと思いきや標高が

高いせいで過ごしやすい。親父さんたちは現地入りして僅かながら

緊張している。いや、仕事モードに入っているのだろう。観光目的

でお気楽、盗難に気をつける程度の緊張感しかない俺とは違う。

そうそうにペルーに行きたかったが、ちょうどお昼タイムでも

あったため、最後の晩餐に誘われました。


 断ることもできないので、空港内にてレストランに入ります。

美味しく食事をいただいて、さあペルーに出発するかとレストラン

前でお別れの挨拶をしている最中に、近くで爆弾テロが発生した。

親父さんが確認をとったところ、今回の獲物の組織が先制で仕掛け

てきた模様。物乞いに金握らせて爆弾を俺達のそばに運ぼうとした

らしいが、途中で捨てて逃げられてらしい。幸い、俺達に怪我は

ないが、一般人が何人か巻き込まれようだ。

小さい子供の親を呼ぶ鳴き声も聞こえてくる。


 PMC社員一同、正義の炎が燃え盛っているようだ。

さすがアメリカ人。もと世界の警察。ケニーまで、その気に

なっている。ペルーに向かおうとする俺の両腕はケニーと

お姉ちゃんにホールドされて空港から連れ出された。


 そして、冒頭に戻る。回想終わり。今現在、俺は、レベルⅣの

ボディアーマーを着こんで対物ライフル担いで、コロンビア山中の

ケシ畑に寝そべって隠れている。周囲には激しい銃撃戦と

手りゅう弾の爆発音である。


 俺の好きな南国の野鳥の声など微塵も聞こえない。


 



 

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