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異世界に高速道路をつくろう!  作者: 土木研究会
関東 聖国領 編
19/40

19掘 : これがホントの勇者さま?

最近、インコニュウムの濃度が上がってきてちょっと臭いです。

定期健診代りに病院にいこうか考えてます。

「貴様がクドウか?」何、このエラそうなおっさん?

「そうですが、何か御用ですか?」

「なぜ、聖王の召還を受けながら、王宮へ参らぬ!不敬であろう!

 おい、こやつを拘束しろ!」


 エラそうなおっさん、小隊長?の部下たちが、

俺を捕まえようと近づいてくる。

「異世界人の俺がなんで聖王とやらに頭下げにいかにゃなら

 ないんですか。女神様が約束したから工事しにきただけですよ」

片手で寄ってきた兵士の首根っこを掴んで、

おっさんの足元に放り投げた。


 この世界の人族はずいぶん小さい。

160cmで40kgぐらいか?

トレーニングで使ってるダンベルぐらいしかない。

「貴様、抵抗する気か!」とおっさんたちは抜刀!しやがった。

でも、まわりの仲間たち、アネットもソネットも親方も、

周囲で作業している20000体の鉄ゴーレム中君たちも

反応してくれない。放置である。

淋しさを取り出したバットに込めて、おっさんたちの背後に回り込み

ながら尻バットを入れて回った。

いや、尻にバットをいれたんじゃないからね?

後は、魔力で強化したピアノ線の荒縄でM字開脚亀甲縛りにして

吊上げ、ゴーレム君たちに城壁そばに運ばせた。


「これで、何組目かの?」と親方が尋ねると、

「ただの兵士から始まって、まだ3組で10人ぐらいですよ。

 これから本番ですって」とソネットが答える。楽しいのか?

「次は聖騎士団とかでしょう」と異端者を観る目のアネットさん。


「それぐらいの奴がきたらついて行こうか。

 関西の同盟軍の代表とされるにしても、

女神様の使徒扱いされるにしても、

一方的に呼びつけれると考えてること自体がアホな証拠なんだよ。

普通、丁寧に迎えにこないか?」

「一般庶民はともかく、人族以外を下にみているのでしょう。

 女神様のことすら上の者は、認められないのでしょう」

「やっぱ敵認定なんで、どんなにいい笑顔されても

 油断しないようにね」


 お昼になって聖騎士団の方々がお迎えにきてくれた。

今度は、ちゃんと礼儀を知っているようで、

下級兵士の非礼も詫びてくれました。胡散臭い笑顔でね。


 代表は、きれいなお姉さん、副団長だそうです。

鎧も剣もお体も立派でお綺麗です。戦闘したことあるんだろうか?


 連れて行かれた王宮は、大神殿と隣接していた。

まあ、どっちもご立派ですな。

聖王は、大司教も兼ねるらしく国と神殿のトップとなるらしい。

だから、王宮騎士は、いなくて聖騎士団のみ存在しているみたいだ。


 王も謁見とはいえ、座ってふんぞり返っているわけではなく、

立って寄ってきて手を差し出してくれた。若くてハンサム。

でも神経質そうな顔してて、笑顔なのに目が笑ってない。

まったく、腹芸のへたなおひとですな。


 聖王には、貧困民や一般市民に下級技術者たちを老若男女問わず、

仕事が欲しい人は、工事に参加させてもらえるようお願いした。

彼らには、それぞれできることでいいから仕事を覚えてもらい、

食事の支給から賃金の支給までこちらが負担する旨を伝え、

聖国には一切の負担を求めないと約束した上でだ。

こっちのみーーずは、あーーまいぞーーってとこだ。


 許可を取り付けると早々に、王宮から脱出させてもらおうと

したんだがやはり引き留められた。

だって、別室に聖国の勇者が待機してるじゃん!

聖都にくる前から、ずっとサーチしてるんだ

から知ってるんだからね!

ここで、いきなり襲い掛かってくるんですか?


 要件は、模擬試合。

でも相手は勇者じゃなく、さっきの副団長のお姉様。

体格立派だから、さぞお強いのでしょうと因縁つけられた。

身体は鍛えているが、武道を収めているわけでもないし、

戦闘職でもない。お前らは、日々の労働でガッチリした身体になった

工事現場のおっさんに試合を申し込むのか?理由付けが酷すぎる。


 逃げようにも放してくれない。お姉ちゃんは、既に抜刀済だ。

そのレイピア尖ってるよね?どこが模擬試合なんだ!

お姉ちゃん、こちらが武装する間も与えず襲い掛かってきました。

しかし、逃げるのは得意です。間合いになぞ入りはしませんぞ。

当然外に逃げ出しました。

あと、「かかってこい、卑怯者!」とかどの口が言うんだろう。

お仕置きが、というより正直グーで顔をなぐりたい。


 身を躱した隙に、何度脚を払って転ばせても諦めもしない。

王宮内を走り回って逃げてるから、模擬試合じゃなくお遊戯だな。

しつこいので、殺さないように仕留めよう。

勇者に手の内をみせない方法がいいだろう。

俺が使えるプロレス技はと.....

筋肉ドライバー、確実に死ぬな。

筋肉バスター、手加減を間違えると死ぬな。

パイルドライバーにブレンバスター。

どれも石の床で使う技じゃないし。

寝技も関節技も刺されるからだめだし。

あれいこう。いじめっ子技の代名詞。

ジャイアントスイング。俺もよく兄貴にやられたよ。

小学校に上がる前に、狭い4畳半の部屋で毎日やられてた。

回されるのは、すぐに怖くなくなったんだけど、

タンスにぶつかるのだけは怖かった。すげー痛いもん!(実話)

一度はアルミサッシにクラッシュしたことがあるし。(実話)

兄貴は、痛い子だったから、何度親に怒られても繰り返しやられた。


 ここは、広いからぶつかりはしない。目が回るだけだから、

中庭の池にでも放り込んでやれ。

 

 中庭にまで逃げ、攻撃後の隙をみて、足を払って転がし、

剣を蹴り飛ばす。すかさず、両足を抱えて回し始める。

やっぱ軽い。女性だからかさらに軽い。片手でも回せるわ。

悲鳴なんてなーーーんも聞こえねえ。

池に放り込んだら、当然、鎧の重さで沈んだが、助けても

ロマンスは発生しないから、その場が騒がしいうちに

王宮からは、逃げださせてもらった。


 王宮を出て街中を歩いていると、とうとう隠れてついてきていた

モノに声をかけられた。「あのーー」当然、聖国の勇者様だ。

そして、当然、無視を決め込む俺達。「あのーー。すいません」

何度、声をかけられようと無視。謝るぐらいなら声をかけるな。

「ちょっと、待ってください」後ろから肩を掴まれそうになると

上体をスイングして回避。

「話を聞いてください!」と前を遮られたから、走って逃げだした。


 走る走る俺達。流れる汗もそのままに、いつか正門に辿り着いても

「話をーーー」とまだ追っかけてくる。

やだ怖い、このストーキング勇者!


 正門の外で鉄ゴーレム君小隊を出して、足止めを結構するも、

光り輝く剣でスパスパぶつ斬りにされている。だが、それだけで

十分ですよ、バイクを出しておさらばさせていただいた。


 聖都が見えないぐらい離れたころには、勇者も諦めて王宮へ帰って

くれていた。恐る恐る正門に帰ると、親方たちが待っていてくれた。


「お帰りなさい」

「今度の勇者は普通じゃのお」

「惚れられてるんじゃないですか?」

「だまれソネット!恋愛要素も無かった このアラフォーが!!」

「エルフだからあと数百年は十代みたいなもんですからいいんです」


 逃げてはいたが、たしかに普通の少年に見えた。顔・スタイル・

運動神経・体力・スキル、どれもこれも優秀過ぎるけどな!ッケ!

普通の正統派の勇者に思えた。手間をかけてこれだとは、ニセ神は

何を目論んで造ったのだろうか。怪しすぎることこの上ない。


 次の日の朝、正門前で工事をしていると、また勇者が現れた。

さわやかな挨拶に、気の利いた差し入れなぞ携えてだよ。


 なにこの勇者気持ち悪い!











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