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古びた神社との出会い


誰もが忙しなく迎える朝。普段人通りの少ない道も朝になれば人だかりができ、自動車一台しか通れないような狭い道路さへも交通渋滞を回避するために多くの自動車がその道を通り、さらにその道路でも渋滞になる。

そこまでして人が急いでいるのにも拘らず、その中で携帯電話片手に持ちダルそうに自転車をこぐ制服姿の少年がいる。

その少年の名は笹島雅了ささじままさのりという。

17歳の高校2年生。見た目はパッとしない一般人よりかは良いのだが少し頭の容量が足りないために“鳥頭”と皮肉を込めて言われることもある。


「あ……また遅刻かよ」


携帯電話の待ち受け画面の右上側にある小さなデジタル時計を見て小さくため息をつく。

きっと向こうでは聞き飽きたチャイムの音が学校中に鳴り響いているだろう、と笹島は考える。

ほぼ毎日遅刻しているのだが二日前に遅刻しないようにしよう、という心意気だけはあった。

笹島のクラスの担任は遅刻しても何も言わないのだが、その担任は三日前に部活の遠征で居ないため生徒指導部の指導部長が臨時にクラスの担任になったのだ。

そんな大切なことを知らなかった笹島は余裕もって遅刻して指導部長に放課後、ペットのように可愛がられたのだ。

それを機に遅刻しないようにしよう、と心に決めたのだが、ただ単に心に決めただけで行動に移してはいない。

よって三日連続指導部長に可愛がってもらっている。


「く……今日だけは絶対遅刻しないと心に決めたのに!」


その心意気も行動に起こさなければ意味がない事をこの“鳥頭”を見て十分に知ってほしいところだ。

そして遅刻したからと言って別に急ぐこともせず学校に向かう。

数分自転車をダルそうにこぎ続けて学校の自転車置き場に着く。自転車を置いて、走りもせずゆっくりと歩きながら学校の玄関口を目指す。

大量にある棚の中から自分の上履きに履き替えて急ぐことなく自分の教室に向かう。他の教室を横切るとまだ先生が来ていないからか、廊下からでも他の教室から生徒の会話が聞こえる。

廊下を歩いていくと自分の教室にたどり着いたのだが自分の教室からは会話が聞こえなかった。ホームルームが始まっていることを笹島は予想していた。

笹島にとってここからが問題であった。目立たないように教室に入ると言う問題である。


「フ……バレないように自分の席に座れば遅刻したって言うことにはならないよなぁ」


気味の悪い笑みを浮かべながら彼は自信満々に言った。彼にはある秘策を考えていた。

この学校恒例の携帯回収はまだ行われていないため、友達とメールを通してわざと教室の奥にある引戸を開けさせ、その隙に目立たないように自分の席に座るという秘策である。

ヘタしなくても即効でバレそうな秘策にも関わらず彼は自信があった。一体その自信はどこから湧いてくるのだろう。


「そうとなれば実行するのみ!」


携帯電話に文字を素早く打ち込みメールを送る。すぐに「バカか」という短い文章でメールが返ってきた。

「頼むからお願い、奥の方の戸を開けるだけでいいから」と打ち再びメールを送る。

すると教室の方から「先生、トイレ行ってきていいですか?」と言う声が聞こえるのがわかった。

引戸の方からガラガラと音を立て、誰かが出てきた。

笹島の方に近づいてくる人物に手を合わせながら小さな声でその人物に感謝した。


「すまないな、雄途」

「ホント、雅了には手を焼くよ」


竹城雄途たけしろゆうとは呆れた表情で言った。

竹城雄途は笹島の友人である。学校の制服を着こなし、見た目・性格共に悪くはなく、どことなくエリート臭が漂う少年である。

成績が優秀な生徒の一人で生徒会長を務めていたりする。そのせいか付き合っている彼女は副生徒会長(しかも悲惨な事に笹島が恋した相手)で笹島が二人でイチャついている所を目撃するたびに、俺。死のうかな、と悲しく独り言を呟いていたりする。


「雅了の言っている秘策というやつはわからないけど、引戸は開けて置いたから後は何とかしろよ」


と笹島に忠告だけしておいて、別に用もないトイレに向かっていった。

笹島は彼を途中まで見送っていたがすぐ行動に切り替えた。自分の気が向いたときだけはすぐ行動する奴である。


「さてと……教室に潜入するか」


自信満々な声で言った後彼は廊下に這いつくばった。誰もいない静かな廊下に一人の少年が床に這いつくばっている光景は実に奇妙である。

そしてその状態で開いた戸から教室に匍匐前進ほふくぜんしんしながら入っていく。教室の中に入ると指導部長が渋い声で何やら話をしているが今の笹島には話の内容を聞いている余裕などなかった。

彼の席は窓側の最後列にあるため、席についている生徒は後ろを向かないと這いつくばっている姿を見られない。

どうやら教室にいる生徒は笹島の存在にはまだ気づいていないようだ。集中しながらゆっくりと教室の床を這いつくばって自分の席へと前進する。


「……俺の席まで後3メートル」


ナメクジのように近づくにつれ自分の机が段々大きくなっていく。あと2メートル。1メートル。


「――この話はこれで終わりだ。それで一言言いたいことがあるんだが……」


急に教室の中が沈黙状態になったので疑問に感じた笹島は全身送っていた集中力をきってしまった。

そして指導部長の声が耳に入ってきた。


「そこに這いつくばっている“バカ”は一体何をやりたいんだ?」


その言葉を聞いた笹島はドッと嫌な汗が流れ出した。この状況で這いつくばっている“バカ”は自分しかないと理解したからだ。

どうやら指導部長は教卓から後ろの机と机の間から這いつくばっている“バカ”が見えたようだ。


「這いつくばっていないで立ち上がったらどうだ?」


冷静に笹島に告げたが半分くらいその言葉に怒りが混じっている事を直感で感じた。

ハイィ!と叫びながらガバッと立ち上がる笹島。動揺しすぎて膝がガクガクである。


「それで、何をしていたんだ?」

「え……え~っとですね~……」


必死に言い訳を考える笹島、さすがの彼も、遅刻したことをバレないように這いつくばっていました、とは言えなかった。


「……実は俺教室の床マニアでしてね~この教室の床をよく見ていたところ、伝説といわれた木製タイルがあったんでそれに感激した俺は這いつくばって見ていました~アハハ~」


と何を表しているかわからないジェスチャーをしながら棒読みで話した。

笹島の言っていることをあまり理解していない(理解しようとしない)指導部長はちょっと微笑んだ顔で言った。


「それで、遅刻した理由は?」

「うぐ……」


この野郎!、と心の中で叫びながら次の言い訳を考えた。そして自信満々に


「今日は俺の良く使うBボタンが昨日壊れたので走れませんでした」


と真剣な顔つきで答えた。


「そうかそうか」


と指導部長はうんうんとうなずく。そして笑顔で


「そういえば今日で四日目だったな、ご褒美にプレゼントをやるから放課後生徒指導室に来い」


と言った。その笑顔の裏腹には完全に怒りが込められているのを笹島はその言葉のトーンで感じ取った。

もう笹島には成す術はなかった。これ以上言い訳をし続けたら帰るのが夜になってしまいそうだからだ。


「ハイ……わかりました……」


息を吐きながら小さく答えた。さよなら。俺の放課後、と心に囁いて半泣きの顔をしながらゆっくりと自分の席へとついた。

丁度トイレから帰ってきた竹城は、やれやれ、と呆れた顔を笹島に向けてしぶしぶと自分の席に着いた。


そして時は過ぎ夕暮れを迎える。

一人自転車に乗っている笹島は登校してきた時よりもダルそうに自転車をこいでいる。


「クソ……なんで俺が四日連続して学校周辺の掃除やら備品の整備をしなきゃいけないんだよ

しかも今日はやたらと長かったし」


と文句をたれながら疲れた体を精一杯動かして帰路を辿って行く。


「明日遅刻したらその日学校にお泊りだったよな……明日こそは何としてでも遅刻しないようにしてやる」


とちょっと自信なさそうに言った。四日連続ともなると自分自身に疑いをかけてしまうものだ。


「ん……あれ? ここどこだ?」


気がつくと自分が通ったことのない道を走っていることに気づいた。

目の前のことを集中していないせいで一本違う道を通ってしまったようだ。


「一本違う道に行ったか、まぁどうせ帰れるだろうし少し寄り道して帰るかー」


とのん気な声で言った。放課後の時は早く帰りたがっていたがこの時間となるともうどうでもよくなったのだろう。


「それにしても……ここの通りは生い茂った林しかないのか」


あまりにも何もないので周辺を見渡す。人は見当たらず、木々しか見当たらない。

電灯の一本すらないのでやけに暗く感じた。

その調子で段々進んでいくとふとあるものに目を奪われる。

それに興味を持った笹島は走らせていた自転車を止めて、適当な場所に自転車を置いてその場所に向かう。

それはひどく古びた神社だった。笹島は赤色が剥げて木の色が剥き出しになっている鳥居を通り抜け、神社の境内に入っていく。

その神社は長年、神主に管理されていなかったせいか、神社の周りにある御神木は空を覆うほど成長している。

灯篭や狛犬はコケだらけで、境内を掃除した形跡はなく空き缶や腐った枝などのゴミが散乱している。


「酷いな、こりゃ……」


目の前にある光景に唖然とする笹島。この神社が可愛そうになってきた笹島は思い切ってこんな事を口にした。


「まぁ……このまま無視して帰ったら、この神社の神様に祟られるかもしれないし、掃除していくか」


そう言うと頭を優しく掻いた後、大きく背伸びした。笹島はこの神社を掃除することに決めたのだ。

少し境内を見渡すと隅っこのほうに竹箒が転がっているのを見つける。

転がった竹箒を手に取り境内に散らばっているゴミを集めだす。

遅刻した日の放課後は何時間も掃除をやらされていたので素早くゴミを一箇所に集める事ができた。


「まさか、こんなところで放課後の出来事が役に立つとは思いもしなかったな~」


境内のゴミ掃除が終わった笹島はホッと息をつく。

他にも色々問題があるところはあるのだが、一人でどうにかできるレベルではなかった。

神様を祀る建物、幣殿・本殿共に木材が腐っていて新しい木材に変えなければいけないほど酷い有様だった。


「……俺ができるのは本当に掃除だけみたいだな、でも出来る事はやっておくか」


幣殿のところに行くと、腐食して緑色になっている賽銭箱の裏に雑巾みたいなものがあった。

雑巾みたいなものを拾い上げるとキノコとかコケ云々も一緒になって付いてきたので、驚いた笹島は乱暴にむしり取った。

雑巾としての役割を取り戻した雑巾を使って灯篭や狛犬に付いているコケを丁寧に取る。


「これ以上やることは……あるな」


笹島は手水舎の方へ目を向け、近づいてみてみると、水盤は黒い汚れと緑のモで禍々しい色になっている。

長期間水盤に溜まっていた水は緑で濁っており虫や爬虫類や両生類の死骸が混ざって大変なことになっている。


「……ハァ……」


迫力ある禍々しい水に笹島はため息しか出ない。でも掃除するしかなかった。

まず色々な生き物の死骸を雑巾で器用に集め、すくい取って横の地面に死骸を捨てる。

この禍々しい水はどうにかできないか、と水盤を睨むと、水盤の底に栓らしきものがあることに気づいた。

しかし栓を抜くにはこの水盤の中に手を突っ込むしかなった。


「……さよなら、俺の左手」


無表情な顔で呟くと笹島は左手を水盤の中に突っ込んだ。突っ込んだ瞬間に笹島は小さな悲鳴を上げたが水盤の底から栓を抜くことに成功した。

禍々しい水が音をたてながら水盤の底に飲み込まれていく。笹島は勇敢なる左手を丁寧に雑巾で拭く。拭いたところで汚いことには変わりはないがそれでも気休めのために拭いた。

完全に水が抜けたところで今度は水盤全体を丁寧に雑巾で拭く。完全にはキレイにはならなかったがそれでも掃除する前よりかは遥かにキレイになっていた。


「さすがに……もうやることはないよな」


緑色に染まった雑巾を元の場所に戻し幣殿に続く石段に腰を下ろす。初めてここに来たよりかは格別にキレイになっている。

水盤掃除で精神的なダメージはあったが笹島は掃除をやり遂げたので満足だった。確かに疲れこそはしたがそのおかげで今日一日の事を吹っ切れたようだ。


「これだけ頑張ったんだ、最後に願い事でもして帰るかな~」


ダルそうに石段から立ち上がって賽銭箱の前に立つ。制服のポケットから財布を取り出す。


「うっ……硬貨が五百円しかない……」


財布の中身は五百円硬貨と千円札が数枚入っていた。

五百円がなくなるのは痛いが賽銭箱に入れるお金がそれしかないので仕方なく賽銭箱の中に入れる。


「うぅ……せっかく五百円賽銭箱に入れたんだから大きな願い事にするか……」


ため息混じりに言う。そして笹島は何を願うかを考えた。小さな願いぐらいならいくつでも出るが五百円を賭けてしまったので大きな願いを考える。そして考えた願いの中でその一つを笹島は選んだ。

笹島は二拝二拍手一拝を終えた後願いを込めて言った。


「この平凡な毎日が驚くように変わりますように」


言い終えると、鈴緒に手をかける。カランカランといい音が鳴ったのだが、鳴らした直後ブツッと何かが千切れる音がした。鈴に縛り付けていた縄が切れたのである。


「え?」


上を向くと鈴が勢い良く頭上から落ちてきた。


「いっ……痛っ!」


鈴とぶつかった大きな音と自分にしか聞こえない鈍い音が鳴る。あまりの痛さに笹島はその場でうずくまる。

幸いにも鈴はそれほど大きくはなかったので、頭にコブができるくらいであった。


「うぐぐ……この野郎ッ! 恩を仇で返す気か!?」


すぐさま立ち上がって腐りかけの本殿に向かって怒鳴った。まだ痛いのか左手で直撃した部分を手で覆う。

ふと笹島は足元に転がっている鈴に目をやる。鈴は笹島の頭と当たった部分と思われるところは大きくへこんでいた。


「あれ? 落ちてきた鈴に当たった?」


それを見た笹島の脳裏にある言葉が思い浮かぶ。弁償という名の言葉を。


「ヤベッ! これ誰かに見つかったら弁償させられるんじゃね!?」


慌てた笹島は勢い良く境内から走り去っていく。笹島に直撃した後に大きい音が鳴ったので誰かが来てもおかしくない、と笹島は考えていた。

止めて置いた自転車に素早く乗って神社に向かってもう一回怒鳴った。


「絶対に! この貸しは返してもらうからな! 覚えていろよ!」


三流の悪役が言いそうな捨てゼリフを吐くともの凄い速さで神社を後にした。流石にもう神社に対して余裕をかましている暇もないんだろう。


人がいなくなった神社はまた静けさを取り戻した。だがしばらくすると御神木の大きな枝から人らしきものがフッと現れた。

しかし、辺りは真っ暗なのでその人らしきものを見つけることはできないだろう。

その人らしきものは小さく笑いながらこう言った。


「お前の願い、この俺が良く聞いたぞ」


その人らしきものの言葉は感謝の気持ちよりも興味心の方が強いように聞こえた。


「なら俺が連れてってやるよ。この世界のものが驚愕する世界へとな」


それだけを言い残し人らしきものはまたフッと消えていった。




「ハァ……ハァ……もう走れねぇ……」


もの凄いスピードで神社を後にしたのは良いが再度進行方向を誤ってまた遠回りする羽目になった

笹島だったがやっとのことで自分の知っている道を見つけて家まで帰ってきた笹島であった。


「ハァ……今日は色々ありすぎて疲れた、さっさとシャワーに入って寝たい気分だ」


もう笹島は精神的にも肉体的にも限界に達していた。千鳥足ぎみに玄関の前まで歩く。

玄関を開けようとするがどうやら鍵がかかっているようだ。

いつもはこの時間帯だったら家族がいるはずなのだが今日はいないようだ。

笹島は玄関の鍵を取り出し、鍵を開ける。誰もいない家はいつもある安心感がなくなっていた。

家の中は真っ暗なのですぐそこにあるスイッチを入れ明るくする。

とりあえず笹島はリビングのほうに向かう。ドアの横にあるスイッチを入れリビング内を明るくする。

すると大きい食卓の上に一つの紙切れがあることに気づく。笹島はその紙切れを読んだ。


「え~っとなになに……『今日は外食する予定だったけど雅了ちゃんがあまりにも帰ってくるのが遅いから雅了ちゃんを置いて食べに行くことになりました。でもさすがに何か残さないと雅了ちゃんが可哀想だからレトルトカレーを置いておきました。帰ってくるのが遅くなりそうなので勝手に食べててね。――雅了ちゃんを愛する母より』」


ふと置いてあるレトルトカレーの方に目を向ける。眉間に人差し指を当てながらしばらく考えると自分がどれだけ悲しい状況にいるかが分かってきた。


「……なんつーか……もう俺神様に祟られたのか」


笹島の心は徐々に青一色に染まっていった。あまりにもやるせないので


「あー! もう! 痛っ! 俺はただ神社をキレイにしただけなのに何でこんな仕打ちばっか何だよ! あれか!? 神様はツンデレなのか!? 『べ……別に、アンタなんかに神社をキレイにしてもらってもうれしくないんだから! アンタにはこの程度の恩返しで十分よ!』みたいな感じでツンツンしているのか!? デレろよ! 今からでも遅くないからデレてくれ!」


頭を抱えてレトルトカレーに向かって叫んだ。

途中思いっきりタンコブの部分を触ってしまって痛がっていたがそんなのおかまいなしに胸のうちを叫びまくった。

多少スッキリはしたみたいだがそれでもまだ悲しかった。


「ハァ……レトルトカレーに叫んでも意味はないよな……シャワーでも入ってこよ……」


もの凄い負のオーラを体中に放出しながら脱衣所に向かった。それからというもの神様の恩返しが続いた。

風呂場でシャワーを浴びているときにブレーカーが落ちて冷たいわ暗いわで一人で大騒ぎして

今日のディナーのレトルトカレーを良く見ると“激辛”じゃなくて“激苦”と書いてあることに気づき嫌な予感を膨らませてつつもレンジでチンして食べてみると予想以上に苦くて息を吸うだけでも苦かった。誰だこんなカレーを商品化したやつ出て来いとレトルトカレーの箱に向かって怒鳴りちらしたりした。

というかカレーに関しては母さんにも問題があると思うんだが。こんなの買ってくるなよ母さん。イジメ?

終いにはカーテンを開けたらドロボーさんがそこに立っていて二人で顔見合わせたりした。ドロボーさんはすぐ逃げたけど。


「やべぇ……祟られた……絶対に祟られた……ただ掃除しただけなのに」


自分の部屋に行く際の通路の明かりを全部つけて、よろめきながら自分の部屋に進んでいく。家の中にドロボーがいたら堪ったものじゃない。

一応用心して自分の部屋のドアを開けた。誰もいなかったので胸をなでおろす。

部屋の中は漫画やらゲームやら色んなものが床に散らばっているがそんなのお構いなしに踏みつけながら自分の寝床にベッドインした。


「もう無理……さっさと寝て明日に備えよう」


今日一日で十日分働いたようなダルさが眠気を誘う。

普通ならベッドインしても一時間ぐらいなら大丈夫なのだが今日は特別だったので五分くらいで眠りについた。


初めまして、トサカと言います。

この作品は最近書いたものであり、初めて書く小説です。

確かこういうのって処女作って言うんでしたっけ?


ハッキリ言って黒歴史にならないかどうかで心臓がバックバクです!

最初に書いた作品だけあって色々心配です。誤字とか物語の内容とか読みやすさとか

この小説はできるだけ続けようと思うので、もしよかったら感想の一つや二つでも下さい!

この作品が気に入ったら続編を待ってください

でも執筆時間がけっこう短いので遅くなるかもしれないけどそのときはゆっくりとお待ち下さい

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