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僕と魔術師と究極者  作者: かずひこ
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第五話『人為的魔力暴走』E

「逃げたって言ってるだろう?」

「だから、その後だよ。追いかけないのかよ?」



何しに来たとか、夜な夜な学校で何しに来たのかという追求は無い。

恐らく、興味がないのか恋愛事情に関してだと察知して、干渉しないだけなのか。



「追いかけたい所だが……。」



困ったもんだ、と海斗はため息を吐いた。

辺りを見回しながら何かヒントは無いかと探ると、暗闇をよーく見据えて気がついた。

連司から盗んだ氷川の鍵が落ちたままだ。恐らくあの時の反動でエリスが落としたのだろう。

海斗はそれを拾い上げ。



「恐らく体育館に向かったと思う。次俺たちはそこに行く予定だったから。」

「体育館って、てめぇ!? もう肝試しゴール地点に行く所なのか?」

「何だよゴール地点って。」

「体育館っていったら体育館倉庫で男女間のお楽しみがあるじゃねーか!! 」

「だからてめぇはそれしか考えてねぇのかよ!!」



と言いながらも、心の中でほくそ笑む。

氷川が海斗の策にまんまとはまったところで、二人の足は体育館の方へと進んだ。








彼女疑惑が建てられたエリスは、屋上で大きく息を乱している。

「はぁ……はぁ……」と転移魔術式は使った物の、あまりにも意表を突かれたことで心臓の鼓動が速まっていた。

周りの景色を見て、ようやく動揺していた様子が平静に戻ると寒風が身を引き締める。

そして、30m程先に見える人影をただ見上げて……。



「やはり、貴方が魔術師でしたのね……。」



その先にいた茶髪を靡かせた女性は、

蒼と紅の双眸を鋭く光らせエリスの姿を捉えた。

見覚えのある顔立ち、ツインテールだった髪が胸に届くか届かないかのセミロングに変わっているが服装は相変わらずの制服。

彼女で間違いないとエリスは確信した。



「生徒会長・月夜流香先輩」



帝葎高校二人目の魔術師・月夜流香は口元を歪めた。



「エリスちゃん……。いや、エリス・フォン・シュトレーゼさん。」

「やはり貴方が……理科室の時からそう睨んでてたわ。しかし、本当に現れるとは」

「あら同じ事を考えてたのね。私も貴方が理科室で浮かべた表情がどうも気懸かりでしてね。」

「同じ考え……か。なら此も同じかしら?」



数m離れた対峙からエリスと月夜が互いに手を向けると、異形の紋章が浮かび上がる。



「どうやら、同じみたいねっ……!!」



その時は風が大きく吹き荒れていた

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