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18発目 リベンジ

「ミオン! 雑用でもなんでも俺が完璧にこなす!」

「そうか、頼んだ」

「テンション差えぐー、ウケんだけど」


 この元気さが空回りしなければいいんだけどな。


「うるさいな地雷女、俺は何事にも全力で挑める偉い子なんだよ!」

「ブーブーうるさいんだけどコブタちゃん」


 この2人は混じり合わない、そう知らせれている気がした。


 今にも取っ組み合いの喧嘩をしそうなほどの剣幕で言い合う2人を見ながら、オレはライラと顔を見合わせて苦笑いしかできなかった。


 同族嫌悪というやつなのだろうか、正直ソロとユリリは似ていると思っている。だから喧嘩するんだろうな。


「ほら2人とも、言い合ってないで話聞いてよ」

「はいお姉様!」


 満を持してといった感じで元気に返事をして椅子に座るソロとは対照的に、ライラに注意されたことが気に食わないユリリはムスッと頬を膨らませていた。


「ユリリ、この後ちょっと時間ある?」

「ありますおねーさま!!」


 オレも椅子に座り、雑談をするテンションで今回の作戦を告げる。


「――ってわけだ。分かった?」

「いやいやミオン、ちょっと冷静に考えて?」


 3分程度で伝えた作戦に、どうやら隊長は引っかかる点があるらしい。まったく、どこに引っかかったと言うのやら。


「さっきみたいに無策で突進するってどういうこと? 同じ失敗をしないための作戦会議だよね?」


 オレの考えた作戦はこうだ。


 謎の建造物周辺に存在する森には、前回同様陣形を組まずに特攻を仕掛ける。

 そしてただひたすら雑魚を掃討し、目的の建造物までたどり着く。それだけ。


 なぜこのアバウトさかと言うと、今回は2名増員しているからだ。それに、装備は整えていくし、物資の運搬役もいる。


「敵がどこに配置されているかも、法則性も分からない以上、特攻するしかないってことは分かるだろ?」

「それは……分かるけど……」

「だからこそこの作戦でいいんだよ」


 作戦なんて大袈裟なことを言っているが、要は各々後先考えず暴れろってことだ。


「危険だと判断したらすぐに撤退する。この命令に従えるなら、この作戦でもいいよ」

「命大事に、だ。それで問題ない。ユリリもこれでいいか?」

「もちろんですおねーさま! ただ暴れる合理的な策だと思いますよ!」

「そうだろ? ユリリならそう言ってくれると思ったぞ」


 作戦が決まった。

 あとは装備の準備と、食料などの物資を調達して運びやすくする作業だ。


「今から1時間で準備を整えて、再度あの森へ向かう。今日中に終わらせて、上に報告するぞ」

「そんな急に!?」

「あいつらは早く欲しいだろうからな、俺たちの訃報が」


 オレは最悪のケースを想定して行動する。その最悪は、第1部隊の隊長、副隊長を邪魔に感じたトップが消そうと策略していることだ。


 そんな事はないだろう、杞憂だ。なんて言い訳で油断してもしライラを危険に晒せばオレは後悔する。自身の警戒心のなさを。


「お姉様は俺が守るから、安心しろミオン!」

「ライラは強いからその必要はないだろ」

「あーしはおねーさまをお守りしますね!」


 どうしてこの2人はオレたちを守ろうとするんだろうか。もしかして弱いと思われてる?


「自分より強い相手をどう守るっていうんだお前ら」

「「それは当然この命を使って肉壁にでも!」」


 見事にユリリとソロの声が重なった。だがオレはそのアンサーは嫌いだ。


「自分の命を雑に扱うな。オレはそんな奴を仲間と認めないからな」

「ひゃいおねーさま!」

「ミオン……お前ってやつは……」


 オレは命の重みを理解している。簡単に投げ捨てていいものじゃない。自分は良くても、誰かを傷つけることがある。オレはそれを知っている。


「とりあえず今からライラは物資を調達してくれ、ソロは荷物持ちで連れてって」

「分かった!」

「お姉様とご一緒! 最高か!?」


 ハイテンションになるソロを引き連れてライラが物資の調達へ行ったのを確認し、オレは視線をユリリへと送る・


「ユリリ、お前にはソロのサポートをしてもらいたい」

「えー、おねーさまが言うならするけどぉ……あーしはおねーさまの力になりたいです」


 まぁユリリならそう言うだろうな。


「ユリリがソロをサポートしてくれることで、オレの心配事が減るんだ。直接的なサポートではないけど、十分力になるぞ」

「確かに! あーしコブタちゃんのサポートします!」

「ああ、頼んだ」


 納得してくれた。こういう単純なところ、本当に助かってる。


「物資はあの2人に任せてる、オレたちは装備を整える。じいさん、手伝ってくれ」

「ミオンたん、装備はもう磨き上がっっとるよ」


 ガシャンと机に並べらた装備は、まるで新品のような輝きを放っていた。

 途中からじいさんが離席したなとは思ったが、これを用意してくれてたんだな。


 恐らくオレの案がいつも通りすぎて聞くに値しないと悟ったんだな。


「これで、リベンジできるな」


任務に失敗したままなんて、オレの性に合わないしな。

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