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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
Chapter:Ⅳ Second World
56/61

Episode 54 Worst Strategy

ようやく分かった。

あの人達が言っていた意味。

あれ程までに嫌われていた理由。


そりゃ、そうだよな。



「俺……今までどれほどの人を殺してきたんですか?」


「さあ……そんなの後にも先にも君達しか知らないだろうね」


「達?」


「今の君は何度も転生した関係上、複数の人格が融合しているはずだからそういう表現をした。だから普通に生きるのも難しそうだけど、どうだった?」


「ダメダメですよ。生きていること自体が………ダメじゃないですか」


「………まさかあれ、単なる好奇心で聞いたの?」


「どうだろう………思い出せません」


「………すみません。ちょっと………」



---




「何してるの?」


「………ミリアか。ちょっと、どうすればいいのか悩んでて」


「どうすればって、生き残る以外何かあるの?」


「俺は………俺なんかが生き残っちゃダメなんだ。」


「うん?ごめん。よく分かんないんだけど」


「分からなくていい。分からないでほしい。」


「そう………よく分からないけどさ、お父さんが最期に言ってたこと、覚えてる?」


「エルドさんの?………ごめん。あんまり覚えてないや」


「どうせ死ぬから最後まで生きてくれって。私は最後まで生きなさい!って言うつもりないけど―――」


「いい。言わなくていい。それ以上は、いい」


「どこ行くの?」


「アストさんの所にちょっと」




---




「アストさん」


「あれ?もういいの?」


「はい。俺は、白色生物を絶滅させます。それで、俺も死にます。俺はそう死にます」


「言わなかったっけ?白色生物倒しちゃったら大昔に地球にいた旧人類が死なないことになって、俺達新人類全員消えちゃうんだけど」


「何とかします!何とかしますから。俺が今まで殺してきた人に、遺族の方達に何かできるわけじゃないですけど、せめて自分の罪は自分で償いたい」


「……ほ~今までと比べて随分と決めるのが早かったじゃん」


「色んな人のおかげです。ミリアもそうだし、色んな人がいたからそう思えました。過去に俺が大勢の人を殺したのは言われなくても分かります。だから、せめてと思って」



親の仇が過去の自分だったなんて、そう簡単に受け入れられない。

目の前でアイツに殺されたのも見た。

もう逃げてられない。



「色んな人ねぇ……ちなみに言うけど、この世界にいる人達のほとんどが、君の劣化コピーなんだよ。劣化をそれなりに抑えた珍しい例がアレリウス一族らしいんだよね」


「それ言う必要あります?」


「人間とは何か、君がどんな答えを出すか気になってね」



人間とは何か、か。

考えたこともなかった。

ここにいる人達はずっと人間だと思っていたから。

それが当然だと思っていたから。



「……人間ですよ。少なくとも、僕にとっては」


「……え?今、僕って言った?」


「え?言いましたっけ?」


「あ……いや、いいや。なんでもない」



何でもないと言っている割には、少し嬉しそうな顔をしていた。

気になるが、なぜかそれ以上聞いてはいけない気がした。



「じゃあ、皆を集めてくれないか?最後の作戦を伝える」


「……分かりました!」



過去の記憶からなのだろうか?

なぜだか、安心する…気がする。

ここから何をしていくのか全く想像できないが、この人なら大丈夫な気がする



「ああ、あと」


「……?」


「魂の移植はないけど、白色生物の部分移植の成功例は2つある」


「あるんですか!?」


「この世界のどこかにいるとは聞いた。名前は何だっけな……レ、レ~……」


「……もしかして、カイルとレイド?」


「ああそれだ!もしかして既に会ってたりする?」


「会ってたりってどころか……まあ、その件については大丈夫です」


「分かった。聞くことは他にない?」



他に何か。

改めて考えてみると沢山ある。



「う~ん……それだったら、エルドさんは何で最後にあんなことを言ったのか」


「黒幕ディクソン・アレリウスをどんな方法でもいいから止めたかったんだろうな。あれ言ったら動く国も出てくるとは思ったが、まさかここまでとはね」


「何でそこまで……」


「アイツの目的は魔力の量産方法を確立させることだから」


「は?じゃあ―――」


「多分魔力の製造方法も、材料も分かってる。どこで知ったかとかは分からないけど」


「え?なんで……」


「それに、そこまで知らなくてもオラシオンのことを知ってる奴は意外といそうだ。俺ですら今どこにあるか知らないのに」




---




「いや………本気で言ってます?」


「本気だよ。これだとかなり早く上に到達できるじゃん」


「それはまあ………」



作戦の内容はこうだ。

近くの国から戦闘機奪って上に行こうぜ!


??????????



「そのまま上に行ったら撃たれるだろうから、一度ルクスリアのど真ん中に突っ込んで体内から忍び込む。肺から口へ。口から肩へ飛ぶ。その後は口内で話す」


「あの~一番重要な話してもいいですか?」


「どうぞ」


「パイロットは?」


「俺とソアラ。この2人で操縦する」


「えぇ!?やっぱりあれ本当にやるんですか!?」



指名されたソアラが急に焦り始めた。

まさか………



「操縦できないんですか!?」


「大丈夫だって言ったじゃん。画面共有もするんだし、雑談でもしながら飛べばいいんだよ」



本気で言ってるのか……?

いくら通信で教えながらって言っても流石に………



「着地は考えなくていいんだから!頑張ろ!」


「無理無理無理無理!!」


「大丈夫!前に未来見えること話したでしょ?ちゃんと成功してたから心配しないで!」



そりゃ無理だろ。

この人なら本当に未来見えてそうだけど、流石に無理がある。



「それじゃあ俺とクラウス、ソアラとロイドくんで行こうか」


「ロイドくんごめんねぇ~!!」


「あ、はい……」



大丈夫だろうか?



「とにかく、この4人は変装して戦闘機盗んでくるから。準備よろしく!」



嘘だろ……


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