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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
Chapter:Ⅳ Second World
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Episode 46 Murderer

「………そう、なんですか」



驚きはしたが、なぜだかすんなり納得した。


それにしても、ラインさんはどうやってここまで来れたのだろうか?

ここからはかなりの距離があるはずだが………(多分)

それに目的は?


やっぱり分からないことだらけだ。



「え?何?その人知ってるの?」


「自分の第2の親みたいな人です。母さんが死んで父さんがいなくなった後、色々してくれて………」


「へ~マジか………マジかァ!!」


「マジです」



………いや、同姓同名の別人の可能性もあるし、決めつけるのは良くないか。

まあ多分―――



「何あれ美味しそう………」


「あれはドーナッツって言って………」



ドーナッツなんてものもあるのか。

俺のいた場所でもドーナッツは流石に無かった。



「この丸いのが連結してる奴、凄い甘いんだろうな……」


「それはポンデリングって名前。食べる?」


「ボンゴレリング?」


「ポンデリング。食べるの?」


「食べる!」



この世界で会った人の中で一番子供っぽいな。

なんか安心する。


一応俺も子供ではある。

が、見た目は子供、頭脳は大人状態だからな。

妹のエリスですらここまで子供っぽくはなかった。



「………?ねぇ。何か聞こえない?」


「え?」



そう言われ、耳を澄ませてみた。


確かに何かが聞こえる。

人の声。

それもかなりの数が騒いでいるようだが………



「中心街の方向じゃないかな?」


「行ってみる?」



『ウウウウウゥゥゥゥ!!!』



突如、大音量のサイレンが鳴り響いた。



「スコールさん!この警報音なんですか!?」


『これは………聞いたこと無い奴だな。調べてみる』


「お願いします!」



何だろう。

凄く嫌な予感がする。



「とりあえずミリアは転送装置を使って下の方に戻って!」


「私も行くから!」


「来るな!………今回は絶対に来ないでくれ。凄く、嫌な予感がする」



俺の勘はよく当たる。

昔から、前世の時からそうだ。

悪い予感だけは当たってしまう。



「………分かった」



そう言ってミリアは戻っていった。




---




俺が中心街へ向かっている中、中心街から人がこっちに来ている。



「おい君!なぜ逆走なんてするんだ!?死にたいのか!?」



道を走っていると、見知らぬ中年男性がそう言ってきた。



「この先では何が起こってるんですか!?」


「分からない!テロ組織か何か知らんが、大人数が街中で無差別に乱射してるんだ!早く逃げた方が良い!」



テロ組織?

まさか、エルドさん達じゃ、ないだろうな………!



「エルドさん!!今何してるんですか!!」


『政府の奴らが街中で乱射しまくってるから無関係な人達を逃がしてる!』



………は?

なんで………?



「いや……………………ぇ?意味分かんないですよ!」


『俺も分からない』


「分からない………」



こんな意味分からないことをやって、目的はなんだろうか?

ここまでする価値がある目的ってなんだろう。



……今は考えるのは後!

この先にまだ人がたくさん残ってる。

行かなければ。



「おいキミ!どこに行く!?」


「まだあそこには逃げ遅れた人が沢山いるんです!」


「死ぬぞ!?」



分かってる。

それでもここは、行かなきゃダメだろう。




---




「………やっぱり結構残ってる」



サーディアの機能を用いた結果、人の形をした熱反応がたくさんある。

それもかなりの数。


そして、敵の数もかなりの数。

空中には軍事用のヘリコプターみたいなのもある。

あんなの初めて見た。



「あんなの見て他の人は何も気づかないんですか?」


『軍事関連に詳しい人が少ないって言うのもあるけど、これを俺達のせいにするつもりらしい』


「というと?」


『人を動員して無関係な人を救助とか避難誘導しながら、敵はこの国の反逆者だって言いふらしている』



国がやってるのではないように見せるため、ここにいる人を助けているってことか。

やってることが酷すぎる。



「あの、俺って古代文字が分かるアレリウス家って情報バレてるなら、注意を引くことって出来ますかね?」


『え?何する気だ?』


「まあ見ててくださいよ」



通信を切り、身体強化魔法を使って一気に建物の上に移動した。

そして、この建物より更に高い場所にある建物の屋上を目掛けて跳ぶ。

それを何度も繰り返し、いい感じに注目を浴びやすい場所まで移動した。



「よっと………やっぱり高いなぁ~」



下を見たが、高い。

人が米粒のようだ。

非常に悪く言えば、人がゴミのようだ。


高い所が苦手だったはずだが、なぜだか一切怖くない。


今は夜8時。

綺麗にライトアップもされてるこの街が破壊されるのは嫌だね。

無関係の人が死ぬのはもっと嫌だ。



「ガントレットに切り替えて、標準をあのヘリに向けて……」



無関係の人が死ぬのだけは避けたい。

敵を倒さなくちゃいけない。



「撃つぞ?………撃っちゃうぞ………?」



いざとなると、集中できない。

覚悟自体は出来ているが、実行に移すとなると躊躇ってしまう。



「そうだ。敵がチャージが終わるまでに攻撃をやめたら俺も攻撃をやめよう」



最後の希望、祈り。


だが、相手に届くはずもない。

チャージし終わるのには2秒も掛からない。



一度目を閉じて心を落ち着かせようとしてみる。

効果はあり、冷静になれた。



「…………………撃つ」



放った光線は敵の機体目掛けて飛んでいった。

そして、直撃。

空中を飛んでいたヘリコプターは墜落していった。

狙い通り、墜落した場所には人がいなかった。


だが俺は今、人を殺した。



「仕方ないって言葉で、逃げたりはしない」



覚悟も決意も完全に固まった。



息を大きく吸って、吐いて………

吸って、吸って―――



「俺を目掛けて撃ってきな!!全弾当ててみろバカ野郎共!!」



その直後、俺に光が当てられた。

アニメやドラマでよく見た光景だが、自分がこんなことされる日が来るとは思わなかった。


これで注目は集められただろう。

状況が良くなるといいけど。



「よし………じゃあやるか。超人パルクール」


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