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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
Chapter:Ⅳ Second World
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Episode 42 Relatives

「……そうですか」



言いたいことは色々ある。

けど今はそんなこと考えてる場合じゃない。



『君は普通に登っていってくれ。そのうち仲間と合流出来るはず。ゴツイ奴ばかりだから誰が仲間かすぐ分かると思うよ』


「へぇ~?じゃあ、仲間の人達よりも俺が早く登ったら?」


『それはそれでいいか。丁度さっき爆弾設置に取り掛かるって言ってたし、君の方が早く着くかも』



………は?

ちょっと待ってくれ。



「今、爆弾って言いました?」


『うん。採掘場を破壊するためにね。こんな場所、無い方がいい』



本当に、俺は価値観も考え方も違う人達と一緒にいるんだな……

言いたいことはあるけど、今すべきことをしなければ。



「何分後ですか!?爆発するの!」


『20分後だ』



20分………

まだここには結構な人がいるのに。



「じゃあ俺が20分でどれだけの人を助けられるか予想しといてください!それじゃ!」


『あっ!ちょっ!』



ハイテクマシンになった新型サーディアには人の熱を感知するセンサーがある。

これを使ってどこに何人いるか分かる。


だからこそ焦ってる。

20分では全員助けられる自信がない。

けれども。



「武器を捨てて両手を上げろ!」



……来たか。

続々と人が集まってくる。



「もう動くな!動いた瞬間に発砲する」



8人が同時に標準を合わせている。

目標はもちろん俺。

引き金を引けばすぐ撃たれるだろう。



「質問、いいですよね」


「よくな―――」


「もし今死ぬとしても、俺を捕まえますか?」


「は?」


「あの爺さんの命令を第一に生きてるわけじゃないのに、命令とあらば死ぬつもりなんですか?逆らわないんですか?」


「………逆らえるわけないに決まってるだろ。質問はもういいか?」


「うん、もう大丈夫です」



人がいない、更に上の場所へ跳び出す。

可能な限り人を引き付ける。

1人でも多くの人を助けたい。


前世だとかそんなこと考えてる場合じゃない。

どっちも同じ人間だ。

それだけで十分。



「どうします!?」


「構わん!撃て!お前らの腕を信じる!」



俺って重要人物なんじゃなかったの?

……そんなに凄いのか、この人たちは。



『弾道予測線を可視化しますか?』


「そんなん出来るの!?答えはもちろんYES!」


『予測時間範囲を0.500秒に設定しています』



原理とかも何も分からないが、弾の方向とかが分かるのは大きい。

それでも、全部避けられるわけでは無いと思うけど。



「普通の人達が逃げる場所は確保しといて……」



人が少ない出入り口を探すが、当然見つからない。

恩知らずのこの人達の誘導も同時並行するのは大変だ。

とは言っても、まだ撃ってきては無いけども。



「ってうわっ!急に撃ってくるじゃんか!」



ひとまず、近くにあった柱に隠れる。

爆発まであと何分だ?

時間が無いのにこんなことって……



『……あ、やっと繋がった。我々は仲間だ。事情もあんたの考えも分かっている』


「作戦かなんかあるんですか!?」


『小規模だが音だけはピカイチの爆弾をセットして来た。これで奴らはビビって逃げ出すと信じよう』


「多分そんなんじゃ無理ですよ。あの人達、任務のためなら何だってやるって感じです」


『君はそこから右奥にある採掘場の中心部へ向かってくれ。手榴弾投げて瓦礫でそっちには通れなくなる。あんたの所に行くには相当遠回りしないといけないし、大丈夫だろう』


「大丈夫なんですか!?手榴弾投げるんですよね!?」


『とりあえず我々を信じろ。誰も死なせたくは無いのだろう?』


「はい!」



今は信じよう。

こんな下らないことで人なんか死なせちゃダメだ。



「ここから右奥だよな……よし!」



タイミングを見計らって移動した。


その時、後ろから白い線が見えた。

もしやこれが……


そう思って、その線を避けた。

予想通り、この線が弾道予測線だった。



「すっげ……」



まだまだ撃ってくるし、追ってくる。

油断はできない。


銃弾に当たらないよう、敵側を向いて後ろに下がるという移動方法を取った。

死角に入った瞬間に走って一気に距離を離す。



そんなことを続けて、ようやく目的地らしい場所に着いた。



「中心部って……ここか?」



円柱型の施設にたどり着いた。


ルクスリアの背骨くらいの高さと太さ……は言い過ぎだが、それくらいの大きさのように感じた。

あんな狭い場所と、それほどの大きさの場所に繋がっていた。


そしてその施設の中心には巨大なドリルのようなものがある。

あのドリルで採掘しているのは一体何だろうか?



「早く離れて!」



聞こえた瞬間、反射的にその場から離れた。

直後、後ろから爆発音が聞こえた。



「よっと、あぶねー」



爆風に巻き込まれたが、なんとかこの高い場所から落ちずに済んだ。



「だーいじょうぶかー?」


「え?あっ……大丈夫です」



声が聞こえた方を見上げた。

そこにいる人達全員、もの凄い筋肉の持ち主。

ゴツイ奴等が仲間とは聞いていたし、やっぱりこの人達が仲間だろうか?



「大丈夫ならよし。今は帰ろうか」


「どこにですか?」


「アストさん風に言うなら……アジトだよ。荷物は持っているね。無くしちゃダメだよ」



「はい!」



これで仲間と合流できたし、あとは帰るだけ。

が、まだ油断はできない。



「あ、そうだ」



ディ……なんだっけ?

この左腕の奴、剣に変形できるのか?


って、あれ?



「何も言ってないんだが……」


『戦闘をスムーズに行うため、モード切替は思考するだけで可能となります』



うわーすげぇ……

確かに北原さん、SF的な世界になったとかなんとか言ってたような。

ここまでとは。



「凄いねその剣。特別製の剣を持ってるとは聞いてたけど、こんな技術力がある国なんて聞いたこと無いや……」


「凄いですよね!?凄いですよね!?詳しいことはアジトに行ってからで!」


「……いや、帰るなんて悠長なこと言ってられないね。逃げようか、今すぐ」


「そうですね!」


爆発まであと8分くらいか?

急がないと。



「うん。逃げないと。この機械のバケモンたちから!」


「ん?」



気付かなった。

機械の化け物、いやマシンガンが3つ付いている戦車と言った方が良いか。

後ろから8体近づいてきた。



「わあ!すっげぇ!こんなものあるんですね!」



個人的な願望として人型の巨大ロボットがよかった……!

だがカッコいい!


中に人はいなさそう。

つまり、人が乗って操縦しているのではなく、完全自立型。

すっげぇ!



「何興奮してんの!?逃げようって!アイツら銃も効かんしで大変なんだよ!」



銃も効かない硬い装甲。

そして思ったよりも早いスピード。

6、7mほどの大きな巨体。

強そう………!


………死にそう



「ごめんなさい。逃げましょうか。ってあれ?」


「遅い!お前最下位な!」



いつの間にか全員先に行っていた。



「ああ!置いてかないでくださいよ!」



急いで仲間の人達の元へ走る。

が、身体強化なしでは追いつけない。

やはりこの人達、速い。



「おいおい……1体だけ明らかに速い奴いるんだが!?」


「このままじゃ追い付かれるね。出口はもう1つしかないってのに……!」



他のとは形状も色も違う。

赤い彗星みたいな異名でもあったりするのかな……!


……いやいや。

今そんなこと考えてる場合じゃない、けど……



あ、そうだ。



「ちょっと試したいことあるんで先行っててください!コイツら倒してみます!」


「いやいや逃げようよ!」


「大丈夫です!……多分」



恐らく剣での攻撃も効かないだろう。

だが、これならどうだ?



「電撃MAX!即死設定オンで!」


『電撃レベルを即死に変更しました』



剣がダメなら、魔法(物理)で攻撃!



「っしゃあ行くぞ!雷の呼吸 壱の型!………あれ?なんだっけ?まあいいや!オラァ!!」



電撃を纏った攻撃を1撃喰らわせてやった。


結果、ロボット兵器(?)はしばらく動かなくなった。



「よっしゃ!あとは残りのほうも……」



周りを見て気付いた。

残りなんていない。


全て倒されていた。



「お前か?報告にあった重要人物って」


「誰だ!?」



声の主を見ると、1本の剣を持っていた。

俺と同年代くらいだろうか?

子供なのは分かる。



「俺と親戚、の割には、見たことねーな。親戚の集まりに来たことある?」


「………!」



コイツが、俺の親戚?

じゃあ、コイツが―――



「クラウスくん!扉が瓦礫で埋まって出られなくなってる!」


「他に出口は!……無いんでしたっけ!?」



マズイ。

どうしようか。



「質問にも答えないって、どんな教育されてきたんだよ」



………!

コイツ………!



「あれ?戦うの?………大丈夫?俺、強いよ?」



何だコイツ。

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