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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
Chapter:Ⅳ Second World
39/61

Episode 37 Unknown Past

「地球って何?」


「え?何ってこう……丸っこい世界?というか……」


「ん?ん~………ん?」


「ですよね……」



この世界はずっと異世界だと思っていた。

だって、魔法とか意味分からないことが地球にあるはずないと思っていた。


けど気付くべきだった。

北原さんの話を聞いて、魔力の誕生で世界大戦が起こったとかそういう話を聞いた時点で。


だとしたらここは世界大戦後の世界。

人類は滅亡せずに―――


ならなんで古代文明扱いされてるんだ?

それに、俺が死んだ後の世界ってどうなったんだ?


何なんだよ一体……


本当に、一体どういうことだ?


北原さん達の正体は?

北原さんが言ったことは全部嘘っぱちなのか?

北原さんは別の場所にいて、知らない場所で今も戦争をしている状態なのか?


北原さんはあの時確かに別の世界と言っていた。

ならあの時いた人達は全員宇宙人なのか?



「大丈夫?さっきからなんか変だよ?」


「ごめんなさい。ちょっと……考えさせて……」



分からない。

この世界は一体。

北原さんが言ってた、全てを話す“彼女”って誰のことだ?


ダメだ。

分からなくなってきた。


ただ、いくつか確認しておきたい。

今は情報をより多く集めた方がいい。



「あの、古代人とかって今は存在するんですか?」


「古代人?は確か、聖戦が起こった後に絶滅したって話だよ?」



ここに来て初めて聞いた単語が出てきた。



「聖戦って何ですか!?」


「聖戦は確か……このルクスリアとかを使って世界規模の戦いのことを言うんだって」


「ルクスリアを使って……?ルクスリアが死んだのはその時ですか!?」


「ごめん。私そんなに歴史に詳しくないから分かんない……」


「ちなみに、俺も分からねぇ」


「俺も。というかここにいる人ほとんど分からないと思うよ。学校で4年勉強したらすぐ兵士になるための訓練だし」


「最終試験に合格した人のみ通信兵とかになれたりするけど、ほとんど今の子供たちは人権無いようなものだよ?」



……想像以上だ。

本当に酷い。



「じゃあ今度はこっちが聞いていい?さっきこの文字のこと、英語って言ったよね?分かるの?」


「ほんの少しだけですが……」



本当にほんの少しだけ。

中学英語くらいしか分からないんだよなぁ……



「何で分かるの?古代文明なんて数千年かそれ以上の時間が経ってるはずなんだよ?」


「古代は今よりも技術の発展が凄まじかった。だから最近は特に一部でも解読することに世界中が躍起になってるの!今持ってる銃などの武器の誕生も古代の設計図が発見されたことがきっかけ。古代技術をもっと解読出来たら、なんならオ―――」


「その話、詳しく聞かせてくれねぇか?クラウス、お前の口から」


「エルドさん……」



前世の話なんて出来るわけない。

どうする。

どう言えばいいんだ?



「英語に関しては分かる限りは教えます!ですが……その……なんで分かるかは……」


「はは~ん?さてはこういうことか。昔古代文字を教えてくれた師匠的な存在がいた。その人のことを言ったら殺されちゃうかも!って思ったから今まで黙ってたと……」


「そ、そうです!そういう理由で言えなくて……」


「絶対違うよな?」


「えっ、あっ……」



何やってんだよ俺。

余計怪しまれるじゃねぇか。



「……まあいいや。これとか文字ハッキリ書かれてるから、読んでみろ」



た、助かった……

にしても、英語なんて15年振り。

しかも前世での英語の成績はとても良いとは言えない。

大丈夫だろうか?



「それじゃあこの看板?に書かれてる文字読んでくれ」



そう言って、プラカードのようなものをいくつか渡してきた。



「あんまりあてにしないで下さいよ?」



どうか読める単語でありますように!



「Oppose、Resist……こっちは反対するって意味で、こっちは抵抗するって意味で……」


「じゃあこれは?」


「……Kill、殺すって意味、です……」


「物騒なものばっかだな」


「他には?このデッカイ板とかは?」


「bakeryって言って、パン屋って意味です。こっちはただの看板ですね」


「パン?」


「食べ物の名前です。あんまり気にしなくていいです」



にしても、一体ここにいた人達は何をしていたんだ?

こんな意味不明な場所で暮らしていた人たちは何を思って生きていたんだ?



「……まあ、お前が古代文字読めるのは分かった。読めるのは多分、この世界で唯一、お前だけだ」


「俺、だけ……」


「このことがバレたら世界中がお前を狙う。まあ、いざって時のために覚悟はしとけよ」


「……はい」



英語が読めるだけで世界中から狙われるのか……

分かるけど、なんかなぁ……



「敵襲!!」


「……!!」



敵!?

人がいるのか!?



「原生生物 タチウゲラ!計9体!」


「行くぞ!」


「「「了解!」」」



原生生物だったか。

気を引き締めていかなきゃ。



「奴は巨体なだけじゃなく攻撃力と速度が半端じゃない!油断するなよ!?」


「分かってます!」



外に出て状況を確認するが、敵がまだ遠くにいてよく確認出来ない。

ティラノサウルスみたいな見た目をしているのは分かるが、それ以上はよく分からない。



「あんなのよく見つけられますね」


「優秀な奴ばかりだからな」



既に攻撃は始まっており、次々と倒れていくのだけが見える。



「順調ですね!このまま倒し切れば―――」


「クソッ!あと1体が倒せない!」


「何だアイツ!?色も違う!コイツ、別種なのか!?」



そう聞こえて再度状況を確認した。



「あれは……まさか!!皆さん攻撃をやめて下さい!!」


「なっ、どうして!?」


「アイツは俺にしか倒せないんです!」


「何言ってるんだ!?攻撃をやめられるわけないだろ!!」


「でもやめて下さい!俺が持ってるこの剣でしか倒せないんだ!」


「だが―――」


「今はこのガキのことを信じてみる!攻撃中止!」



エルドさんの鶴の一声で攻撃は中断された。

本当に助かった。


まさかこんな場所に、白色の魔物がいるなんて思わなかった。



「クラウス!お前はアイツへの攻撃に集中しろ!アスト!クラウスを一緒に守るぞ!」


「了解!」


「はあああああ!!」



前回と違って今回は身体強化魔法を使いこなしている。

すぐに倒さないと……!


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