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オラシオン  作者: とりあえず全国の山田に捧げる
Chapter:Ⅳ Second World
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Episode 36 Ancient Civilization

「んで、エルドさん。調べた結果、やっぱ各地で崩壊が始まっててルート変更必須ですね」


「まあそうだよなぁ……道案内頼むぞ?」


「もちろん。そんで、ルートは事前に伝えた通り股間に着いたら腰に回って背筋部分にある雪原地帯を抜けるってので。その後は道が整備されてて楽だと思うけども」


「直接上には行けねぇか」



色々と大変そうだな。

にしても、なんか冒険者よりも冒険してる気がする。

俺の場合は冒険者になる前にいきなり襲われたからなぁ。




---




「にしても、子供も来るなんて思わなかったなー」


「いや、この子は特別。一緒に来るアレリウスって君のこと?」


「あ、はい。クラウス・アレリウスです。よろしくお願いします!」


「私はソアラ。よろしくね~」


「俺はヴェルダね」


「僕は―――」



その後色々と自己紹介とかしながら順調に進んでいった。

総勢56人いるこの隊は一体何をするために登っているのだろうか。

まあ、聞いたところで教えてもらえるとは思ってないけど。



「にしても、アレリウスの人が下界に来るとはね~。下界人に偏見とか無かったの?」


「え?偏見、ですか?」



下界とは、恐らく俺達がいる今いる超巨大の人型の生物『ルクスリア』の下の世界のことだろう。

ルクスリアの血液とかを売って金持ち軍事国家になったとは聞いたけど、上にいる人は人種差別とかもしているのだろうか?



「俺は誰に対してでも差別はしないですね。というか、俺は事情があって下に来たんじゃなくて別の場所から来たんですよ」


「え?どういうこと?」


「実は―――」




---




「うっ……うぅ……それでずっと……いも“うどを1人でまもっでだ”んだねぇ”……」


「そ、そんな泣かなくても……」



正直、あんまりこういうのは嫌だな……

応援してくれるのはありがたいんだけども、何かなぁ……



「その後は何とか立ち直って人を守るために戦う道を選んだと」


「……いや、立ち直れてないです。必死に忘れようと思った時期もありましたけど、ただ逃げてるだけな気がして……あの時から、ずっと」



……ヤベ。

雰囲気台無しにしちゃった。



「あ、ご、ごめ―――」


「……にしても、人食い化け物がいる場所とか魔法とか聞いたこと無いな~」


「え?あ、それは自分もです。こんな巨大なロボット……じゃなくて生物がいるなんて聞いたこと無いですよ」



ヴェルダさんのおかげで何とかなった。


このクソデカ生物、鎧みたいなものを着てるからパッと見ロボットなんだよなぁ……

どうせならロボットだったら良かったのに。



「そんな事情があったとはね~、詳しく知れてよかったよ」


「あ、アストさん。さっきは言いそびれちゃいましたけど、しばらくの間よろしくお願いします!」


「い~よそんなの。堅苦しいのあんま好きじゃないんだよね」



そうだろうと思ったよ。

さっきからなんかノリが軽いもん。



「ここ、登るんですか……」



久しぶりに感じる崖との対面。

というか、さっき登った所よりも高くないか?



「ここ登れば着くんだから我慢しろって」


「そうだ末裔くん」



末裔くん?



「アストさん変な名前付けるのやめ―――」


「俺がシュワイザーって名付けたこの崖とかを登るこの器具、どう?」



聞いてないし。



「どうって、どういうことです?」


「わざわざよじ登るなんて面倒くさいでしょ?見てて。多分その内役に立つ」


「……?」



そう言うと、アストさんは崖に向かって勢いよく走り出した。

崖にたどり着いてもその勢いは止まらない。


数mだけだが、崖を走って登り、アンカーを射出した。



「え、えぇ!?」


「まだ見てなよ?」



射出したアンカーが崖に刺さり、ワイヤーを伝って再び走り出す。

数m登ったらまたアンカーを射出する。


これを2 , 3回繰り返し、わずか5秒足らずで20mをも超える崖を登り切った。



「すっご……」


「ほら!やってみて!」


「出来る、かなぁ……」



身体強化魔法を使えば何とか行けるか?

そう思い、すぐに周囲にある魔力を体内に取り込む。


体内に取り込んで気付いた。

下にいる時より遥かに魔力を吸う速度が違う。

下よりも魔力濃度が高いってことだ。


予想通り、魔力の塊はこのルクスリアのどこかにある。



「いっけええええええ!!」



ギリギリまで走り、限界が来たらアンカーを射出。

何度も、何度も同じ動きを繰り返し……


が、最初から上手くいくはずもなかった。

アンカーが上手く崖に刺さらなかった。



「あああぁぁぁっっ!!」



急いで引き金を引いてワイヤーを回収、再度崖に向かって射出。



「あ……危ねぇぇ……」



何とかまだ生きてる。

が、本当に危なかった。



「はいはい。出来るまで何度も繰り返して!他の人は普通に登ってきて」



クソ……もう一回……!



「うおおおお!!」




---




「ハァ………ハァ………やっと……登り切った」


「4回目で成功。早いね」


「ありがとう……ございます……」



これをここにいる全員が習得してるのか。



「凄いね。あんなの私には絶対できないや」


「えぇ!?できないんですか!?」


「ちょっと~?そうやって煽るのは良くないと思います」


「いやそうじゃなくて!」


「この技使うとすぐ壊れちゃうから緊急の時にしか使わないんだよね~」


「ならなんでやらせたんですか!?」


「君はいつか必要になる時が来るかもしれないし来ないかもしれないじゃん?」



まあ、覚えといて損は―――

いや、あるな。



「その消費が激しい技を4回もやったんですけど、上に着くまでにこれ壊れたりしません?」


「かもね~」


「かもね~じゃないんですよ!」


「そんなこと言わずにさ。ほら見てみ。古代遺跡だよ~。あそこにお宝があるかもしれないよ?」


「え?」



いつの間にか今は股間部分にいたのだ。

そして目の前に、古代遺跡があった。

遺跡と言っても、昔存在した小さな村と言った方がいいか?



「初めて見るな。もしかして報告に無い新しいところか?」


「そうみたいですよ。ルート決める時に見つけて調べたんですが、なかったんです」



近づいて思った。

古代遺跡……

なんか……思ってたのと違う!



「あれが、古代遺跡ですか?なんか……普通の建物に見えますけど」


「まあ下界の建物は古代のものを参考にして作ったからね」



いや、古代のものにしてはデザインが新しいというか……



「ここを見つけたのは俺。つまり第一発見者は俺。あそこにある宝も俺の物ォ!!」


「そうはならねぇだろ!」


「ふざけんな!」


「静かに!宝があったら売って資金にする!当たり前だろうガ!」



あっちはあっちで騒がしいな。



「にしてもここ、見覚えあるような……」



とにかく行かなきゃいけない。

そんな気がした。




---




「建物に近づいても、普通だな。中の方も……普通だな」



普通の建物のように見えるが……

いや、普通と感じているのは俺だけかもしれない。

何故なら―――



「ほら見ろよ。なんか変な文字描かれてるぞ?」


「本当だ。意味分かんねぇ」


「こんなの本当に解読できるのかな?今でも調べてる人結構いるんでしょ?」



古代文字か。

一体―――



「え?この文字……あの、本当にここ古代文明のものなんですか?」


「そうだよ。昔のって結構面白いもの多いでしょ?この器具みたいなのどういう使い方するのかも分かってないし」


「報告に無い新しい遺跡見つけたのはいいね。何かワクワクする!」



本当に古代文明のもの?

だってこの文字―――



「英語じゃないか、これ……」



英語?

何故こんな所に?

英語が存在したこの場所が古代文明の一部?



「え?クラウスくん、古代文字分かるの!?」


「分かるというかなんというか……」



英語と言っても、アメリカ英語とイギリス英語がある。

これがどっちだかは分からない。

けど、1つの可能性が出てきた。



「まさかこの世界、地球、なのか?」


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